こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

水滸伝

カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,680 円

梁山泊は、威勝の田虎の叛乱が青蓮寺の策略だと看破した。近くの石梯山に魯達や鄒淵らを派遣し、切り崩しを図る。しかし、田虎に雇われた張清が、精強な傭兵部隊を率いて立ちはだかった。一方、官は梁山泊の完全殲滅を決意する。禁軍・地方軍・水軍あわせて20万の軍兵を投入してきた。兵力で圧倒的に劣る梁山泊に対し、空前の規模の攻撃がついに始まる。北方水滸、焦眉の十四巻。

※違う版の本の概要を表示しています。
いいね!

    「水滸伝」 の読書レビュー

    レビューはまだありません。
    最初のレビューを書いて下さい!

    関連したレビュー

      爪牙の章

      集英社 (2007/11)

      著者: 北方謙三

      他のレビューもみる (全4件)

      • 評価: 3.0

        梁山泊は、威勝の田虎の叛乱が青蓮寺の策略だと看破した。
        近くの石梯山に魯達や鄒淵らを派遣し、切り崩しを図る。
        だが田虎に雇われた張清が、精強な傭兵部隊を率いてたちはだかる。
        一方、宋政府は、梁山泊の完全殲滅を決意する。
        禁軍・地方軍・水軍あわせて20万の大軍兵を投入してきた。
        兵力で圧倒的に劣る梁山泊に対し、空前の規模の攻撃が遂に始まる。
        北方水滸伝、焦眉の十四巻。

        いちどは董万将軍の猛攻の前に壊滅的打撃を受けた双頭山でしたが、梁山泊本軍から董平率いる三千が駐屯し、一年をかけて砦を再構築します。
        二竜山、双頭山、花流塞三つの砦の整備・充実と、城下の街の繁栄。
        梁山泊軍に束の間、調練や日々の暮らしだけの、一年という平穏が訪れていました。
        しかし、それは正に嵐の前の静けさ。
        本巻では、遂に総力を挙げて反乱分子の殲滅をはかる、宋=青蓮寺の決意と行動が描かれます。
        瞬く間に、戦の渦にのみ込まれる漢たち。

        十四巻での出来事は以下のとおり。※以下、ネタバレです!要注!

        ● 双頭山攻防戦、汴口造船工場焼き討ち戦と、激戦を掻い潜った梁山泊軍に束の間の平穏が訪れます。
        調練に励む者、新たな敵に備える者、官軍内を探る者、諜報網の強化を図る者…。
        それぞれに、平時ならではの忙しさの中で一年を送ります。

        ● 双頭山では一千騎の馬の調教を終え、次に騎馬隊の編成に取り掛かる段になります。
        騎馬隊の調練を依頼された林冲は、麾下から扈三娘を派遣します。
        正直なところ扈三娘は、晁蓋の死を嫌でも想起させる北へは行きたくありませんでしたが、林冲はそんなことを斟酌してくれるほど甘い司令官ではありません。
        騎馬兵調練の鬼・徐寧と、興味の対象が馬以外無い馬医・皇甫端とともに、双頭山の軍備充実に向け昼夜兼行で急ぎます。

        ● 董平を新司令官として迎えた双頭山は、様変わりしていました。
        機動力に勝る騎兵隊を主軸に据えた軍兵、秋風山・春風山を結ぶ兵站の確保。
        早速、兵たちに激しい調練を課す徐寧と、その調練を手伝う形で参加する扈三娘以下二百の精兵。
        徐々に逞しさを増す双頭山の兵力でしたが、そこは梁山泊軍支配域北辺の要衝。
        北京大名府の兵があわただしく動いているとの一報が入ります。
        董平は、未だ精錬とは言えない新騎兵を戦場に送る事を躊躇います。
        代わりに進んで志願する扈三娘。
        扈三娘は、前司令官・朱ドウを最後まで支え戦った鮑旭率いる一千とともに、官軍五千を迎え撃つため戦場へ向かいます。

