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塩狩峠

3.6 3.6 (レビュー12件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 660 円

結納のため札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車が、塩狩峠の頂上にさしかかった時、突然客車が離れ、暴走し始めた。声もなく恐怖に怯える乗客。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた...。明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らの命を犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、人間存在の意味を問う長編小説。

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    「塩狩峠」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      とにかく自分には世界観がきれい過ぎてその部分に関しては最後まで馴染めないでいた。
      でも後半、特に最終章は正直激しく心揺さぶられた。
      この小説を読んで痛切に思ったこと、それは自分は絶対キリスト教徒にはなれないということかな。
      右の頬を殴られたら相手の頭蓋骨が陥没するほど殴り返してやるのが生きてく術だと強く考えるタイプなので。

      2019/04/05 by

      塩狩峠」のレビュー

    • 評価: 5.0

      実在したキリスト教徒の鉄道員長野政雄氏を題材とした長編小説。

      初めてこの本を手にしたときからかなり歳を取ったが、私はこれ以上にパワーを持った文学作品と出会えないままでいる。

      あらすじは既に他の方が述べてくださっているので詳しくは書かないが、自己犠牲、利他精神とキリスト教をテーマにした小説である。小学生の頃、「びっこ」だの「いざり」だの慣れない言葉に苦労しながら読み終えた際、大きな衝撃を覚えた。文字で心を揺さぶり感動を呼び起こすという読書の愉しみを教えてくれた本である。

      当時は感動というかとにかく衝撃の読書体験としか言いようがなかったが、改めて再読すると、アラもクセも見えてくる。信夫が入信する場面がやや唐突な点、ご都合主義的展開、時には一ページ近く聖書が引用されたりキリスト教色が強すぎる点などは合わない人もいるだろう(そもそも掲載紙がキリスト教の月間雑誌なので仕方ないといえば仕方ないが)。

      しかし、そんなマイナス点を差し置いてもこの作品の持つパワーは凄まじい。信夫の成長、ふじ子への恋心、なによりクライマックスの塩狩峠の読ませる描写は1968年刊行という点を考えると驚異的ですらある。

      解説にも書かれているとおり、本作品の主人公永野信夫は実在の長野氏をモチーフとしながら、著者本人の創作したキャラクターだ。しかし、三浦綾子氏が長野氏のことを知った際の感動経験をもとに、自らの経験も盛り込んで書かれているからこそ、これほどの筆力を持った力作となったのだろう。

      この作品と出合わなければこれほど本好きになっていなかったかもしれない。私の人生に読書の愉しさという点で多大な影響を与えた作品であり、評価をつけるとしたら5以外はありえない。

      私事ばかり述べてしまい申し訳ないが、多くの方に一度は読んでいただきたい本である。
      >> 続きを読む

      2016/07/29 by

      塩狩峠」のレビュー

    • 飛車香落ちさん>

      作品と無関係で恐縮ですが、飛車「角」落ちじゃないんですね。

      何だか玄人っぽいなぁと思いました♪
      >> 続きを読む

      2016/07/29 by ice

    • コメントありがとうございます。昔、先生に教えてもらっていたときは飛車香落ちの手合いだったんですよね。歳取って弱くなってなければいいんですが・・・ >> 続きを読む

      2016/07/29 by 飛車香落ち

    • 評価: 3.0

       実話をモチーフにした大作というか力作です。
      キリスト教が日本において
      まだまだ市民権を得ておらず
      大きな偏見をもって見られていた時代を背景に、
      少年から青年へと成長していく主人公の姿と
      多くの旅客を助けるために犠牲となった生涯を
      みごとに描き上げています。
       
       キリスト教徒であることを理由に
      祖母に家を追い出された母が
      祖母の死を機に家に戻ってくるが、
      正直キリスト教には素直になじめない。
      自分を置いて出て行った母親にも
      素直に甘えたいけれど複雑な思いもある。
      成長するにつれどうにも意識してしまう異性のこと。
      などなど主人公の苦悩や内面を
      丁寧に描き出す筆力は流石と言わざるを得ません。
       
