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何もかも憂鬱な夜に

4.3 4.3 (レビュー7件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 420 円

施設で育った刑務官の「僕」は、夫婦を刺殺した二十歳の未決囚・山井を担当している。一週間後に迫る控訴期限が切れれば死刑が確定するが、山井はまだ語らない何かを隠している―。どこか自分に似た山井と接する中で、「僕」が抱える、自殺した友人の記憶、大切な恩師とのやりとり、自分の中の混沌が描き出される。芥川賞作家が重大犯罪と死刑制度、生と死、そして希望と真摯に向き合った長編小説。

いいね! KEMURINO

    「何もかも憂鬱な夜に」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      うむむ……

      『何もかも憂鬱な夜に』
      タイトルどおり内容はまぁ暗いです。笑
      児童施設で育った刑務官の主人公、死刑判決を受けたが控訴をしない山井、施設で時間を共にした真下や恵子、施設長である「あの人」、主人公の上司にあたる「主任」、、

      登場人物はさほど多くないけれど、それぞれの(暗い)エピソードがとても印象に残るし、台詞もなんというか…人の心の闇まで抉り出す感じ。自分の心も炙り出される。

      暗い暗いってさっきから何度か言ってるけど、暗さがあるぶん差し込む光が余計に眩しく感じられてなんだか自分が救われたような気分になるのも確か。
      『何かになりたい。何かになれば、自分は生きていける。そうすれば、自分は自分として、そういう自信の中で、自分を保って生きていける。まだ、今の自分は、仮の姿だ。』
      自分を保たないと生きていけない、っていうところ。それはその通りだと思う。

      ラスト、山井からの手紙の最後の部分。
      主人公にとって希望なのか絶望なのか、、、
      思わず唸ってしまった。
      >> 続きを読む

      2018/01/12 by

      何もかも憂鬱な夜に」のレビュー

    • 自分、たまにタイトルのような夜があります・・・笑

      そんな時に関西弁や京都弁で好きとか大丈夫?とか言われたら・・・・

      ・・・ヤバっ!色々な意味で鼻血が・・・www


      >> 続きを読む

      2018/01/12 by 澄美空

    • 澄美空さん
      ありますよねーーーーー無い人なんていないんじゃないすかね。
      えーー自分は関西弁は聞き慣れちゃってるので、何も響きません笑 博多弁がいいです笑 >> 続きを読む

      2018/01/13 by ねごと

    • 評価: 5.0

      刑務官の男の話。
      子供を殺した親のニュースを見るたんびにこの本の事を思い出す。
      「世間が騒げば死刑、騒がなければ死刑じゃない―――――遺族感情は、大事にしなくちゃ駄目だ。それは当然だ。―――結果的に、殺しても遺族がいない、たった一人で生きてきた人間を殺した時と量刑が変わってくる。――――子供を二人殺した夫婦が、十一年と八年。児童虐待で、死刑になったケースがあるか?――――同じ命じゃないか。」

      この本を読みながら、命の価値について考えると途端に不明瞭になる。ある程度価値なんて決まってはいるけれど、いくつか線引きされてはいるのだけど、時々世の中は変な方向へいってしまうように思う。
      そして、そんなニュースを見たとき、無性にこの本を手に取って、文を読みに行きたくなってしまう。
      この本に明確な答えはない。けれど読むたびに納得させられる。
      いつまでも読み続けたい一冊です。
      >> 続きを読む

      2017/04/17 by

      何もかも憂鬱な夜に」のレビュー

    • 評価: 4.0

      刑務官である僕の心の動きを綴った一冊。

      僕は、養護施設で育ち、友達真下を自殺で失い、若い死刑囚山井の担当をしている。
      自分の中にある女性の死のイメージ。そのため、自分がいつか何かしてしまうのではという漠然とした不安を抱える。

      全編を通して死の絡む暗い話であるが、青年期の心の揺れが描かれている。
      高校生くらいの頃は、自殺した真下のように、自分は特別な存在であると思うことはよくあるだろう。
      そういう若さとも言える尖りを、自然に削りながら滑らかにしていくことが成長だと思うが、真下はそれが出来なかった。真下の死もあり、不安定になる僕であるが、僕には心の支えとなる存在があった。

      本書では、養護施設の施設長から僕にかけられた言葉が、僕の成長の一助になる。

      お前は…アメーバみたいだったんだ。
      中略
      お前とその最初のアメーバは、一本の長い長い線で繋がってるんだ。
      中略
      どこかでその線が途切れていたら、何かでその連続が切れていたら、今のお前はいない。いいか、よく聞け。
      現在というのは、どんな過去にも勝る。そのアメーバとお前を繋ぐ無数の生き物の連続は、その何億年という、途方もない奇跡の連続は、いいか?
      全て、今のお前のためだけにあった、と考えていい。p154、155