        ● 北京大名府から双頭山へ押し出してきた五千の兵の不穏な動き。
        鮑旭と扈三娘は敵の作戦に裏があると感じ、危険な賭けながらも兵を二つに分けることを決断します。
        鮑旭一千はこのまま対峙、扈三娘騎馬隊二百は敵の背後へ回り込み、その真意を探りつつ攻撃する、という作戦。
        巧い具合に五千の背中に到達した扈三娘へ、付近での小競り合いの報が届きます。
        王英・楊林率いる飛竜軍が、青蓮寺・高廉軍に攻囲され、今にも殲滅されつつありました。
        五千の兵の動員は、飛竜軍殲滅の為の陽動!
        馬腹を蹴った扈三娘軍は一気呵成に飛竜軍救出へ突撃します。

        ● 梁山湖の南、済州の街にも青蓮寺の手の者が活発に出入りしていました。
        梁山泊軍とは無関係の、明らかに怪しい商店、両替商、妓楼が少しずつ増えていました。
        そんな妓楼へ足繁く通うのは史進、鄒淵の血潮のたぎる若き将校。
        彼らの単独行動を青蓮寺は待ち構えていました。
        妓楼に上がった二人を待ち伏せる暗殺集団二百名。
        異変にいち早く気付いた鄒淵は二階の窓から飛び降り、孤軍奮闘、攻め寄せる敵をなぎ倒しつつ史進の名を呼び続けます。
        幾度目かの呼びかけの後、ようやく素っ裸で街路へ降り立つ九紋竜・史進。
        ことの最中に無粋をするな、と一喝、一騎当千とはまさにこのこと。
        二人の膂力の前に、敵は呆然自失、史進、鄒淵は死地を脱します。

        ● 北京大名府の西、威勝の地におきた叛乱の火種。
        それは青蓮寺・李富が企てた、偽りの叛乱軍でした。
        梁山泊に呼応するかのように見せかけ、梁山泊へ集う兵の分散や、ゆくゆくは対梁山泊戦をも考慮した、秘密裡の作戦でした。
        率いるは、祝家荘戦で敗北の憂き目を見た、官軍将軍・唐昇。
        彼こそ、李富がその実力をかねてから認めている有能な軍人でした。
        全国に諜報の網を広げる梁山泊は、威勝の異常に気付いていました。
        そこで、敢えて北京大名府と威勝の間に、捨て城を築くことに。
        守るは魯達、武松、李逵の三名のみ。
        突貫工事でそれなりになった石梯山へは、済州で暗殺団に襲われ一命を取り留めた鄒淵が二百を率いて向かいます。
        それは将校の身分を忘れ、無鉄砲をしでかした罰でもありました。
        ちなみに史進は林冲に調練の相手をさせられ、しばらくの間、小突きまわされることになります。

        ● 海軍の到着を待ち、さらには盤石の兵站ルートを確保し、李富・聞煥章は遂に梁山泊総攻撃を決断します。
        その数、およそ二十万。
        平原は人馬で満ち溢れ、河という河は大船団で埋め尽くされます。
        主な戦場と勢力は以下の通り。

        ・対流花塞軍 宿元景、趙安率いる禁軍それぞれ二万、併せて四万。
               梁山泊本営への抑えとして南京応天府兵四万。
               他水軍二万。

        ・対二竜山軍 董万率いる北京大名府軍四万

        ・対双頭山軍 真定府、太原府軍六万

        迎え撃つ梁山泊軍は、総戦力を結集しても二万たらず。
        果たして、革命の熾火を燻らせ続けることはできるのか。
        漢たちの正念場の一戦の火蓋が切られようとしていました。

        ● 準備万端のはずでした。
        青蓮寺総帥・袁明の暗殺を仕掛けた、致死軍・樊瑞は、逆に袁明の従者・洪清の体術の前に脾臓に致命傷を受けます。
        起死回生の一矢は不発に。
        安道全に看取られつつ、樊瑞は己のはらわたの崩れてゆく音を聞いていました。

