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4.1 4.1 (レビュー6件)
著者: 東山 彰良
定価: 1,836 円
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    「流」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      蒋介石が死んだ翌日から始まる、台湾人の葉秋生の青春物語。

      歴史の出来事に対し、葉秋生が送る日常。
      その歴史も台湾や中国、そして日本のカルチャーが随所に出てくる。

      これは作者の東山さんが5歳まで台湾に住んでいたからに他ならない。
      実体験も多分に入っているだろうし、文化の遅れという奴を如実に感じる。

      基本は祖父が何者かに殺されたかを突き詰めるミステリだが、秋生の恋愛や友達。そして複雑な家系でのやり取りがドラマを作る。

      共感できる部分もありで、最後まで一気読みできるパワフルな物語だった。
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      2018/06/18 by

      」のレビュー

    • 評価: 5.0

      主人公とその周りにいる、家族、友人、恋人、台湾人、中国人、日本人、全ての生き様がまさしく激流のごとく流れていく、戦争で一般国民達が兵士としておわされた罪を戦争が終わり何年も何十年も償おうとする人々の辛さ、傷の深さをこの作品に感じた。直木賞作品にふさわしい素晴らしい作品!

      2018/03/08 by

      」のレビュー

    • 評価: 4.0

      何冊目かの台湾本。ですが普通に小説として楽しみました。さすが直木賞は面白い。

      殺された祖父の犯人捜しと、台湾育ちの少年の成長期みたいな話なのですが、1970年代の戒厳令下の台湾の様子がイメージしやすいです。画像としては個人的には「クーリンチェ少年殺人事件」という映画がだいぶイメージを助けてくれています。あれは1960年代台湾ですが。

      東山彰良は台湾生まれ日本育ち、この小説は日本語で書かれているし、日本の小説っぽいのですが、登場人物の人名表記などが台湾の人なので、不思議な感じです。
      たまに「幹」に「くそったれ」とか、スラングや短い台詞の漢字にルビが振ってあって面白いです。漢字文化らしいことわざとかも面白いです。「有槍就是草頭王(鉄砲があればならず者の王)」とか。

      しかし主人公の男の子が、ほんとうに、日本の小説で出てくるような日本人の男の子と変わらないなぁと思います。青春小説という感じです。とてもよかった。
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      2017/10/15 by

      」のレビュー

    • 評価: 4.0

      積読解消。第153回直木賞受賞作品。2015年上半期の受賞作やからほとんど丸2年積んでたことになる。。

      1970年台の台湾が主な舞台。主人公の祖父が仕事場で何者かに殺される。祖父はその昔抗日戦争(日本史で言うところの日中戦争)やその後の中国国内での内戦(共産党vs国民党)で多くの人を殺めた過去を持つ。恨みを晴らすための犯行か?はたまた……

      ミステリー要素は強くない。主人公の学生時代に多くのページが割かれているので、むしろ青春小説っぽい。ヤンチャなこともあるし、恋愛だってするし、友情も炸裂させるし、バカもする。ただそのひとつひとつに少しずつ祖父の事件を追うための仕掛けが仕組まれていて、それがラストに結びついていってる。
      ラストの犯人の言葉、ウルッときたなぁ……やっぱりちゃんと繋がってたんだ。

      台湾での生活の空気感が小説からものすごく強烈に漂ってきてそれが個人的にすごく新鮮でした。同じアジアといえど全然違う文化風習言葉。発展途上のアジア特有の匂いまでなんだか感じてしまいそうなそんな感じ。外国に行きたくなるなぁ(>A<。)
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      2017/05/25 by

      」のレビュー

    • 評価: 評価なし

      第153回直木賞受賞作。主人公葉秋生は台湾生まれの台湾育ち。中国山東省に生まれた彼の祖父は、国民党遊撃隊として戦火をかいくぐるも内戦に敗れ、家族と共に台湾に流れ落ちた経緯を持つ豪傑肌。秋生が17歳、そして蒋介石逝去の年、愛するその祖父が何者かに殺害されたことから、秋生の物語が始まります。

      東山彰良さんのデビュー作「逃亡作法」は、途中で挫折してしまった経験があったのですが、本作は最初から最後まで没頭させられました。ミステリー、友情、恋愛、喧嘩、ヤクザ、怪談、歴史、ユーモア、家族の絆、戦争、仁義や義理人情、人生の機微、己のルーツなど、およそ考え得る限りのあらゆる小説のエッセンスがずしりと詰まったような力作でありながら、どれもが破綻なくひとつにまとまっていて、妙な力みのない軽やかな筆致に、ぐいぐいと引きこまれます。

      その魅力のひとつは、主人公の秋生と祖父を始め、彼の家族や隣人、友人たちの愛すべき姿。生きるエネルギーが迸っているような、人間くささ全開の人物ばかりで、大法螺吹きも、自堕落も、鼻つまみ者も勢揃い。息子の不始末とあらば、高校教師で分別のありそうな秋生の父でさえ鞭を振るい、母ばかりか祖母や叔母までも、秋生を叱るときには手を出すのが当たり前。しかし家族の一大事には一族総出でことにあたるのです。

      中国を出自とする彼らの血の結束(イタリアのファミリーにも通じる濃さ)や、兄弟分の命を預け合う生き様には、国の歴史に翻弄されながらも、果敢に生き抜いてきた人々ならではの、逞しさと誇り高さを感じずにはいられません。「人は成長しなければならない部分と、どうしたって成長できない部分と、成長してはいけない部分」があり、「その混合の比率が人格であり、うちの家族に関して言えば、最後の部分を尊ぶ血が流れているようなのだ」と秋生が語る言葉に、彼の家族への絶対的な愛と信頼を感じました。

      祖父の死の謎を抱えながらも、大学受験や兵役従事など、秋生の未来に立ちはだかるものたちは後を絶ちません。彼の瑞々しい感性で感じたあれこれを交えながら、彼の怒涛の人生が語られてゆきますが、やがて「これ以上心を置き去りにしては、もう一歩たりとも歩けそうにな」くなった彼は、ずっと心に引っ掛かっていた謎と向き合うことに。謎の死の真実が明かされる舞台は、祖父の過去を遡った末に辿り着いた、荒涼とした中国奥地です。生きていくことの全てに、赦しと慈しみを感じるような、静かな凪を思わせる結末でした。

      それにしても、舞台のほとんどが台湾ゆえ、日常の風景として、豆花、大腸麺腺、焼餅油條、豚血糕など彼の地の美味しいものが次々と登場するのは、深夜の読書には毒でした。あぁ、台湾に行きたい!
      >> 続きを読む

      2015/10/07 by

      」のレビュー

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