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1973年のピンボール

3.1 3.1 (レビュー9件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 420 円

さようなら、3フリッパーのスペースシップ。さようなら、ジェイズ・バー。双子の姉妹との“僕”の日々。女の温もりに沈む“鼠”の渇き。やがて来る一つの季節の終り―デビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く三部作のうち、大いなる予感に満ちた第二弾。

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    「1973年のピンボール」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      70年代の青春ですね、正に。
      この時代を生きた人は懐かしさでいっぱいになり、この時代を知らない人も、その当時の風を感じ、思いを巡らせることが出来ます。

      この小説にはコーヒーを飲むシーンがたくさん出てくるけど、この小説はコーヒーを飲みながらまったりと読むのが堪らなく良い。

      それにしても、村上さんはピンボールに詳しいなぁ。
      僕にとって、ピンボールというとゲームセンターの端っこでひっそりと佇んでいた覚えしかないなぁ。たまに気が向いたときにやってみるんだけど、すぐ終わってしまったり。必ずとなりにジュークBOXがあったなぁ。

      それにしても双子がかわいいなぁ、とてつもなく。
      「配電盤がお母さん犬で電話回線が子犬」という工事士の例えに、「素敵ね」と言う双子。そのあとその壊れた配電盤の"お葬式"に行くのがまたかわいい。
      最後にこの双子は遠くに行ってしまうけど、もしかしてこの2人は人間ではなく妖精だったのでは、と思ったりする。
      もしくはかわいい座敷童子。

      あ、鼠のこと書くの忘れてた・・・。
      >> 続きを読む

      2017/11/14 by

      1973年のピンボール」のレビュー

    •  ずっと、『風の歌を聴け』とこの『ピンボール』とを連続的なものと捉えていました。しかし、村上春樹の現在を知った今では、『ピンボール』には、『風の歌』からの連続的な要素よりも、新しい試みの方がまさっているように思えます。
       あたりまえといえば、あたりまえなんですけどね。新人作家の2作目が、処女作と同工異曲でいいはずがない。おそらく、この初期2作に共通する抜群の完成度、安定感のために、ぼくは『ピンボール』の新しさに気がつかなかったのでしょう。
       
       で、ホップ・ステップ・ジャンプで『羊をめぐる冒険』となるわけですが、ステップの大きさに気がつかなかった僕は、その大ジャンプにずいぶん戸惑ったものでした。
      >> 続きを読む

      2017/11/19 by 弁護士K

    • 評価: 4.0

      一人しか死んでいないのに、おびただしい死臭が港町を包む濃い霧のようにからみついてくる。
      抗えない何かへの諦め、悲しみ。秋の日の陽だまりから冬へと向かう空気、苦くて重たいビール。

      3フリッパーのスペースシップだけが変わらずやさしい。
      『風の歌~』が懐かしく感じられる、せつない読後感。

      2017/11/13 by

      1973年のピンボール」のレビュー

    • 評価: 3.0

      「風の歌を聴け」の続編。
      1973年。
      翻訳で生計を立て、双子の姉妹との日々を過ごしている「僕」と、大学を辞めて以来、故郷の「ジェイズ・バー」に通い現実感のない日々を過ごす鼠。
      その秋、「僕」たちは七百キロも離れた街に住んでいた。


      前作よりさらに、捉えどころのない本で困りました。
      途中までは春樹さんの文章のリズムを楽しむことに専念していました。
      この本の持つ雰囲気は、もともと好きだったので(^^)

      ギルバート社のピンボール「スペースシップ」登場後は読むスピードが加速。
      そこからは頁を繰る手が止まらず、気が付いたら読了していました。
      七十八台のピンボールマシーンのある倉庫の場面は圧巻。


      「ノルウェイの森」の直子登場にびっくりしました。
      こんな初期の段階からキャラクターの構想があったのですね。
      井戸の描写も。
      「ノルウェイ」の世界観に引き込まれたかのような錯覚に陥りました。
      この世界観とキャラクターに愛着があったことに、今さらながら気が付きました。

      さあ、次は「羊をめぐる冒険」だ!!
      と気分が上がりましたが、ちょっと回り道をする予定です。
      >> 続きを読む

      2017/04/02 by

      1973年のピンボール」のレビュー

    • >そういえば、ピンボールでした!!!!!!!
      「ソリティア」「マインスイーパー」と一緒に入っていたやつですよね。
      そうそう。それですよ!
      一時家族がはまってノートパソコンのタッチパネル壊しそうになって禁止したくらいです。( ̄w ̄) 
      「羊をめぐる冒険」のテイストは、奇妙な上に…泣けるんです。
      でもあの小説単独ではなく「風の歌」から僕と鼠くんと付き合ってきたからこその感慨なんだと思うんですよね。そういう意味ではやはり連作なんです。
      >> 続きを読む

