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追跡・「夕張」問題

財政破綻と再起への苦闘
4.0 4.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 地方財政
定価: 710 円
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    • 評価: 4.0

      その昔、石炭は「黒いダイヤ」と呼ばれた。日本のエネルギー
      政策を支えた石炭を産出する炭鉱の町は、映画を誇った。

      しかし、エネルギー政策の転換、事故の頻発で炭鉱は次々と
      閉山され、それに伴い町も衰退して行った。

      2006年に深刻な財政問題が表面化した北海道夕張市も炭鉱の
      町だった。

      炭鉱の町から観光の町への脱皮をはかり次々と建てられたハコ
      モノ、閉山の為に夕張市を去ることになった炭鉱会社が残した
      住宅や入浴施設を買収したことに関わる多額な財政負担が積み
      重なり、自治体の財政は破たんした。

      本書は夕張市の財政破綻に至るまでの経緯と、その後を丁寧に
      追った作品である。

      炭鉱閉鎖により住民数が激変したところに財政再建団体指定で
      ある。「最高の負担、最低のサービス」の自治体から、更に
      人口が減るのは当然と言えば当然。人口が減れば税収は減る。
      残された住民には更なる負担がのしかかる。

      自治体が破産するというのは、こういうことなのかと暗澹たる
      思いになる。市職員の数も激減し、ひとりひとりの仕事の負担
      は重くなるばかり。しかも、給与・賞与は削減。退職金だって
      貰える保証はない。

      これで市の再建に前向きに取り組めとは無理な話だと思う。
      おまけに国や道にお伺いを立てなければ何も出来ない。
      足を縛られているのに全力疾走しろと言われているような
      ものではないか。

      無理に無理を重ね、不正会計を続けて来た夕張市の責任は
      重い。だが、薄々は知っていて放置していた国や道にも
      問題があるのではないかと思う。

      特に夕張市の財政破綻が表面化した当初、国も道も自己責任
      とばかりに突き放していたのに、統一地方選挙・参院選を控え
      ると態度を軟化させたところに狡猾さを感じる。

      住民の生殺与奪の権利を行政が握っている怖さが浮かび上がる。

      自治体としてはありえないような借金を抱え込んだ夕張市。
      その借金は徐々に減って行っている。現在、夕張市のホーム
      ページでは「夕張市の借金時計」が残高を刻んでいる。

      興味のある方はこちらから。
      https://www.city.yubari.lg.jp/syakintokei/index.html
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      2019/08/02 by

      追跡・「夕張」問題」のレビュー


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