こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

アオイホノオ

5.0 5.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 漫画、挿絵、童画
定価: 540 円
この書籍に関連するページ
第3回 マンガ大賞 / 10位
いいね!

    「アオイホノオ」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 5.0

      わたしは、藤子不二雄A「まんが道」みたいに、漫画家が自分の漫画書きとしてのルーツを描いた漫画が好きなので、その系列にあたるこの漫画を読んでみました。

      島本和彦さんの漫画はほとんど読んだことがありませんでした。名前と「炎の転校生」という代表作があることくらいしか知りません。

      ときは1980年。大作家芸術大学映像計画学科1年生の焔燃(ほのお・もゆる)君が主人公です。まあ、島本さん自身が投影されている主人公だとは思いますが。

      1巻では、誰もが経験しているはずの、若気の至り、若さゆえの傲慢、勢い、がこれでもかと描かれて、面白かったです。

      たとえば、主人公は少年サンデーを読んで、こう思います。

      >甘くなってきている!
      >漫画業界全体が 甘くなってきている!
      >いいぞ、甘くなれ、これからもどんどん甘くなってゆけ!

      また、高橋留美子さんの「うる星やつら」を読んだ主人公は

      >今のサンデー読者にこれがわかるはずがない!(中略)
      >しかしまあ、俺だけは認めてやろう!ファンレターでも出すかな
      >がんばれ、って。きっと喜ぶぞ。

      などとつぶやきます。すごい思い上がり!でも経験あるなあという感じ。

      しかし、それと同時に、主人公の自信をくじく出来事も次々に訪れます。クラスメイト・庵野秀明の才能を見せ付けられたり、いざ漫画を描こうとすると、投稿用原稿用紙のサイズに戸惑ったり、少年サンデーでは細野不二彦などの新星が出てきて、自分の才能を過信しつつも卑下して悩む主人公の姿。

      なかでも、大学マンガ・アニメーション研究会(CAS)での、矢野健太郎さんとの出会いのシーンが大好きです。矢野健太郎さんは、のちに「ネコじゃないモン!」などで知られるようになる漫画家さんです。

      入部しようとやってきた焔くんは、部長の矢野健太郎さんに以下のように言われます。

      >ここには、2種類の部員がいてな・・・・
      >プロになる気のある者と、なる気のない者!

      そして、焔くんの原稿を読んで

      >フン・・・まだまだ絵がおぼっちゃんの線だぜ。

      とつぶやくあたりから、矢野健太郎の迫力が増してきます。

      >デザイン科4回生、このCASの会長、矢野健太郎。
      >そして、漫画ばかり描きすぎて3回留年!いまだに一年生だ!
      >お前には、果たしてそれだけの漫画にかける覚悟はあるのか!
      >俺はな・・・漫画家になれなかったら、すべてが終りなんだよ!

      こんな矢野健太郎の迫力に、焔くんは逃げ出してしまいます。そしてこんなナレーションが。

      >どこまで逃げる、焔!?
      >お前の将来は?
      >それでも何かを目指そうという心意気は無いのか?
      >ダメな若者、焔燃の青春はまだ続くー

      こんなふうに、自分の才能への過信と不信を行き来する若者の姿が小気味よく描かれています。何より、そういった若者のダメさ、おろかさ、に対する作者の暖かい視線と応援の気持ちを感じ、読んでいて勇気付けられる気がしました。

      焔くんよりも矢野健太郎さんのその後が気がかりです。
      >> 続きを読む

      2016/07/18 by

      アオイホノオ」のレビュー


    最近この本を本棚に追加した会員

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    アオイホノオ
    あおいほのお

    アオイホノオ | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    最近チェックした本