      2017/04/07 by 月うさぎ

    • 月うさぎさん
      >一時家族がはまってノートパソコンのタッチパネル壊しそうになって禁止したくらいです。( ̄w ̄)
      その気持ちわかります。笑
      私もパソコン立ち上げてよく遊んでいました( *´艸`)

      「羊をめぐる冒険」まさかの・・・泣ける展開!?
      ますますわからなくなってきました!
      会社に「レキシントンの幽霊」があるのでこっちから・・・と思いましたが、羊を優先しようかな・・・!
      >> 続きを読む

      2017/04/07 by あすか

    • 評価: 3.0

      面白かった…?

      何を伝えたいのかはあまりよく分かりませんでした。
      僕と双子のやり取りが不思議で面白かったです。

      ピンボールが何か知らないまま読んだのであまりピンと来なかったのもあるかもしれません。

      村上春樹だと海辺のカフカが一番好きなので、これは少し刺激が少ないように感じました。

      時間がたてば再読に挑戦してみます。
      >> 続きを読む

      2014/10/07 by

      1973年のピンボール」のレビュー

    • 月うさぎさん

      そうなんですか…
      ジュークボックスもピンボールも見たことがないし友人に聞いてみても想像でしか分からないと言っていました。
      1973年ってどんな時代だったんだろう…。。
      >> 続きを読む

      2014/10/08 by snoopo

    • chaoさん

      はい^^ぜひ!
      カフカは本当に面白かったし今でも再読したいと思いますが、とにかく話が長いので結構パワーが必要です・・・汗 >> 続きを読む

      2014/10/08 by snoopo

    • 評価: 3.0

      またもす~っと読み終えてしまった。
      『風の歌を聴け』を読んでいるので、つながりはわかるし、話が行ったり来たりしていても特に違和感はない。

      読んでて引っかかることもなく、残りページが少なくなっていくにつれ、ああ終わっちゃう...と思いながら読む。
      そして読み終えた後は、さぁ次かと。

      「またどこかで会おう。」って言われたしね。

      次の作品で会いましょう。
      >> 続きを読む

      2013/11/13 by

      1973年のピンボール」のレビュー

    • 次は「羊をめぐる冒険」ですね♪

      2013/11/14 by chao

    • 「羊をめぐる冒険」に続く…ってなりますので、
      もうちょっとあきらめずに読んでみてください。
      3作目あたりからちょっとずつ春樹ワールドが濃くなっていきます。
      あと、短篇もお勧めですよ♪
      >> 続きを読む

      2013/11/14 by 月うさぎ

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      講談社 (1980/06)

      著者: 村上 春樹

      • 評価: 5.0

         後輩の村上ファンに、ぼくの「1973年のピンボール」は初版本だと言ったら、すごく羨ましがってくれました(^_^)。たまたま、地方の書店で売れ残ってたのを買っただけなんですけどね。

        「僕は不思議な星の下に生まれたんだ。つまりね、欲しいと思ったものは何でも必ず手に入れてきた。でも、何かを手に入れるたびに別の何かを踏みつけてきた。わかるかい?」
        「少しね。」
        「誰も信じないけどこれは本当なんだ。三年ばかり前にそれに気づいた。そしてこう思った。もう何も欲しがるまいってね。」
         彼女は首を振った。「それで一生そんな風にやっていくつもり?」
        「おそらくね。誰にも迷惑をかけずに済む。」
        「本当にそう思うんなら、」と彼女は言った。「靴箱の中で生きればいいわ。」
         素敵な意見だった。

         デビュー作の「風の歌を聴け」もそうですが、当時、とても不思議な印象を受けました。いまにして思えば、それは「本当に書くべきことが書かれていない」ということではなかったかと思います。虚構でなければ表現できない真実がある、ということを教えてくれたのが大江健三郎だとすれば、書かないことによって、実際に書く以上のものを表現する技術があることを教えてくれたのは村上春樹です。
        >> 続きを読む

