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鳥類学者のファンタジア

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者:
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,300 円

「フォギー」ことジャズ・ピアニストの池永希梨子は演奏中に不思議な感覚にとらわれた。柱の陰に誰かいる...。それが、時空を超える大冒険旅行の始まりだった。謎の音階が引き起こす超常現象に導かれ、フォギーはナチス支配下、1944年のドイツへとタイムスリップしてしまう―。めくるめく物語とジャズの魅力に満ちた、ファンタジー巨編。山下洋輔作曲のオリジナルテーマ曲楽譜も特別収録。

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    • 評価: 5.0


      奥泉光は、1994年「石の来歴」で芥川賞を受賞。
      純文学という場所を出発点にして、ジャンル横断的な作風を確立している作家だと思う。

      物語の中で、事実と虚構の境目が曖昧になっていくメタ・ミステリ的な諸作や、スチームパンク風なタイムマシンが登場する『「吾輩は猫である」殺人事件』、そして「グランド・ミステリー」においては、遂に歴史改変というSF的な設問を用いて、世界戦を経た近代日本という国家に対するエクスキューズを投げかけた。

      フォギーの愛称をもつ女性ジャズ・ピアニストの希梨子は、霧の夜にライブハウスで出会った、不思議な女性客のことを調べるうちに、第二次世界大戦末期のドイツへタイムスリップ。

      オカルトを本気で信じるナチスに支配された、ドイツ神霊音楽協会の研究施設へ出現する。

      やがて希梨子は、ここで怪しげな降霊術師や神秘主義に傾倒した美学者、神秘主義を巧妙に出世に利用しようとする軍人と出会い、歌によって奇跡を起こしたとされる「オルフェウスの歌(音階)」をめぐる波瀾万丈の渦の中に巻き込まれてしまう。

      膨大な情報量を内包しつつ、饒舌な文体で綴られたこの物語は、ジャズの即興演奏にも似た軽快感と、それを実現するテクニックの裏付けを感じさせる、見事な幻想音楽小説になっていると思う。

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      2019/08/31 by

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