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海の見える理髪店

3.6 3.6 (レビュー18件)
著者: 荻原 浩
定価: 1,512 円
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2016年08月の課題図書
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    「海の見える理髪店」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      『海の見える理髪店』
      タイトルになるだけあるな。このお話が一番グッときました。
      年配の男性が一人で切り盛りする理髪店を一人の若者が散髪に訪れます。店主は散髪の手を動かしながら淡々と自分の生い立ちを語り始めます。それをじっと聞き続ける若者。延々と自分の話をする理容師とそれを聞き続ける若者をいぶかしく思いながら読んでいると、最後の方で、あれ?と思う瞬間があります。そして慌ててページを戻って読み返し、ハッとするのです。そうか、そうだったのか、なお話。


      『いつか来た道』
      母親との確執があり、長らく親と会っていなかった娘が、自分の弟から「今、ママに会わないと後悔する」と言われて15年ぶりに実家に帰るお話。
      自分が歳を重ねるっていうことは、それと同じ年数、母親も年を重ねるということ。
      今でいう毒親的な存在だった母親。その当時は自分を認めてもらえず苦悩に満ちた生活を送っていたが、娘も年齢を重ねて、母親の心の内が少し見えてきたところに納得でした。
      年齢を重ねた母に会ったことで変化していく娘の心情が良かったです。


      『遠くから来た手紙』
      恋愛結婚をしたのに、子どもが1歳を過ぎることから育児に関わらず仕事を優先するようになった夫に不満を持つ妻が実家に帰った後、不思議なメールが届くようになったお話。
      昔は手紙。今はメール。
      メールはすぐに相手に届き、読み返すこともできます。手紙は手間もかかるし、すぐには届かないけれど、やっぱり読み返すことができます。届くまでのドキドキや相手のぬくもりを感じるという点で
      メールにはない良さがありますよね。
      昔の手紙って、あとから読み返してみると、恥ずかしくなったりするものですが、その時の自分や相手の気持ちなどが、絵文字がなく自分の筆跡によって、ストレートに伝わって思いだせたりして、良いな、と思わせてくれました。


      『空は今日もスカイ』
      両親の離婚により、母親と親戚の家に転がり込んだものの、日が経つとともにおばさんに鬱陶しがられ、その町全体からもよそ者扱いされているような気がした女の子が家を飛び出し、出会った男の子と冒険という名の家出をする話。
      その男の子も何やら問題を抱えている様子。女の子にはそれが何なのかがよく分からないけれど、行動を共にするうちに出会ったホームレスらしき大人が気づいてくれます。
      結局、警察に保護され、家出は失敗に終わるけれど、かばおうとしてくれたホームレスらしき大人が女の子の手の中に残してくれたカギに少し希望がみえホッとしました。


      『時のない時計』
      父親の形見として受け取った動かない時計を直してもらいに古い時計店を訪れる男性の話。
      時計はただ、今の時間を指し示す道具ではないのですね。
      過去のある瞬間や思い出も残している時計店の店主。
      時計は何も語らないけれど、時計によって思い出せること、わかってくる事実もあるというのが不思議で新鮮な発見でした。


      『成人式』
      登校中の交通事故により15歳でこの世を去った娘のことが忘れられず、前に進めない夫婦のお話。
      少しずつ元の生活に戻っていったと思っていたが、5年後に成人式の着物のカタログが届いたことから、また夫婦がともに心が揺さぶられ、過去に囚われて前に進めなくなってしまう。
      ある日、妻から突拍子もない提案をされ、妻に付き合いその提案を受け入れるのですが、一見無謀と思われた行動が夫婦を新しい道へと導いてくれるステキなお話でホロッときました。


      どれも40ページほどの短い話なのに、消化不良のモヤモヤがなく、どれも最後にストンと自分の心におさまるところが良かったです。

      >> 続きを読む

      2019/11/08 by

      海の見える理髪店」のレビュー

    • 評価: 4.0

      いつも近くにいるのがあたりまえ、それが家族。でも、いつかは別れる時が来る。それは突然に、もしくは徐々に、あるいはこちらから断つように。その時の気持ちを悲しい、とか、寂しい、なんて簡単すぎる。どんなに言葉を重ねても自分の心をそのまま表すことができないなら、愚直に生きてやる。そんな人達の声が心に響く短編集。

      2019/09/13 by

      海の見える理髪店」のレビュー

    • 評価: 3.0

      どれも再出発のお話だ。
      いちばん好きだったのは最後の「成人式」。
      ひとり娘を事故で亡くした主人公と奥さんが悲しみから立ち直れずいつまでも過去の映像にしがみつく。

      いきなり娘の成人式に二十歳に成りきって出るという夫の提案に奥さんも最初は驚きながらもだんだん本気になる。
      娘の鈴音も毎日暗い顔ですすり泣いてる両親を見てるより何かに夢中になって楽しもうとしてるふたりがいいよね。
      欠けてしまった大きな穴はふさがらないけど夫婦で楽しむ道はこれから作っていける希望が見えた。

      >> 続きを読む

      2019/03/15 by

      海の見える理髪店」のレビュー

    • 評価: 3.0

      伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。もしも「あの時」に戻ることができたら…。母と娘、夫と妻、父と息子。近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集。

      表題作の「床屋」が気になったので読んだんだけど他の作品も良いね。

      2018/08/02 by

      海の見える理髪店」のレビュー

    • 評価: 2.0

      最初、著者を見ずに読んだ感想が、「女子高校生が書いてるのかな?」というぐらい文体が読み易く、可愛いように感じた。
      ただ、なんというか、ストーリーありきの小説。
      ストーリーは涙するものがあった。

      2017/07/29 by

      海の見える理髪店」のレビュー

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