        2013/05/16 by

        1973年のピンボール」のレビュー

      • 〉「欲しいと思ったものは何でも必ず手に入れてきた。でも、何かを手に入れるたびに別の何かを踏みつけてきた。わかるかい?」
        これが僕がこんな風に生きていく道を選んでしまった原因なのですね。
        この言葉をはじめとして、以前何気なく読んでいた言葉があちこちで目につき読むスピードがぐんと落ちました。
        でもそのせいで、もっと面白く読めた気がします。
        書かれた言葉と、省略された言葉の隙間から覗く思いや情景が見え隠れするそんな面白さです。
        >> 続きを読む

        2013/07/31 by 月うさぎ

      • 読みました♪
        みなさん引用されているところが違って面白いですね^^

        でも本当に不思議な本でした。
        また読みたいと思える本でした!
        >> 続きを読む

        2013/09/07 by chao

      講談社 (1983/09)

      著者: 村上春樹

      • 評価: 5.0

        村上作品はどれも、一つ作品のなかで一つのテーマを幾層にも積み重ねて書かれているように感じます。この『1937年のピンボール』では、「僕」と鼠、それぞれの「さよなら」が主題だと思われます。

        この小説のなかで、「僕」と鼠の思い出、二人の交点は、ジェイの店でピンボールに興じていたときのシーンしか描写されていません。そこで鼠は集金兼修理人の華麗なテクニックに魅入られています。そんな鼠に「僕」は冷静にツッコミをいれます。「朝から晩まであれをやってみなよ、誰だってうんざりするぜ」「いや、俺はしない」。

        1970年の春に鼠が大学を去り、その冬に「僕」はピンボールに憑りつかれます。直子の死は春~冬の間の出来事です。「僕」は直子を失った穴をピンボールゲーム『スペースシップ』によって埋め合わせていましたが、『スペースシップ』は、直子との別れを再現するかのように、「僕」の前からいなくなります。そして「僕」は別れを受け入れたかのように生きていきます。しかし、3年後、直子の住んでいた田舎の駅に訪れ、彼女がまだ自分の心から去っていないことを確認してしまいます。そんな折、「僕」の前に不思議な双子が現れ、共同生活を始めます…。
        双子は「僕」を癒す存在ですが、直子の代りではないようです。「僕」は双子と配電盤の葬式をしたり、いなくなった双子を探しにいき自分の「傷」を見せて心配させるなと諭したりします。こうすることで「僕」は徐々に癒され、最後には直子の化身たる『スペースシップ』に再会しても彼女とプレイする必要がないほどまでに回復し、それゆえ、さようならを言うことができたのです。双子は「僕」の回復を見届け、「僕」の下から去ります。

        一方、鼠は大学中退後、ジェイの店に通い、彼女の家に通い、何処にも行くことのない生活を繰り返します(「リプレイ、リプレイ、リプレイ…」)。結局、鼠は、自分の言葉を裏切るように、このピンボールゲーム的永劫の時間から脱出しようと、ゆっくりと、痛みながら、心を固めます。

        「ずいぶん考えたんだ。何処に行っても結局同じじゃないかって。でも、やはり俺は行くよ。同じでもいい」(これが一番胸が熱くなったセリフ)

        鼠はジェイに「またいつか会おう」と言って別れますが、再会の時は恐らく訪れません。「僕」は直子に「さよなら」を言えたので出口に至ることが出来たが、鼠は「さよなら」を言えなかったために出口に至れなかったわけです。(そして、『羊の冒険』では鼠の出口が一体何にならざるを得なかったかが書かれます。)
        >> 続きを読む

        2014/09/11 by

        1973年のピンボール」のレビュー

      • >一つのテーマを幾層にも積み重ねて書かれているように感じます。
        それ、私も同意見です。シルクスクリーンの絵のようだなと。
        作品の中でもそうですし、彼の作品全体を通してもそんな感じがあると思います。
        「さよなら」が主題という見方もありますね。
        村上作品を読み解くのに「喪失」というキーワードがよく使われますが、
        この作品には「さよなら」のほうが似合うかも。
        >> 続きを読む

        2014/09/12 by 月うさぎ

      • >iceさん
        村上春樹の長編は、『1Q84』もそうですけど、年代が意外に重要なファクターになってそうなんですが、その意味を掴めていません…(; ̄O ̄)
        >chaoさん
        『羊』が今のところマイベスト村上です! 村上春樹らしいファンタジーと、せつない最後、ストーリーのテンポのよさがいいです〜。
        >月うさぎさん
        読み返すと毎回発見があり、もそもそ読み込むのが愉しいです!^_^
        >> 続きを読む

        2014/09/12 by azuma

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