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美女 (集英社文庫)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 連城 三紀彦
定価: 670 円
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    「美女 (集英社文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      八篇からなる短篇集。
      すべてが愛情絡みで起きている話。

      連城作品は、いつもどれもが艶っぽい。
      そんな表記は全くないのに、寝乱れてとか、額にかかる乱れ髪とか、そういった気怠さの残るような女の色香が感じられる。
      子供が読むのは早い。大人じゃないと、この世界はわからない。そういう感じ。
      かと言ってエロ下品ではない。

      「戻り川心中」のときは、時代設定が大正の頃なので、時代の暗さが手伝って一層淫靡な世界だったが、今作は特に時代設定のわかる表記はないので定かではないが、現代の設定だと思う。
      文章の流麗さで言えば、断然「戻り川心中」が上だが、具体的にこの文章がというものではなく、全体的に綺麗な文章だと感じられる。

      いくつか簡単に紹介する。

      「夜光の唇」
      美容整形外科医の藤木のところに、決して醜いとは言えない女性が来る。
      自分を八年前の顔に戻して欲しいと言う。

      女性の嫉妬の怖さが上手く描かれている。

      「喜劇女優」
      秋美に鞠江という女性から電話がかかる。
      自分は雄一さんの婚約者だ。雄一さんが醜い女につきまとわれて困っていると言っているから、そういうことはやめなさいと忠告したくて。

      こういう風に話を持っていくかと意外さに驚く。

      「夜の肌」
      末期癌で死を待つばかりの妻。
      妻の願いもあり自宅に戻った夜、妻は息も絶え絶えながら夫に同じ夜具で一晩休んで欲しいと言う。

      こんなことになったら、自分の人生を嘆くより他どうしたら良いのだろうと思う。切ない。

      「夜の二乗」
      妻の絞殺遺体を発見した外浦は、ただちに警察に通報する。
      自分は別荘に女性といたので、妻を殺してはいないと言う外浦の供述を確認するため刑事が別荘に電話を入れると、外浦の愛人の遺体が発見されたと現場にいた警官に告げられる。

      こういう話をどこかで読んだのか観たような気がするが、連城三紀彦の纏め方は、やはり色っぽく切ない。

      愛情、憎悪、嫉妬といった感情のみで、まさに色と欲といった感じではあるが、きちんとミステリーとしても成立させるところが連城三紀彦だなと思う。
      物足りないと感じるひともいるとは思うが、短篇をキリッと纏めることがとても上手な作家さんだと思う。

      >> 続きを読む

      2015/06/11 by

      美女 (集英社文庫)」のレビュー

    • 大人じゃないと分からないエロス。どうしよう、中学生から成長していない僕には高すぎるハードル。ところで連城さんってお亡くなりになってしまいましたが、昔からこの人モテそうだなあと思っていました。かっこいい。 >> 続きを読む

      2015/06/11 by ありんこ

    • ありんこさんm
      コメントありがとうございます。

      わたしも容器ばっかり大人ですけれど、中身は熟していないかもしれません。
      近頃は大人になれていないひとばかりですよね。
      連城三紀彦さんって、ザ・小説家って風貌ですよね。
      >> 続きを読む

      2015/06/12 by jhm


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