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ファミリーポートレイト

4.6 4.6 (レビュー4件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 920 円

最初の記憶は五歳のとき。公営住宅の庭を眺めていたあたしにママが言った。「逃げるわよ」。母の名前はマコ、娘の名前はコマコ。老人ばかりが暮らす城塞都市や奇妙な風習の残る温泉街。逃亡生活の中でコマコは言葉を覚え、物語を知った。そして二人はいつまでも一緒だと信じていた。母娘の逃避行、その結末は。

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    「ファミリーポートレイト」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      結構賛否分かれる物語だと思う。

      母のマコが言う。逃げるわよというセリフ。
      5歳の娘コマコは従うしかなく、ここから親子二人の逃亡の旅が始まる。

      この旅の中でコマコの想像が生む世界。
      これが現実との違いを作り、コマコの後を予感させる。

      2章はコマコが小説家になろうとする。
      それこそが想像力がいる世界。

      姿を現さない父親が出たりするのだが、ラストにああするなら2章でももっと母親を絡ませた方が実感したかも。
      >> 続きを読む

      2020/03/21 by

      ファミリーポートレイト」のレビュー

    • 評価: 5.0

      友人から借りて一気に読破。
      普通ではない母子関係、死を間近に見ることの多かった成長過程、そして真紅。
      家族ごっこを望む父に対して弟の拒絶。マンオブザワールドを望まれてもそんな生き方はできない主人公が、それでも、彼女の生き方で、家族をつくってゆく…とても励まされた話でした。

      マコが子供のまま母になったから、コマコはマコの子供でもありマコの母親でもあったのかなぁと思う。
      読んでてすっきりする話ではけしてないけれど、途中で止めることもできず、編集者の奥さんに説教されるところからは泣きながら最後まで読みました。
      ラストシーンでも涙があふれ、読んだあとには何故かすっきりしている、そんな話です。 >> 続きを読む

      2016/09/03 by

      ファミリーポートレイト」のレビュー

    • 評価: 5.0

      「赤朽葉家の伝説」で日本推理協会賞を受賞し、「私の男」で直木賞を受賞した桜庭一樹さんの作品です。文庫本にして七百ページ以上の大作です。

      マコの娘として生まれたコマコは、ボスである母と供に、どこまでも逃げ続ける—。

      物語は第一部の『旅』と第二部の『セルフポートレイト』で構成されています。第一部では逃亡を続けながら様々な街を転々と逃げ続けるマコとコマコの姿が描かれ、第二部では成長して行くコマコの姿が描かれています。本作は主人公であるマコとコマコ、特にコマコの成長の物語、と言ってもいいですね。女性の成長の物語は、この著者の十八番かと思います。

      自分がひたすらに愛し続けてきた母マコ。その愛情の対象であるマコの存在と消失。それがもたらす自身への影響。そしてそんなこととは関係なく変化していく自分の環境と身体—。主人公は小さな頃から様々な本を読み、その本を唯一の友として育っていきます。そこだけは子供の頃も大人になっても変わりません。そこが主人公にとっての唯一の救いと言えるかもしれません。

      しかし読めば読むほど不思議な物語です。第一部に現れるのは『老人達だけが住む街』だったり、『豚とともに暮らす街』などいかにもフィクションらしく『物語』や『童話』といった世界観の物語なのに、第二部に入り、コマコが成長して大人になるに連れて、著者の実体験に基づいた世界が語られていき、最終的にはほとんど著者の自叙伝ではないのか、と思わせるほど世界がリアルに彩られていきます。おとぎの国に住んでいた子供が、大人になるに連れて現実世界を生きざるを得なくなる姿が凄くリアルに描かれていると感じます。

      また一方でやはり二部に入ってからのコマコの描き方は並大抵なものではないですね。特に二部に入って序盤、コマコの学生生活の描写のあたりはこの著者にしか書けないのではないでしょうか。「少女には向かない職業」や「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」などで一貫して少女を描き続けてきた著者ならではの描写です。さすが直木賞作家です。


      『命のかかった言葉にしか、金を出して買っていただく価値はない』


      登場人物の一人の言葉です。恐ろしい言葉ですが、そのとおりかと思います。この言葉に著者の作家という職業への覚悟みたいなものを感じますね。本当に物語の後半、特に二部の後ろへ後ろへと読み進めて行くと、作家を目指して行くコマコの姿が著者の姿と重なり、自分を消費しながら、命を燃やしながら作品を書いていくコマコの姿に、「この著者は大丈夫だろうか」と心配にさえなってきます。自分の命を燃やしながら紡ぐ作品。その迫力は凄まじいまでに感じるのですが、一方でここまで出し切ってしまったら、この次にどのような作品を書くのだろうか、書けるのだろうか、と不安にさえなります。(まあ杞憂でしょうが。)

      そして最後、物語が終わったとき、そこには不思議な感動があります。言ってしまうと、ああ、こういう風に物語を終わらせるのか、という終わらせ方のうまさへの感動ですかね。不恰好ながらも地平線に向けてどこまでも走り続けるコマコの姿を見ていたいような、目を逸らしたいような気がしていましたが、その終わらせ方のうまさには脱帽です。

      しかし作家とはたいへんな職業だなあ、と思いつつも、一人であることに寂しさを全く感じなかったり、他人のことへの興味が希薄だったりといった点は私もコマコと共通点を感じたりして、本好きの人間には相通じるところがあったりするのかなあ、と感じたりもした作品でした。

      基本的にこの方の作品は大好きですので、また機を見て作品を読んでいきたいです。
      >> 続きを読む

      2013/07/17 by

      ファミリーポートレイト」のレビュー

    • > この言葉に著者の作家という職業への覚悟みたいなものを感じますね。

      実は昔から作家という職業に憧れていて、先日も「作家入門」的な本を買っちゃいました。

      まだ実際に書いたことは無いのですが、試しに書いてみたいなぁと思っています。
      >> 続きを読む

      2013/07/17 by ice

    • >マコの娘として生まれたコマコは、ボスである母と供に、どこまでも逃げ続ける—。

      子だったら、マコトだったかもー
      何か惜しいーw
      >> 続きを読む

      2013/07/17 by makoto

    • 評価: 5.0

      マコとコマコは逃亡生活を送っていた。
      マコはとても綺麗で、コマコはマコが大好きだった。

      マコから生まれたコマコにとって、マコは世界のすべてだった。
      マコのためだけに存在するコマコ。
      そんな二人を描いた作品です。


      話は二部構成でできていて、一部では逃亡生活。
      二部ではその後の様子が描かれています。

      この作品はなんというか、言葉がうまく浮かびません。
      この本の中には愛があります。ただ、
      きれいなだけの愛ではありません。
      それはインモラル的だったり、
      狂気的だったりと、
      他者から見たらおかしく感じることもあると思います。

      けど本人にとっては幸せで、絶対で、譲れないことで、
      大切だったりする。
      そんな当たり前だけど忘れがちなことを深く感じさせてくれました。

      読んでてどんどん引き込まれる作品ではありますが、
      やはり好き嫌いが別れると思うのでご注意を。
      >> 続きを読む

      2013/06/05 by

      ファミリーポートレイト」のレビュー

    • この表紙は何だろう。

      チョコチップクッキーみたいなのですかね...

      2013/06/05 by ice

    • >マコとコマコは逃亡生活を送っていた。

      マコトはココですw

      2013/06/05 by makoto


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