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雲霧仁左衛門

4.0 4.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 860 円
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    「雲霧仁左衛門」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      五社英雄監督、仲代達矢主演で映画化された、池波正太郎の原作「雲霧仁左衛門」(前編・後編)をワクワクしながら一気に読み終えました。

      「仕掛人・藤枝梅安」シリーズに代表される池波正太郎の"江戸暗黒小説"は、無類のシネマディクトである彼が、フランス映画のフィルム・ノワールの影響を受けて書かれているのは、まず間違いないと思う。

      これらのフィルム・ノワールの基本コンセプトは、世間から爪弾きにされるギャングなどの悪党どもが、悪党なりの理屈をもって結束し、馴れ合いとも友情ともいえる奇妙な連帯感を育んでいるさまを描くことにあったと思う。

      巨大な組織を率いる盗賊の頭を主人公に据えたこの「雲霧仁左衛門」は、そういった"江戸暗黒小説"の極致とも言える作品になっていると思う。

      この作品が、「仕掛人・藤枝梅安」シリーズと異なるのは、悪の組織の機構や運動の原理を描くことが一つの主眼となっている点だと思う。

      国内にいくつあるのか知れない盗人宿の存在、また雲霧仁左衛門による大胆な用兵など、規律正しい組織の存在が匂わされている。
      そして、その組織が、安部式部率いる火付盗賊改方というもう一つの組織とぶつかるのだ。

      この作品の背景に尾張と紀伊という御三家の対立の因縁を絡めた点も注目すべき点だろうと思う。

      それから、池波正太郎の作品群の中に「真田太平記」をはじめとする"忍者小説"があるが、それに通じる趣向も盛り込まれているんですね。

      複数の陣営の者が、それぞれの思惑で動き、激突し合うダイナミズムは、"忍者小説"を含めた伝奇小説の醍醐味だと思いますね。

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      2018/04/15 by

      雲霧仁左衛門」のレビュー


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