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精神科ER 緊急救命室 (集英社文庫)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 備瀬 哲弘
定価: 637 円
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    「精神科ER 緊急救命室 (集英社文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

       プロローグ・エピローグ含めて20の短編集。
       1エピソードが10ページ程度なので、隙間時間にランダムに少しづつ読むことができます。
       長編の重厚なサスペンスを期待して読むと、何だか軽過ぎて物足りない気も。
       しかし、描かれているのは、精神科ERに運ばれてきた患者さん、治療する人々の極限の連続なのです。
       著者が医学生時代、病院実習で精神科で実習していた時、入院中の建築士志望の若者から話しかけられたという。外から見て調子がいいように思えたので、同世代の雑談のつもりで将来の夢などを話していたら、その建築士志望の若者の調子が悪くなったという。
       これ、分かります。
       私も高校時代に感情障害を発症し、対応に間違ってその後ズルズルと低迷状態が続き、とうとう人生に落伍してしまったという、郷土の出世頭ならぬ没落頭です。
       だから何を見聞してもルサンチマンをかき立てられます。
       まあこの感情が分からないという人は、幸せな人か鈍感な人なのでしょう。
       しかし、日本が高度経済成長で終身雇用・年功序列が機能して、真面目に働いていれば何とか普通の会社員として一生を終えることができた時代は昔の話です。
       現代は、正社員になることすら難しい、何とか就職しても結婚することが難しい、何とか結婚できても今度は子育てが難しいという、超・格差社会です。
       上をみればきりがない、下を見てもきりがないという厳しい時代、私のように精神が繊細な人間にとって、生きにくい時代であり、また、精神科やメンタルヘルスもますます必要になっていくのではないでしょうか。
            
       最後、著者は、ECTを広めるため、麻酔科の研修を受けることになり、職場を変わります。
       その後の経緯について、「あとがき」で説明されています。この「あとがき」も非常に読み応えあります。
       だから本書は旧版と新版があって、旧版の方が表紙がいいのですが、読むのであれば、この「あとがき」が収録されている新版(集英社文庫版)で読むべきでしょう。
         http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20150930/p1
      >> 続きを読む

      2015/09/30 by

      精神科ER 緊急救命室 (集英社文庫)」のレビュー


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