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私が愛したグリンゴ

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: カルロス フエンテス
定価: 1,468 円
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    「私が愛したグリンゴ」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      メキシコの作家カルロス・フエンテスが書いた「私が愛したグリンゴ」は、私の大好きな二人の俳優ジェーン・フォンダとグレゴリー・ペックが競演した映画をかつて観ていて、いつか原作も読んでみようと思っていて、ようやく読破しました。

      メキシコ革命の時代、アウトローは儲け話を探して国境を南下していた。サウス・オブ・ザ・ボーダーは、いつもUSAの属国だった。

      ところがこのメキシコに死にに行った男がいた。命を捨てに行ったのではない。そろそろ寿命だから、自分の墓を探しに行ったのです。その男とは、あの「悪魔の辞典」で有名なアンブローズ・ビアス。文学史に謎の死の記事を残す作家です。

      アンブローズ・ビアスは、怪奇小説も数多く書いているので、その謎の死は、由来、ホラー作家の好んで取り上げる題材になったと言われています。

      このメキシコ人作家カルロス・フエンテスによるビアスの肖像は、錯綜したオマージュになっていると思います。老いぼれグリンゴ。国境ではない、まるで傷痕だ、と小説は語っています。

      そして、グリンゴ(白人)とは、アメリカ大陸のよそ者だ、と。もともとUSAの領土はメキシコの外縁に属していたのだから、ラテンアメリカの辺境が北アメリカなのではないか。一度、連中を侵略してやろうか、と凄みをきかせる人物も登場してくる。

      歴史と国家についての深くて示唆に富んだディスカッションを含む、短いけれども豊かな広がりを持つ小説だと思います。そして、ビアスの作品をイメージ喚起に利用したいくつかの場面が、とりわけ素晴らしい。

      "ときめきに死す"を演じようと迷い込んできた白人のグリンゴは、ラテンアメリカ文学のかっこうの養分になったのではないかとも思います。

      この小説の中で好きなセリフがあります。「ここじゃあ、ほとんど何にも大きくならん。思い出と恨みのほかは」-------。
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      2017/08/29 by

      私が愛したグリンゴ」のレビュー


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