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惡の華 = Les fleurs du mal

4.5 4.5 (レビュー2件)
カテゴリー: 漫画、挿絵、童画
定価: 450 円
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    「惡の華 = Les fleurs du mal」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      読了

      2016/05/01 by

      惡の華 = Les fleurs du mal」のレビュー

    • 評価: 5.0

      高校生編 3巻目です。
      春日に重大な転機が訪れます。

      ・・・・違いますね。

      自ら掴み取りに行くといったらいいのか。

      もう、オッちゃん、泣いちゃったよ。

      親戚の子を見る気分ですね。(笑)
      「あの、あの(色々と反社会行動繰り返していた)あの子が・・・」

      (でも、自分の子としてはカンベンな)
      『特攻野郎Aチーム』のコング風に

      ほぼ、ネタバレですので
      未読の方はご容赦ください。

      ・・・・この展開に賛否両論あると思いますが
      自分は、賛の方ですね。
      前巻で佐伯さんに指摘されまくる春日。
      「(常盤(あのコは))仲村さんの代わり?」

      「あのコも不幸にするの?」
      (あのコには勿論、(口にしている本人である)佐伯さん自身や仲村さんも入っている訳で・・)

      その言葉によって罪悪感と過去によって、再び、動けなくなる春日。

      常盤さんからも彼氏・晃司との関係を修復したことを聞かされる・・・

      この時の携帯電話のかける、もしくは、受ける 瞬間によって
      関係が変わっていたかもしれない、その辺の描写は非常に地味ですけど
      スリリングです。

      常盤「・・・何で、電話にでなかったの? 土曜日」
      ・・・これって既に“彼女”の言動に近いですよね(笑)

      常盤さんは(無意識・意識的)に相談という名目で春日の声が聞きたかった。

      ところが、春日は佐伯さんのメンタル攻撃のサンドバックで もうボッコボコ
      とてもじゃないけど電話など、でてられないのです。

      (ついつい『マツコ・有吉の怒り新党』の三大・ナイツ塙風になってしまいましたが)

      常盤さんの携帯にかかってきたのは晃司から。

      ただ、ここでもし・・・春日が電話を取っていたら?

      ただし、佐伯さんと会っていなかったら、今回の展開に行かないのがミソです。

      そして、以前とは違うギクシャクした会話が続きます。

      ただ、ここで晃司の謝罪を受け入れることにしたのも
      (実は)佐伯さんからの

      「ずっと 逃げてたんだね あの日から
      私からも あの町からも 仲村さんからも逃げて
      一生 そうやって逃げつづけていくんだね
      ・・・そうだよね そういうものだよね
      わかってたよ・・・ そんなの ・・・でも
      でも・・・ がっかりした」

      この(結構、一方的ですらある)台詞によって

      自分が逃げていたこと

      “幽霊”と自嘲しながらも、そのこと自体も逃げだったことに春日は気がつかされます。

      逃げることは問題の根本的解決にならないことに
      彼はようやく自覚します。

      晃司の謝罪を受け入れ、一見幸せなそうな晃司と常盤さんを見る春日。
      (おそらく、佐伯さんの台詞に縛られ
      彼の中では友人であることが常盤さんの幸せを守ることだと考えているようです)

      そう考えると、佐伯さんの前巻の言葉は
      春日を動かしもし、縛りもする。
      以前の仲村さんのような、違う自分を引き出す言葉
      とも違いますね。

      その春日の思いとは裏腹に

      常盤さんの「・・・ねえ 私のことバカだと思う?」
      という言葉には
      ホメオスタシスの様にまた、昔に戻ろうとする自分を
      止めてもらいたい気持ちが
      にじみ出ているように感じます。

      ただ、佐伯さんの言葉により罪悪感により動けない春日は、それに気づいていないのか、あえてなのか
      あくまで(トンチンカンに)「小説のアドバイスはするよ」と回答する。

      このあと、別れた後に、春日に呼び止められた
      常盤さんの表情が、たまらなく、可愛らしい。

      多分、別の言葉を期待していたんだろうなぁ・・・

      そして、クリスマス。
      常盤さんと晃司はバイト入ることを知りながら
      友人たちとの男同士のパーティにも、冷え切って、居心地の悪い家庭にも
      帰る気がなくなった春日は夜の町をさ迷う。

      常盤さんに友人としてのメールを送ろうとするが
      上手くいかない。

      ここら辺の描写が良い。

      暗闇にそびえる山が(悪の華のように)目が開かれ、罵倒してくる。

      『プラネテス』の自己との対話とはまた違いますが
      どちらかというと『さくらの唄』や『シガテラ』の感じ。

      自分の存在そのものが“不幸を撒き散らす”という恐れ。
      (思春期特有ですよね・・・
      本当に、撒き散らす奴は自覚すらしないだろうから・・・)

      そして、自分の背の影から現れる仲村さんの幻影。
      あれだけ、会いたかったはずなのに、

      春日は既に、時の流れを自覚し
      自分が会いたかったのは、あの頃の仲村さんであって
      今の仲村さんではないことに気づいてしまいました。

      そして、今、本当に自分が会いたいのは誰なのか。

      自分と同じ“幽霊”である“彼女”であることを
      ようやく自覚します。
      (ここでの“幽霊殺人事件”とのリンクや
      携帯電話を閉じる=惡の華を潰すイメージがいいです)