       恥ずかしながら三浦文学 初体験でしたが、
      他の作品も読んでみたくなりました。
      >> 続きを読む

      2016/06/18 by

      塩狩峠」のレビュー

    • 評価: 4.0

      たいへん美しいお話でありました。

      実話を元に書かれた小説だそうですが、
      信夫はとっさに自分の身を挺することしか考えられなかったのでしょう。自分を”犠牲”にという思いではなく、”我”を忘れて、ただみんなを助けたいという強い思いだけだったのでしょう。信夫はみんなを助けることが出来て幸せだったと思います。だから、それでよかったんだと思いたいです。

      この小説は信夫の生い立ちや成長の記録でもあります(こっちの方がメインかな)。キリスト教に違和感を覚える信夫が、どのようにして信者になったのかも分かります。宗教にアレルギーをもつ現代日本人には、ちょっと宗教色が強く感じるかもしれませんが、一人の人間の人生のお話だととらえれば、なるほどこういう生き方もあるだろう、と思えます。

      全知全能の唯一の神を信じるということ(信仰)は個人的には納得できないので出来ませんが、キリスト様が素晴らしい人格者で並外れた超能力をもっていたというのはきっとそうだったんだろうとは想像できます。

      信仰の問題は措いておいて、道徳的にはキリスト教も素晴らしいと思います。真面目に勉強している人には、謙虚で親切で人格的に素晴らしい人が多いですからね。問題を起こしているのは、宗教を政治利用したり、きちんと教義を勉強しないで自分勝手に解釈している人たちなんだろうと思います。どの宗教も(新興宗教は特に)、仏教もそうです。きちんとお釈迦様の教えそのままでなく、自分や社会の都合で変えているのが問題なんだと思います。あと、個人的な問題。間違った解釈をしたり、よく知らないで勝手に批判したりしてるしね。修行が足らん凡夫なのね^^;

      神と人間が上下の関係にあるのは、不完全な人間が謙虚であるためには必要かもしれません。う~ん・・・
      (神様の”存在”は、納得できる証拠も根拠もないので、信じる以外にないのかもしれませんが、そこから問題が生じることもあるけど、人間が不完全であるということは真実です。アダムとイブの原罪といわれると訳が分からなくなりますが、人は誰でも大なり小なりの罪?不善行為を犯して生きていますからね。)

      心のきれいな信者がたくさん登場するけど、この本を読んでキリスト教信者になることもないし、なりなさいって本でもない。ただ、信夫さんはきれいな安らかな心で亡くなったんだろうなあ、そうであればいいなあ、と思うだけです。

      信夫さんも乗客も助かれば一番よかったんですが、それは仕方がないですね。ふじ子は信夫の心が分かっているので、ショックや悲しみはあっても、怒り狂う(鉄道会社に?)ことはないでしょうね。謙虚にきちんと学んでいる人は常に穏やかで冷静です。
      >> 続きを読む

      2016/05/29 by

      塩狩峠」のレビュー

    • 信仰については同感です。俗物なのでしんから理解することはムリかもしれませんが、三浦さんのこの「塩狩峠」は感動しました。ほかに「銃口」「氷点」も残っています。読んでよかったと思いました。
      宗教関係では遠藤周作さんの「沈黙」が私のベストです。
      余り知りませんので挙げられませんが(*/∇\*)
      >> 続きを読む

      2016/05/29 by 空耳よ

    • 美しい話でしたね。こういう人もいるのですね。心が洗われます。
      宗教(信仰)はなかなか理解しがたい(確かな根拠もなく信じなさいっていわれもねえ^^;)ですが、キリスト様の教えがどんなものなのかはちょっと興味があります。遠藤周作さんも有名なので、読んでみようかな。 >> 続きを読む

      2016/05/29 by バカボン

    • 評価: 3.0

      永野信夫の生涯を描く。主人公のモデルは長野政雄。
      武家の子として生まれ、キリスト教にうさんくささを感じていたが、徐々にその信仰に目覚めていき、自分の中の欲望や悩みと葛藤しながら、キリスト教の教えを実践していく。
      信仰に目覚め出していく頃から、主人公永野の性格が変わっていき、別人のように感じられた。
      最後には愛するふじ子を残して、暴走した列車を止めるため、自分が犠牲になって乗客を助け、死んでしまうという悲恋ものにありがちなパターンだった。

      2016/03/24 by

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