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東京自叙伝

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 奥泉 光
定価: 1,944 円
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    「東京自叙伝」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      この本をなぜ読んだのかと考えると、まず嬉しくて二度読みまでした「シューマンの指」を書いた人だったからで、内容も考えず読むことにした。私の好みは別としてもこの「シューマンの指」が代表作に中に入ってないように思えるのは疑問だ。薀蓄を好まない人が多いのだろうか、最後のどんでん返しも決まっていたのに。
      谷崎潤一郎賞受賞なので、そんなに外れはしないだろうという思いもあった。読んでみたら、奇想天外なのに、著者の、国の将来を危ぐする気持ちがこめられた、一つの都市だけでなく、日本と言う狭い島国の将来について考えさせられる部分も多かった。

      東京と言うからには、間違えば「代官山コールドケース」のように、話は面白いのに、頭の中の地図で迷子になると言う危険もあった。だがそれは杞憂で、十年近く棲んでいたおかげで方向だけは着いて行けた。

      今では東京と呼ばれている都市に古代から棲んでいる「地霊」が語る、長い長い歴史物語だけれど、代表的な事件や出来事が主になっているので、「地霊」が過ごしてきた時間に比べれは一瞬のようなものになる。

      弥生時代からもずっとずっと遡る混沌とした中から、鼠やミミズなど、様々な生き物に憑依し、地下から湧き出たような「地霊」は、特に東京に執着して、東京から離れたくない、自分でも認める「東京の地霊」になって幾世紀にもまたがる出来事を語る。

      ーーーこれは個人が見た幻覚ではなく、いわば東京と言う街そのものが見た夢であり、東京が想起した記憶であり、その意味でリアルな東京の現実デアル。と。マァ単純に遠からぬ東京の未来を予知したと云ってもよろしいが、この云い方はやや正確を欠くので、何故なら、地霊には過去も未来もないからです。
      あまあのことは起こっている、起こりつつあるーーー

      「地霊」に責任感はないが心配はしている。


      長い話だった、「東京」と題名がついているが、狭い日本のこと、どこにでも起こりうる、ひょっとすれば起きてしまっている、様々な崩壊の形が、幻覚(富士山の噴火など)を通して語られている。

      こうした歴史の形を借りた話で、著者の憂いが伝わってくる。


      戦争の参謀本部の長い話や、次第に敗色を濃くする戦況などは、読みづらかったが、様々な出来事の画面を見直すような気分で読了した。面白かった。
      >> 続きを読む

      2014/11/11 by

      東京自叙伝」のレビュー

    • >東京と言うからには、間違えば「代官山コールドケース」のように、話は面白いのに、頭の中の地図で迷子になると言う危険もあった。

      僕は頭の中の地図では処理しきれない情報は、もっぱらストリートビューをお供に読書をしています。
      おかげで『代官山コールドケース』も『地層調査』も楽しく、具体的に読めました(笑)。
      >> 続きを読む

      2014/11/13 by 課長代理

    • そうなんですね。便利なストリートビュー(^^)
      一応グーグルアースで見るのですが、それでも迷子になって、方位が出ているのに役に立ってません。もっと活用しないと!

      子供達のうちを見たり我が家を見たり、でもデータが少し古くて二年くらいはグーグル車も走ってないようです。💦
      >> 続きを読む

      2014/11/13 by 空耳よ


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