こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

娼年

3.9 3.9 (レビュー7件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 420 円

恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく...。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

いいね! karamomo

    「娼年」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 3.0

      映画化もされ、直木賞候補作にもなった石田衣良さんの代表作ともいえる一冊で気になっていたので図書館で借りて読みました

      個人的な感想で言うと、そこまで心に響かなかったのが正直なところです
      石田さんの作品は他にも何冊か読んでいるのですが、本作以外の作品のほうが私は好きだなと思いました(感じ方は人それぞれだと思うのでぜひ貴方も読んでみてくださいね)
      しかし、特段この作品が嫌いになったりすることもないのが不思議なところかもしれません
      この作品は題材に反して、温かみのある作品だと思うのでそれがネガティブな気持ちを包み込んでくれているのかもしれません

      娼夫という職業の話というだけで、もしかしたらなんだか暗い雰囲気だったり、闇のような雰囲気を感じてしまう方がいるかもしれません
      少なからず夜職や風俗業というのは偏見があると思いますし、それはきっと中学生のいじめ問題のように消えることはないのかなと残念ながら思っています
      しかし、この作品は暗いどころか温かいのです
      大好きな人に優しく抱きしめられているような、春の太陽に照らされているような読後感に浸っています
      偏見のある方にも、この作品は是非読んでいただきたい一冊だと私は思います

      それから…御堂静香さんの口調が私はとても気になりました
      色っぽいけれど、冷たく、しかし慣れてくると温かいんです
      例えばP23の
      「こんにちは。電話をもらえなかったから、きてしまった」
      という言葉です
      私だったら「きてしまいました」とか「きてしまったわ」と書くかな〜と思うんですが、石田さんは「きてしまった」と書くんです
      あえて少し冷たく話すことで逆に魅力的に見せるためなのでしょうか
      あまり聞かない言葉遣いだと思ったので新鮮でした

      また静香さんのP60の
      「男に女がわからないように、男だって女から見るとわからないものよ」
      という言葉はとても共感する反面、作者の石田さんは男性なのに女性を書くのが非常に上手な方だと思いました
      官能的な描写の多い石田さんですが、女性的な表現や感情も上手なので男性だけでなくむしろ女性にも読みやすいのではないかと思います

      そして最後にP114の
      「そうね、バスタブに青いインクを一滴落としたくらい、うんと淡いのでもそう呼んでいいなら恋していたのかもしれない。」
      という表現がとってもきれいだと思いました
      頭のなかで白いバスタブに水がたっぷり張られていて、そこに青いインクが一滴だけ落ちるのが映像で流れませんか?お洒落な比喩だなと思います
      なんだか横浜や自由が丘みたいなお洒落さです、この感覚を言葉にするって難しいですね😊

      この小説を読んで学んだことは「正直に生きているほうがいい」ということと「普通に生きるということは意外と難しい」ということです
      アズマくんとのやり取りのシーンは村田沙耶香さんの「コンビニ人間」を思い出しました

      …とある大学生のひと夏がこんなにも濃いなんて、誰にも想像出来ないですね
      >> 続きを読む

      2019/07/17 by

      娼年」のレビュー

    • 評価: 4.0


      大学にも恋愛にも退屈していたリョウは、ふとしたことから出会った御堂静香に誘われ、男性版・高級デートクラブで働くことに。

      彼を「買う」女性は、二十代から七十代まで様々。
      特殊な性的嗜好を持っていたり、人に言えない孤独を隠し持っていたりする、彼女らとの交流を重ねるうちにリョウは-------。

      そもそも、客である女性とリョウとの触れ合いを、「恋」と名づけられるかどうかは、たいした問題ではない。
      少なくとも、そのひと時はとても切実で、代替の効かないものだ。

      人は人によってしか与えられない時間を積み重ねて、人生を歩むのかもしれない。
      そんな現実に気づかされる作品だ。

      一方、他者の孤独、痛み、衝動をありのままに受け入れるリョウは、あたかも空っぽの器のように、空虚でもある。
      彼は受け入れることで、自身の空虚さとも向き合うことになる。

      一種、宗教的な存在とも言える彼が、現実を生きる人間として、しなやかに自身の生きる道を選択するラストは、現実世界への優しくも強靭な肯定に満ちて、清々しい。

      >> 続きを読む

      2019/07/11 by

      娼年」のレビュー

    • 評価: 4.0

      初の石田作品
      秘部をさらけ出し、欲に生きる
      官能的な文字がこんなにも暖かみを感じ夏の木陰のようだ
      まさにセミの鳴く、あの夏の日々。
      静香が彼の他者を否定しない目を誉めていたが
      あとがきで彼自身が自己を否定する目であることも
      本当にここでは大切であった
      この夏が永遠に続きますように
      大事にできますように
      >> 続きを読む

      2018/06/20 by

      娼年」のレビュー

    • 評価: 4.0

      タイトルが気になって購入。

      ラストが少し物足りなかったけれど、面白かったです。

      石田衣良さんは他にもいくつか読みましたが、その中では一番好きかもしれません。

      こういう話は、色々考えることができるので面白かったです。
      >> 続きを読む

      2016/10/22 by

      娼年」のレビュー

    • 評価: 4.0

      あらすじだけ見ると官能小説?っていう感じがするけど、そうではない、それよりも深いなにかを感じる気がします。

      自分が他の人と違う点って知られたくないけど、赤の他人だからこそさらけ出せたりしちゃうんだろうなーと共感できる部分もあったり。。。

      続編もあるみたいなので、今度読んでみよう(^^)

      2015/10/08 by

      娼年」のレビュー

    もっとみる

    最近この本を本棚に追加した会員

    32人が本棚に追加しています。

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    ショウネン
    しょうねん

    娼年 | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    最近チェックした本