      常盤の元へ走る春日。

      そして、晃司がいようと、周りがバイト先の店だろうと関係なく
      メーターが振り切ったように、自分の想いを口にする姿。

      正直、ここ、目頭が熱くなりました。

      あの、春日が・・・ここまで。
      ・・・初めて欲しいと思ったんだろうな。

      誰から強いられた訳でもなく
      憧れでもなく
      同情でもなく、
      本当に一緒に生きていきたいと思ったんだろうな・・・。

      いいなぁ。
      やっぱり、相手の表情とか成功の可能性だとか
      そういう戦略みたいなものすらなく
      本当に、感情のままに
      今、自分のあるものをすべて差し出す、そんな言葉。
      差し伸べた手。

      常盤さん自身も聞きたい言葉を聞けたんだろうな。

      今まで、周囲の誰からも言ってもらえなかった言葉。

      周囲の目を気にし、浮かないように
      誰とでも上手に距離をとり、上手くやってきながらも
      それでも満たされなかった心。

      その心を、胸を射抜くような言葉。
      表情の変化も含めて好きだ。

      (まぁ、そうは言っても
      流石に・・・晃司や店長さん、店に居た客も
      かわいそうには思いました。
      特に、晃司はもっと怒ってもいい気はしましたが・・・)

      彼女の外側ではなく、社会的ステータスでもなく
      内面と向き合えたのは
      やはり、春日だったんだろうなと思います。

      その後の手を繋ぐシーンも

      好きな女の子と初めて手を繋ぐと、
      なんで、あんなに幸せに感じるんだろうとか
      思い出しました。

      あの、多幸感みたいなのはなんなんでしょうね?
      (多分、脳内にセロトニンとか無茶苦茶分泌されているんでしょうが・・・)

      そして、
      手に関しては、各話のラストにインサートされている
      登場人物たちの手の絵(書き下ろし)。
      互いの距離感が分かって気持ちがいいですね。

      (・・・・ひとつだけ、血が注がれている?ような絵が
      あったのは、ドキドキしますが・・)

      後半の幸せそうな日々。
      常盤さんの自室の以前は隠されていた本棚が
      開いているのも、さりげないけれども大きな変化ですね。

      自分が幸せであること。
      他者を幸せに出来ることを知った春日は
      本当に、わずかなシーンなのですが
      両親との関係の修復を図るところも・・・。

      そこに、身内の危篤をきっかけに
      いよいよ、(一時的とはいえ)あの町へ戻る決意を固める春日。

      とうとう、向き合うことになった
      三年前の過去。
      ラスボスのようなあの町(群馬県桐生市?)の遠景で終わりますが。

      そして、“仲村さん”との再会は?

      (・・・実は、もう生きていない気がしてきたんですが・・・)

      巻末の6ページも非常に印象的で
      いよいよ、思春期からの脱出・成長が描かれるのか?

      次巻ぐらいで最終巻のような気もしています。


      それにしても、自分は
      ・・・『言の葉の庭』でも思ったのですが
      こういう風なガキの言葉に弱いんですよね。

      好きな女性に対してもうこれだけしかない。
      与えられるものは“気持ち”だけとか。
      金も地位も名誉ももってない、本当のガキだった頃を思い出します。

      勿論、それで通用するかしないか、相手次第なんですけどね(笑)
      >> 続きを読む

      2013/09/08 by

      惡の華 = Les fleurs du mal」のレビュー

    • アニメをちらっと見ただけなので非常に気になってます!
      後アニメ版より絵が可愛いとか(笑) >> 続きを読む

      2013/09/09 by ちあき

    • 皆様 コメントありがとうございました。

      tadahikoさん
      >これは絶対読むことないだろうと思っていたのですが、

      いや・・・えーと。
      この作品は結構どういったらいいんでしょうか。
      読む人によって評価は真っ二つに分かれると思います。
      (合わないと思ったら、お止めになることをオススメします)

      前半の反社会的行動を許せるかというと、ドン引きするのですが
      ただ、思春期特有の思い込みの強さや変な自負心。
      そして、子供であるがゆえの無力さを思い知らされる作品ですので
      (あと、著者のあとがきにも正直、色んな意味で圧倒されます)

      ただ、高校生編になってからの
      死んでいるような目をして、生きていた主人公・春日が
      どうやって、生きたいと思ったのか
      そこの部分は、とても好きです。

      sunflowerさん
      >ステキすぎるんですけど、これ「惡の華」ですよね(笑)

      です(笑) まさか、こんな風に展開していくとは思ってなかったので
      読んでいた自分もびっくりするやら、胸が熱くなるやら
      不思議な体験でした。

      iceさん
      先日はブログの方までおいでいただきありがとうございました。
      >まだ7巻くらいしか読んでいないので

      続きを読まれたら、よろしければ、感想を教えていただけたらと思います。
      自分の感性が最近、だいぶ信じられなくなって
      きてますので。(笑)

      ちあきさん
      >後アニメ版より絵が可愛いとか(笑)

      ですよね~。
       ただ、アニメは実は春日の主観によって作られているらしく
      (オーディオコメンタリーで監督が発言してましたが)
      世界の観え方が“彼”の視点によって構成されていて
      単なるクラスメートで気にも留めてなかったときの
      “仲村さん”の髪の色が周囲の生徒の色と変わっていなかったり

      徐々に気になっていく=焦点が合ってくると
      可愛く描かれていたり(している気がするので)
      観客の気にしない部分で、ものすごく労力がかかっている作品です。

      自分も最初は、「原作と違ーう」と思っていましたが
      観ていくうちにだんだん引き込まれていきました。
      >> 続きを読む

      2013/09/14 by きみやす


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