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水滸伝

カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,680 円

童貫軍の猛攻撃が始まった。呼延灼は秘策をもってそれを迎え撃つ。梁山湖では李俊ひきいる水軍が、巨大な海鰍船と対峙していた。梁山泊に上陸される危険を背負いながら、幾百の船群に挑む。一方、二竜山も陥落の危機を迎えていた。趙安の進攻を一年以上耐え抜いた秦明は、総攻撃を決意する。楊春、解宝が出撃、そして、青面獣の名を継ぐ楊令が初めて騎馬隊の指揮を取る。北方水滸、死戦の十八巻。

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      乾坤の章

      集英社 (2008/03)

      著者: 北方謙三

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      • 評価: 3.0

        童貫軍の猛攻撃が始まった。
        呼延灼は秘策をもってそれを迎え撃つ。
        梁山湖では李俊ひきいる水軍が、巨大な海鰍船と対峙していた。
        梁山泊に上陸される危険を背負いながら、幾百の船群に挑む。
        一方、二竜山も陥落の危機を迎えていた。
        趙安の進攻を一年以上耐え抜いた秦明は、総攻撃を決意する。
        楊春、解宝が出撃、そして、青面獣の名を継ぐ楊令が初めて騎馬隊の指揮を取る。
        北方水滸伝、死戦の十八巻。

        すぐ訪れるであろう童貫との最終決戦の予感に、襲われ続ける本巻。
        新しい世代の息吹を感じ、孤高の戦士は散ってゆきます。
        地平を埋め尽くすほどの官軍の人馬を前に、宋江率いる梁山泊軍は追い詰められた飢狼のごとく反撃の刃を研ぎ続けます。

        十八巻での出来事は以下のとおり。※以下、ネタバレです!要注!

        ● 童貫肝入りで官軍水軍が開発した大型軍船・海鰍船。
        いちどに三百の兵を運搬できるその船を、禁軍は五十隻から投入してきます。
        張順は得意の潜水技で船底を穿つのですが、巧みな工法で建造された巨大軍船はびくともしません。
        海鰍船五十隻を含む二百もの大船団が五丈河を梁山泊へ向かって進みます。
        迎え撃つ梁山泊水軍は李俊率いる精鋭揃いですが、海鰍船攻略の糸口すらつかめぬままの開戦に不安を抱いていました。
        遂に梁山湖内に侵入してきた禁軍大船団。
        李俊軍も寄せては引きを繰り返し防戦は続きますが、数に勝る禁軍兵が梁山湖塞に上陸するのは時間の問題でした。
        李俊は乾坤一擲の勝負にでます。
        水上の連環馬、船と船とを鎖で繋ぎ、その上油樽を満載にし、炎たつ軍船集団を突撃させる作戦です。 
        予想を超える決死の作戦にうろたえる禁軍大船団。
        阮小七も一軍を率いていましたが、炎船作戦のさなかに敵船団に取り残されます。
        覚悟を決め、油樽を敵船にいくつも放り投げ、種火を手に敵船壁にすがりつく阮小七を無数の矢が狙い撃ちます。
        犠牲も払いましたが、李俊水軍は官軍船団を梁山湖から撤退させることに成功したのでした。
        しかし李俊は本腰を入れてきた政府の水軍の脅威を感じずにいられませんでした。

        ● 呼延灼と張清が率いる梁山泊本軍と、童貫率いる禁軍本隊のにらみ合いも続いていました。
        小規模なぶつかりあいや兆発は数知れず、正直なところ、数で数倍を誇る禁軍を前に前線は膠着していました。
        そこへ石勇から、敵軍に動きありとの一報が。
        呼延灼と宣賛は、かねてより予備に温存していた軍馬一千を鎖で繋ぎ敵をなぎ倒す必殺の作戦・連環馬を決行します。
        かつて、晁蓋率いる梁山泊軍を完膚なきまでに破った大作戦。
        しかし、それは一度きりの奇襲作戦でもありました。
        「討って、討って、討ちまくれっ!」一気呵成に続く騎馬隊。
        呼延灼の進軍の鐘は鳴りやむことはありませんでした。

