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共喰い

2.5 2.5 (レビュー6件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,050 円
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第146回 芥川龍之介賞

欲望は、すべて水に還る。少年たちの愛の行方と血のいとなみ。川辺の町で起こる、逃げ場のない血と性の濃密な物語を描いた表題作と、死にゆく者と育ってゆく者が織りなす太古からの日々の営みを丁寧に描いた「第三紀層の魚」を収録。第146回(平成23年度下半期)芥川賞受賞作。

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    「共喰い」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 2.0

      芥川賞の授賞式での著者のコメントが一番印象に残っているが、あまり中身に感銘を受けることはなかった。

      とにかく肉感的というか、性描写をかなり前面に押し出している。
      作者の文体が独特。

      父の暴力的なところと性癖を受け継いでしまい苦悩する息子。
      反面教師のはずが、そうなってしまう無力さ。
      ここがいまいち響かなかったのは残念。
      >> 続きを読む

      2019/01/25 by

      共喰い」のレビュー

    • 評価: 4.0


      田中慎弥の第146回芥川賞受賞作「共喰い」を読了しました。

      暴力で女を支配する父と、自分がその父に似ていくことに怯える少年の、欲望と憎悪でギラギラぬめっているような強烈なドラマだ。

      海辺の町で、暗渠になっている川が、わずかに姿を見せている川辺という地域が舞台となっているが、土地の訛りだけでなく、人間以上に鰻や赤犬や野良猫、熊蟬や船虫といった生き物の気配が濃厚に立ち込めている。

      母は彼を産んですぐに家を出ていき、近所で魚屋をしている。
      その後、父が家に連れて来た女と、少年は一緒に暮らしている。
      実母は、右手の先に義手を付けていて、同居する女には、父から殴られた痣が絶えない。

      少年には一つ年上の恋人がいるのだが、いつか彼女を殴るのではないかという予感が、日増しに募っていく。
      そして、とうとう殴る代わりに、首を絞めてしまう。

      絶交状態をはさんで、丘の神社の祭りの日に再会する約束をするのだが、その当日、大雨で川が氾濫する。
      そして、荒れ狂う水の中でおぞましい悲劇が起きる-------。

      異様な父に振り回される物語だが、迫真のリアリズムが、どこかこの世ならざる抽象感と同居しているように思えてしまう。

      女を殴らないとセックスできないという恐ろしい父親が、単なる異常な個人ではなく、男の欲望、あるいは父の異形な寓意のように思えるのだ。
      例えば、ギリシャ神話の好色なゼウスのような、神話的な造型だと言っていいかもしれない。

      あたかも、この作品とセットになるような「第三紀層の魚」が収録されているが、そこでは、釣り好きな10歳の少年の、96歳の曾祖父との交流が描かれている。

      父と祖父はすでになく、やがて曾祖父も死ぬ。
      祖母と母が少年と残るのだが、この作品からは明らかに、父の系譜の消失というテーマが浮かび上がってくる。

      暴力と戦争と、そして国家と結びついた父なるもの。
      その巨大な影と著者が格闘し続けていることが伝わる鮮烈な一冊だ。

      >> 続きを読む

      2018/08/05 by

      共喰い」のレビュー

    • 評価: 3.0

      暴力的で性的でいかにもって感じの表題作よりも「第三紀層の魚」のほうが読感が心地よかったね。
      しかしこのカップリング(CDじゃないけど)も魅力だろうね。
      両方「共喰い」みたいなキョーレツなのか、オトナシめな「第三紀層の魚」みたいのでまとまってたら、それぞれの本の魅力というより田中 慎弥さんの魅力が半減するのは間違いないだろうね。
      おもしろかったですよ!

      2018/08/05 by

      共喰い」のレビュー

    • 評価: 3.0

      おもしろかった。
      胸が悪くはなるが。。

      平和なのがいいが、実際こういうことも世の中にはあるんで、仕方がない。

      結局彼は父親のようになるんだろうか?

      再読は(今のところ)したくないが、別の著作は読んでみたい。
      >> 続きを読む

      2017/06/30 by

      共喰い」のレビュー

    • 評価: 3.0

      再読。

      芥川賞受賞した作品を、話題になっている時期にはじめて読んだ初読時、正直言ってよくわからないまま読み終えた。

      今回もう一度読んでみたら、風景描写がこのかた独特の色褪せた薄汚い感じ(褒めています)で、自分の世界を持っている作家さんに感じられた。
      その世界は、外には向かっておらず、閉じられている印象を受ける。

      作品は終始、性に関してのみ。
      暴力的な性癖を持つ父、父と愛人、父の血を受けた主人公である息子、息子と恋人。
      登場人物は特に多くなく、とにかくセックスセックス。

      ちょっと辟易。
      文章で性描写を読むことが苦手なので、辛い。
      ただ、それを越えれば、超えると話が終わっちゃうわけだけれど、何というのか、これが文学作品っていうのかなと文学に触れた気分になる。

      川辺で色々なことは起きているので、様々なこと、欲や罪や悩みや苦しみや色々を水に流す、返すみたいな感じはあったが、だから何なのかわからない。
      二度読んで、何が書いてあるかはわかったが、何を言いたいのかはよくわからない。
      残念。

      町の描写などは、わたしは良い表現だなと思ったので、心の端に残しておこう。
      >> 続きを読む

      2015/03/22 by

      共喰い」のレビュー

    • 映画の予告で脂っこいシーンが印象にありました。生々しい感じしましたがやはりそうでしたか!(;^_^A >> 続きを読む

      2015/03/22 by ありんこ

    • arinkoさん
      コメントありがとうございます。

      映画は、原作の理解の助けになるかと思い観ました。
      原作の世界観みたいなのは、崩すことなく映像になっていたと思いました。
      どんだけセックスに頭を支配されてるんだよって感じですよ。
      >> 続きを読む

      2015/03/23 by jhm

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