        ● 南京応天府の四万を引きつけつつ、穆弘は自らの手勢四千のうち千五百のみを率い密かに戦線を離脱、丘上に埋伏します。
        息を合わせた呼延灼四千は、趙安率いる二万を寄せては引くを繰り返しながら穆弘が臥せる丘の下へおびき寄せます。
        逆落としに突撃する穆弘隊、突然の襲撃に乱れる禁軍、好機とばかり攻め寄せる呼延灼隊。
        流花塞を巡る攻防戦は、官軍側の水軍が思うように動かないことも手伝って、一時的に梁山泊軍の優位の状態が続いていました。

        ● 二竜山を狙う董万の企てに気付いたのは、解珍と燕順のふたり。
        董万は用意周到に三山の一角・清風山を切り崩しにかかっていました。
        時、既に遅し。
        事、ここに至っては清風山を二竜山塞から切り離すしか方策はありませんでした。
        できるかぎり敵の目を清風山に釘付けにしたまま、密かに清風山と他の二山の兵站ルートを断ち切る。
        清風山に籠る燕順隊三百は決死隊でした。
        六万の董万勢を一手に引き受け、驚くべきことに八日間もの長きにわたり持ちこたえ、遂に体中に無数の矢を受け、天を仰ぐ燕順。
        その燕順の姿を、秦明将軍は血の涙を流しつつ見届けるのでした。
        燕順の決死の防御戦により、董万六万は釘づけとなり、林冲・史進の遊撃隊は双頭山救援に向かう事が出来、戦局を優位に進めることができたのでした。

        ● 僅か三百の兵に一千以上の被害でもって制圧した清風山に登った董万に戦勝の喜びはありませんでした。
        受けた被害も董万の許容範囲を大きく越えていましたが、山頂に立った時、眼前には燕順が自ら退路を断ったと思われる、信じられない光景が広がっていました。
        このことで、清風山を足掛かりに、二竜山攻略を画した董万の作戦は、灰塵に帰すのでした。

        といったところです。

        巻をまたいで、梁山泊対禁軍の戦は続きます。
        北方では新たな仲間の加入を目論む魯達たちがいて、公孫勝率いる致死軍も表立っての動きはないですが水面下で激しい攻防をくり広げている様子。
        子午山の王進のもとへは、新たに盗み癖の抜けない張横の二男・張平が送り込まれ、性根を叩き直させられます。

        綺羅星のように散ってゆく志士たちの姿に、フィクションとわかっていつつも過大に感情移入してしまいます。
        男ならこう死んでゆきたい、ハードボイルドテイストたっぷりの描写に心が動かされます。
        >> 続きを読む

        2015/05/15 by

        水滸伝 - 十四」のレビュー

      • >素頓卿さん
        いつも、コメントありがとうございます。
        これ、悩みどころなんですよね。『楊令伝』。
        『楊令伝』まで読むんなら、北方『三国志』、『史記』なんかも、絶対読みたくなるんですよ。
        するとですね、読書ログの自分の読書量を示す円グラフ、ありますね。
        「北方謙三」の占める割合が図抜けて広くなってしまう状態になるんです。
        これは、ちょっとどうかなと。
        一見したところ、どんだけハードボイルド馬鹿なのかと誤解されそうで(まあ、そういう側面があることは否定しませんが)、嫌なんですよねー。
        >> 続きを読む

        2015/05/16 by 課長代理

      • 課長代理さん
        >読書ログの自分の読書量を示す円グラフ、ありますね。
        「北方謙三」の占める割合が図抜けて広くなってしまう状態になるんです。
        これは、ちょっとどうかなと。

         ハッハッハッ、そうですね。メチャクチャ面白いというか、笑っちゃったよ。今日一の笑いをありがとう。あ、でも『楊令伝』を読むなら教えてください。ぼくも読むので。
        >> 続きを読む

        2015/05/16 by 素頓狂


    最近この本を本棚に追加した会員

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    スイコデン
    すいこでん

    水滸伝 | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    最近チェックした本