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白夜行

3.6 3.6 (レビュー5件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,995 円

偽りの昼に太陽はない。さすらう魂の大叙事詩。

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    「白夜行」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      人は草木とひとしく春に咲き、夏みどり萌え、秋は末枯れて、モノクロームの冬を迎え入れる---と、大方の人は疑うことなく受け入れているようだが、果たしてそうだろうか?

      東野圭吾の「白夜行」は、モノクロームの冬をしか生きられぬ者の哀切な二十年の時間を、複雑な人間模様として織り上げた作品だと思う。

      物語は、1973年、大阪の近鉄布施駅近くにある七階建ての空きビルで、男の死体が発見されるところから始まる。

      それから20年、時間の流れとともに、新しい場所と新しい人間が次々と登場し、そこに過去の登場人物たちが、また現われ、物語の奥行きを広げていく。

      この事件の真相解明に、退職してもなお執念を燃やす刑事が、遂に真犯人を突き止めるというミステリだ。

      だが、この作品は、そこそこの謎を探偵役がそれなりに解決するといったものでもなければ、激情に駆り立てられて罪を犯す者と追う者のドラマでもないと思う。

      公害、オイルショック、地価高騰、バブル崩壊、コンピュータと、めまぐるしく移り変わる時代にそって、花咲く春、みどり萌える夏、末枯れた秋、それぞれの季節を生きようとする者と、それを拒否してモノクロームの夜を生きるしかない者がいる。

      彼らが、20年に渡って作り、壊していく人間関係の中に、現代人が心の中に押し込めている孤独感や愛憎のかたち、虚無を浮かび上がらせていく、見事な"社会派ミステリ"であると思う。

      現世は極楽と思えば極楽、地獄と思えば地獄。
      モノクロームの冬に花を咲かせようと白夜を行く者の哀切さは、時代の陰に張り付いた虚無を実感させる。

      東野圭吾は、ミステリの骨格はきっちりと押さえつつ、登場人物たちの心模様をくっきりと描いて、静かだが力強い物語を作り上げ、彼の前作「秘密」に続いて、ミステリの可能性を大きく押し広げたと思う。
      >> 続きを読む

      2018/08/06 by

      白夜行」のレビュー

    • 評価: 4.0

      初めて東野圭吾の本を読んだのがこれでした!!
      読書初心者だった私がこの根深い話に魅了されて、すぐに続編?の幻夜を読んじゃいました。小さい頃に起きた事件がこう展開されるとは\(゜ロ\)(/ロ゜)/私も読み進めると雪穂に魅了される感じでした。もう一回読もうかなと思います(●^o^●)

      2015/10/25 by

      白夜行」のレビュー

    • 東野圭吾氏の代表作品とされる場合が多い作品ですね。

      何となくお取り置きして来た感じですが、続編も有ると言うことですし、そろそろ読んでも良いかなぁ。 >> 続きを読む

      2015/10/26 by ice

    • はい(^^♪!!ぜひ読んでみてください!!私は夜中まで夢中で読み進めたせいで学校遅刻しちゃいそうになりました( ;∀;)懐かしい思い出です。 >> 続きを読む

      2015/10/26 by mpipi

    • 評価: 5.0

      1973年、大阪で起きた質屋殺しを発端に
      被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂。
      その後の彼らの人生は別々に交差することなく
      歩んでいくかに見えた。
      ・・・が、彼らの周囲には不可解な事件が次々と起きていく。

      最初に読んだのは、出たばかりの頃だったので
      もう何年前になるのかな・・・

      面白かったなぁ。
      ほぼ、徹夜で読みきった時は疲労と達成感で
      変にハイになっていたのを思い出します。

      この構成の凄さ。
      “心中を語らせないこと”という
      自らハードルを上げることと
      様々な事件、小道具を散らばめることにより
      余計にくっきりと浮かんでくるものがある。

      本当に、読んでいるというよりも
      作品に参加している気になっていました。

      その当時、勧めて下さった方は
      ものすごい先見の明があったと思います。

      『放課後』とか『名探偵の掟』とかも
      『どちらかが彼を殺した』とかも読んで
      「うおぉ?どっちだ?」と必死に犯人を考えていたのも
      懐かしい思い出です。
      >> 続きを読む

      2013/06/21 by

      白夜行」のレビュー

    • とても好きな作品の一つです。
      ドラマから入った私ですが、分厚いこの本もあっという間に読んでしまいました。
      多くの人に読んでほしいです。
      >> 続きを読む

      2013/06/21 by bunch

    • これ、面白いですよね~
      寝る間も惜しんで読んだような気がします。

      2013/06/21 by ただひこ

    • 評価: 4.0

      毎章、今度は誰の話だ?次は何が起きるんだ?と
      どうなの、どうなの??とページをめくり続けた気がする・・・
      最後まで、どうなの、どうなの??だったので
      面白かった本ということになるのかな。

      1990年代に書かれた本で、この手の犯罪が主題だというのは
      2013年の今読むとちょっと意外な気がする。
      その頃では今ほど公の話題に乗ってなかったと思うし。

      これまで読んだ東野圭吾作品で一番古いものでしたが
      文体が今とちょっと違うかなーとも感じた。
      何がどう違うかは・・・・説明が難しいけど。
      >> 続きを読む

      2013/02/06 by

      白夜行」のレビュー

    • びゃくやびゃくやびゃくやびゃくや・・・
      そんなCM有りましたねー(白夜書房)w

      2013/02/06 by makoto

    • >文体が今とちょっと違うかなーとも感じた。

      東野作品って本当にいろんなカラーがあって興味深いです。
      私もちょうど東野圭吾強化週間(笑)なので、
      勝手に親近感わいちゃいました♪
      >> 続きを読む

      2013/02/06 by アスラン

    • 評価: 3.0

      内容的にはグロい描写も多いですが
      主人公男女の1人称による記述が一切ないという手法で
      書かれています。
      そのため主人公が犯罪に携わる部分が
      他者の視点からのみ描かれるため
      犯行時の内面等を想像させられたりと
      面白い作りになっています。 >> 続きを読む

      2011/10/25 by

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      • 評価: 5.0

        衝撃的な悲しい結末でした。

        19年前の因縁から、二人はハゼとテッポウエビのように共生し、お互いを大切に思っていたのに、生きていくために雪穂は、亮司もはめたのではないだろうか。

        「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけど、あたしには十分だった。あたしはその光によって、夜を昼と思って生きてくることができたの。あたしには最初から太陽なんてなかった。だから失う恐怖もないの」

        雪穂にとって亮司は、太陽に代わる暗闇を照らしてくれる存在だったので、 亮司が死んだ後は、暗闇しかないのに…。「雪穂は一度も振り返らなかった。」から、雪穂の覚悟を感じました。 >> 続きを読む

        2018/06/28 by

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