        ● 二竜山塞を巡って秦明率いる梁山泊軍一万と、趙安率いる禁軍二万の対峙は一年になろうとしていました。
        少しずつ防御線を崩してくる趙安の執拗な攻城作戦に、二竜山が陥落するのは時間の問題でした。
        「二竜山に趙安を、禁軍二万を引きつけていることに意義がある」
        秦明の戦いにかける思いに一切の迷いはありません。
        そして彼の後ろ姿を慕い、死を厭わぬ覚悟の将校・兵士たち。
        そこへ、梁山泊本営・呉用から全軍撤退の命令が届きます。
        それは、来たるべき決戦に備える意味と、二竜山塞そのものの役目が終了したことを告げる非情な命令でした。
        秦明は即座に軍を二つに分けます。
        一万のうち七千は楊春が指揮し二竜山塞を離脱、あわよくば趙安の築いた賽を落とし攻城軍の背後を脅かすよう指示をだし、残りの三千は決死隊できる限りの道連れを土産に、城を枕に討死。
        解宝率いる重装備隊の応援も来着し、落城覚悟の決戦は目前。
        二竜山の、秦明の命運も決まろうとしていました。

        ● 双頭山が陥落し、二竜山が敵軍と対峙している中、新兵を受け入れているのは流花塞だけでした。
        新兵面接に当たっていた解珍は、腕試しの立会いで師範役の五人の腕達者を悉く打ち据えた新兵がいると聞き、耳を疑います。
        行ってみると、そこには立派な美丈夫に成長した楊令の姿が。
        王進の下で、長年にわたって育てられた楊令であればさもありなん、解珍は再会を喜び、楊令を迎えます。
        一兵卒として梁山泊軍に加わりたいという、楊令の真摯な覚悟は天晴でしたが、もはや伝説となった楊志の最後、いまや志を受け継ぐ象徴ともいうべき楊令の向背を解珍の独断では決められません。
        解珍は、すぐに梁山泊本営に行き、宋江の指示を仰ぐよう、楊令に伝えます。
        しかし、気持ちのいい、そして強い漢になって帰ってきた、解珍の感慨はひとしおです。
        楊令を迎え、郭青など大いにはしゃぎ、酒は深更までつづきました。

        ● 宋江から上級将校として戦力に加わるよう命を受けた楊令は、二竜山に向かいます。
        育ての親ともいうべき秦明将軍夫妻と、久々の邂逅。
        その成長ぶりに目を細める秦明でした。
        死線を行き交う対陣陣地に久々の吉報、静かに喜びをかみしめる秦明夫妻と楊令は夕餉をともにします。
        凝り固まった何かが、柔らかにほぐれてゆくような一夜になります。

        ● 二竜山から首尾よく脱出した楊春率いる七千の軍は、まっすぐに趙安賽を目掛け攻撃を始めます。
        趙安賽を落城させるのが先か、二竜山塞三千が陥落するのが先か、一刻を争う戦いの火蓋が切って落とされます。
        さすが禁軍随一の将・趙安の築いた賽は、解宝の攻城兵器をもってしても攻め落とすことが困難です。
        城壁を叩く攻城兵器の音、城壁上から降りそそぐ敵軍の矢、矢、矢。
        攻めあぐねる楊春のもとへ信じられない報せが届きます。
        双頭山陥落後、駐屯を続けていた周信の軍二万が密かにこちらを窺う距離まで進軍してきていました。
        今、背後を衝かれれば七千は総崩れは必至、楊春は軍の進退を即座に決めかねます。
        そこへ軍に参加していた楊令が、千の騎兵を預けて欲しいと進言します。
        いくら楊令とはいえ新参の将、楊春は咎めますが、他に方法はなく、更にいえば楊令とはいえ周信の進軍をおさえられるか未知数。
        その心配をよそに、二万の大軍へ錐のように突撃する楊令率いる騎馬隊、犠牲を払いつつも敵将・周信の首だけに狙いを定めた攻撃は成功をおさめ、率いる将を失った二万は逃散してゆきます。
        将としても優れている、楊令の武名がまずひとつ味方の中に広がりました。

