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最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)

3.8 3.8 (レビュー2件)
著者: 二宮 敦人
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    「最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      天才たちのカオスな日常、音楽と芸術での東大と言われている東京藝大。
      セレブの世界で育て上げた音楽の音楽部と、奇人の集まりの美術部の水と油のような世界が同棲している大学。

      入学するには、どちらも二浪、三浪、はザラですが、卒業してか食べていける人は稀で、音楽家、芸術家、はほんの少しで、半分ぐらいは行方不明、消息もあやふや。

      普通の会社に就職するのは「最初のこころざしに負けた、落ちこぼれだ」と、卒業後もフリーターで花開くときを待つ。

      まるで吉本の養成場みたい、一握りのスター、成功者を夢見る若者たち。
      それの国立版・・・・・国をあげて、天才、奇才を作り出そうとしている。

      芸術とは、一見、いかに無駄なものか・・・
      「芸術は教えられるものじゃない。」「技術は教えることはできるが、それを使って何をするかは、自分で見つけるしかない。やりたいことがないと、潰れてしまう」・・・これを突き付けられて、二十歳前後の学生が彷徨い、悶える。

      でも、甲子園児ではないが、一途に打ち込んでいる者には応援したくなる、
      不思議な世界である・・・・・東京藝大。

      まあ,この頃出身校をあまり気にするような時代でもなくなりましたが、周りには、東京藝大出身者、いないですね・・・・東京藝大。
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      2020/11/05 by

      最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)」のレビュー

    • 評価: 4.0

      【想像の遙か斜め上をカッ飛んでいたすごいところ】
       東京藝大ってどんな学校なのかを、現役東京藝大生の妻を持つ著者がレポートした一冊です。
       日本最高の芸術家の卵が難関を突破して入学してくる大学なのだから、それは凄まじいところなんだろうなぁと漠然と想像していたのですが、そんな想像を遙かに超えるとんでもない大学だということがよ~く分かりました。

       東京藝大には、音楽を専攻する音校と、造形美術を専攻する美校があるそうですが、学生の気質や外見から圧倒的に違うのだとか。
       音校の学生は、ステージ上で自分を見せるということも重要なファクターになるため、身きれいな格好をしているそうですし、女性は普段からハイヒールを履くことも本番でドレスを着用しなければならないことから奨励されるのだとか。
      これに対して美校の学生は、身なりなんてまったく構っていません。制作過程で汚れてしまうのは当然であるため、きれいな格好をしたりお化粧をしてきても無意味であり、ジャージ姿やジーパン姿は当たり前。ねじり鉢巻きで汗臭い学生が普通のようです。

       音校も美校も、様々な分野に分かれていますが、いや、こんなこともやっているのねという位色んな科があって、またそれぞれに大変ですごいなぁの言葉しか出ません。
       音校の学生は、とにかく競争が厳しく、また、ピアノやヴァイオリン専攻の学生の場合、3歳位からずっと練習漬けの日々を送ってようやく藝大に入ってくるわけですから、お金も馬鹿になりません。
       楽器自体高いですしね~。
       とにかく練習漬けの日々なのですよ。

       美校の学生も、科にもよるようですが、素材にお金がかかるようですし、体力も必要。
       陶芸関係だと窯に火を入れる関係で大学に泊まり込むのも当たり前と、かなりハードに思われます。
       また、美校の学生は、著者の奥さんもそのようですが、結構何でも自分で作っちゃうというのもすごいと思いました。

       それでも、みんなそれぞれの分野を愛し、あるいは離れることができないのですね。
       打ち込む姿勢というか、情熱はすごいものがあります。

       ただ、将来どうするかということになるとこれまた大変なようです。
       これも科によるようですが、卒業後半数位は行方不明になってしまうと言うことですし、どこかに就職するという人もさほど多くはなく、残りは大学院に進学するのだとか。
       そりゃあね、分野が分野ですから、そうそう芸術家として一本立ちするというのも難しいのだろうなあとは思います。
       それでもこの道を進もうというのですからすごいもんです。
       「何年かに一人、天才が出ればいい。他の人はその天才の礎。」という学生の言葉が厳しさを物語っていると思います。

       どのページを読んでも知らなかった世界が広がっており、「いや~、すごい」の連続でした。
       もちろん、結構これが笑えたりもするのです。
       大変楽しく読ませていただきましたよ。


      読了時間メーター
      □□      楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK)
      >> 続きを読む

      2020/05/07 by

      最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)」のレビュー


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