      生きることに悩んだとき、自分の命が奇跡の連続で繋がったもので、今の自分のためだけに繋がってきたと言われたら、自分を支える太い杖になるだろうと思う。
      親がおらず施設で育った僕には支える言葉があったが、親がきちんといて育てられた真下には無かったことというのが悲しい。

      後半、山井にかける言葉に、僕の成長と死からの解放が表れている。

      人間と、その人間の命は、別のように思うから。…殺したお前に全部責任はあるけど、そのお前の命には、責任はないと思ってるから。お前の命というのは、本当は、お前とは別のものだから。p176

      人間の起こした罪それ自体と、その人間の命とは、同じようでいて同じでない。
      殺したから死ぬ、命を奪ったから命を捧げる、そんな単純なことではないのだ。
      ひとを殺すということが、一体どういうことなのかがわかるようだ。
      長い長く繋がった線を、勝手に断ち切るということが、どういうことなのか。
      ひとの命を奪うということの、罪の深さ重さが感じられる気がした。
      命について悩めるひとにこそ読んで欲しい一冊だと感じた。
      >> 続きを読む

      2015/08/26 by

      何もかも憂鬱な夜に」のレビュー

    • 素頓卿さんが変えられたので、僕も変えてみました。
      ネットサーフィンしていると、グッとくる写真がちらほらあります。
      そういうのを集めて、画集みたくしています。その中から、お気に入りを選ぶようにしています。
      明らかに著作権に引っかかっています。
      >> 続きを読む

      2015/08/27 by 課長代理

    • 課長代理さん

      通報!!
      これからも続々画像が出てくるのですね。
      わたしも何かパクって、じゃない発掘しなくちゃ。
      >> 続きを読む

      2015/08/27 by jhm

    • 評価: 5.0

      のこされた人たちの「あいつは死刑になるべきだ」そんな言葉に代行して刑を執行する刑務官。自身は事件とは無関係で他人なのにも関わらずその仕事をしているということから他人を葬る。そんな行為に対する葛藤。
      重い内容だったけれど、いったん本棚にしまって思い出したころにまた読みたいと思った本。

      2015/01/25 by

      何もかも憂鬱な夜に」のレビュー

    • 中村文則さんのものは、特殊なテーマの不思議な世界が好きです。
      いいね! の本棚にいれました。読んでみたいと思います。 >> 続きを読む

      2015/01/25 by 空耳よ

    • 刑務官の苦悩をテーマにした他の作品を読んだことが有りますが、いろいろと考えさせられました。 >> 続きを読む

      2015/02/26 by ice

    • 評価: 4.0

      本を売るために出版社は様々なキャッチコピーをつける。
      本作も「芥川賞作家が」「死刑制度」「生と死」「希望」といったテーマを付与されて世に送り出されている。
      ただ、僕的に言えば、中村作品の底流は常にぶれず、「解放と死に対する疑問」だ。
      本作でも主人公は、独特の浮遊感のある世界観の中で、自我なのか客観なのかの分岐点もわからず悶え苦しむ。
      いつも解放されたがっており、しかし死にたくはない。

      僕は、究極の解放はやはり死しかないと思っているので、そこで違和感を感じてしまうが、妙に共鳴する。その苦しみ悶える姿に救いを求めるのだ。そして、現実を幻世のようにとらえてもいいのだと、自分に赦すために読むのだ。
      読者はそのとらえどころのない深層世界を、わずかな具体を手さぐりに読み進める。

      救われるために読書する。
      それを望むすべて人へ。
      >> 続きを読む

      2014/07/22 by

      何もかも憂鬱な夜に」のレビュー

    • 私も救いがほしい。単位を誰か...

      2014/07/22 by hiyoko

    • > RAY-ROCKさん

       僕なんかいつも解放されたいです(笑)。思うんですが、人ってほんとに死にたくないんですかね。苦痛さえ伴わなければ、ぜぇ~んぶ放り出して、すぐにでも逝っちゃうよ♪みたいなノリの人って結構いると思うんですが。

      >pikapikaさん
       
       いつもコメントいただき、ありがとうございます。
       僕は30代後半ですが、本作のようなテーマとまともにぶつかってしまう方です。読了後、しばらくはどよんとしており、妻からは「おマエは偏ってっからな~」と呆れられましたよ(苦笑)。

      >hiyokoさん

       僕から単位はあげられませんよ。学生さんなんですね。
       戻りたくないですね~。暗黒の学生時代。
       じゃ今は?生き地獄です(笑)。
      >> 続きを読む

      2014/07/24 by 課長代理

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