        ● 遂に陥落する二竜山。
        楊春と解宝の攻城は間に合いませんでした。
        要塞内になだれ込む敵兵の波の中、敵将ひとりに的をしぼり道連れに散った解珍、敵の刃から将軍・秦明を護ろうと自らを投げ出し切られた郝思文、そして乱戦の最中、寄せ続ける敵兵をなぎ倒し続けつつ無数の矢を体中に受け切り刻まれ壮絶な最後を迎えた秦明。
        秦明にとって二竜山は志そのものでした。
        健やかに育った楊令の姿を目に焼き付けた霹靂火・秦明、二竜山とともにその命を落とします。

        ● 楊令は郝瑾とともに国境を越え、北方・遼の地へ。
        女真の若きリーダー阿骨打(アクダ)の叛乱に手を貸していた蔡慶・蔡福のもとを訪れます。
        ここでも楊令は阿骨打の軍に加わり、戦いとは何か、叛乱とは何か、民草とは何かを実践から学んでゆきます。
        闇の塩ルートを護る蔡慶・蔡福兄弟や、燕青から、梁山泊が産み落とした二人へと、その魂が受け継がれてゆきます。
        楊令は、また少しずつ大きく、太くなって宋へと帰還します。

        ● ついに決戦を決めた童貫。
        動き出す大軍に、梁山泊軍も騎兵、歩兵が臨戦態勢に。
        敵軍先鋒二万を率いるのは童貫の副官・鄷美。
        出産後、ひさしぶりの実戦になる扈三娘は麾下の騎馬隊を率い遊軍として展開していました。
        孤立寸前の陳達歩兵隊三千をみるや、勢いに任せ敵軍に突っ込み、瞬く間に分断する扈三娘。
        危うく全滅を逃れた陳達でしたが、今度は逆に後方で孤軍になる扈三娘隊を危惧します。
        そこへ電光石火、駆け付けた林冲騎馬隊。
        戦の匂いを嗅ぎ分ける無双の漢の姿は、いつもありえないほどのスピードで、そして助けを必要とする窮地の味方の前に現われるのです。

        ● 林冲隊の救援で死中に活路を見出した扈三娘隊。
        林冲とともに戦線を離脱をはかりますが、限界を迎えたのは馬でした。
        自分がここで食い止める、覚悟を決めた扈三娘に、林冲は逃げるよう促します。
        「頼むから逃げてくれ。一生に一度くらい、女を助けてみたい」
        豹子頭・林冲と愛馬・百里風の最後の突撃は敵陣奥深くまで貫き、敵将・鄷美の首級を挙げます。
        しかし敵陣の真っ只中にただひとり、馬上の林冲の体を無数の刃が刺し貫きました。
        孤高の無双、豹子頭・林冲、絶息。
        夜半、酔いつぶれていたのは公孫勝。
        互いを認め合い、憎まれ口をたたきあった同士の死を悼むのは、しかし彼ひとりだけではありませんでした。

        と、いったところです。

        ついに次の巻が最後になるわけですが、最終決戦の序章として本巻では読者の高揚感を煽りに煽ります。
        なんといっても楊令の参陣が、ただ死んでゆくだけだった梁山泊の同士たちの光となり、やがては魂をつなぐ希望と変わってゆきます。
        そして林冲の死。
        このことは、水滸伝そのものの終焉が近いことを告げる、梁山泊軍になくてはならぬ英雄の死でもありました。
        この物語そのものが、林冲と魯智深の二人から始まったのですから。
        >> 続きを読む

        2015/06/21 by

        水滸伝 - 十八」のレビュー

      • >素頓卿さん
        いつも、コメントありがとうございます。
        木村文乃さんって伊藤歩さんさんの若い頃(今でもお若いですが)にそっくりですよね。僕は、伊藤歩さんと、佐藤めぐみさんも好きです。
        でも、美醜問わず、とりあえず女子は助けます。
        問うのは美醜ではなく、能力ですかね。
        いくら美しくてもパッパラパーは救いません。断固として。
        >> 続きを読む

        2015/06/23 by 課長代理

      • >空耳よさん
        いつも、コメントありがとうございます。
        以前にも素頓卿さんにコメントしたんですが、あまりに北方謙三ばかり読んでいると、読書ログの円グラフがえらいことになるんです。
        それが悩みです。
        でも、もう手元には楊令伝1、2巻があるんです!
        僕の平成27年は、水滸伝から成る大シリーズを読んだ年として、記憶することになりそうです!
        >> 続きを読む

        2015/06/23 by 課長代理


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