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海の都の物語

ヴェネツィア共和国の一千年
4.7 4.7 (レビュー3件)
カテゴリー: イタリア
定価: 420 円

ローマ帝国滅亡後、他国の侵略も絶えないイタリア半島にあって、一千年もの長きにわたり、自由と独立を守り続けたヴェネツィア共和国。外交と貿易、そして軍事力を巧みに駆使し、徹底して共同体の利益を追求した稀有なるリアリスト集団はいかにして誕生したのか。ヴェネツィア共和国の壮大な興亡史が今、幕を開ける。「ルネサンス著作集」中の大作、待望の文庫化、全六冊。

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    「海の都の物語」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      〇塩と魚しかなく、土台固めの木材さえ輸入しなければならなかったヴェネツィア人には、自給自足の概念は、はじめからなかったにちがいない。しかし、この自給自足の概念の欠如こそ、ヴェネツィアが海洋国家として大を為すことになる最大の要因であった。(P66)

      〇私は、マキャヴェリの言葉に示唆されて、ヴェネツィアという国家を、一個の人格として取りあつかうつもりでいる。(P78)

      〇しばしば歴史には、イデオロギーを振りかざす人がいったん苦境に立つや、簡単にその高尚なイデオロギーを捨てて転向してしまう例が多いのを思えば、ヴェネツィア人の執拗さは興味あるケースである。自分にとって得だと思うほうが、こうあるべきとして考えだされた主義よりは、強靭であるかもしれない。西と東の強国のいずれにも決定的に附かず、独立と自由を守り抜いたことによって、ヴェネツィア人は、やはりずいぶんと得をしたのである。(P126)

      〇現実主義者が憎まれるのは、彼らが口に出して言わなくても、彼ら自身そのように行動することによって、理想主義が、実際は実にこっけいな存在であり、この人々の理想を実現するには、最も不適当であるという事実を白日のもとにさらしてしまうからなのです。(P144)



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      2017/03/01 by

      海の都の物語」のレビュー

    • 評価: 4.0

      面白かったです!

      昔は塩野さんの本が苦手だった(たぶん当時の私には難しかった)のですが、ようやく面白さがわかるようになりました。私も大人になったものです。
      今から1000年以上前の話からスタートします。塩野さんはじっくり調べて書くので、話に厚みがあっていいですね。物語、という表題ではありますが、例によって小説ではないです。とはいえ歴史なんてものは観測者による主観を逃れられないので、塩野さん版ヴェネツィア史、という感じですね。

      なんでまた苦手な塩野さんに手を出したかというと、今年の目標のひとつに「ヴェネツィア旅行」があるからです。本当は去年行きたかったんですが、諸事情でいけなかったので、今年こそ行ってきます。その前準備として、土地のことを知っておこうと思って。マンの『ベニスに死す』も読みたいのですが、日本でイタリア史といったら塩野さんだなーと思って、読んでみました。読んでよかった。非常にすんなりと11世紀のヨーロッパに入っていけました。

      ヨーロッパではその時代ごとに権勢をふるう大国がいますが、当時はビザンチン帝国が東欧の覇者だったようです。世界史でやったような…。ギリシャ人が支配層だったようですが、ギリシャって昔は覇者だったのか…なんというか、諸行無常って感じですね。イスラム系とキリスト系の付き合いの長さをあらためて感じたり。
      しかしノルマン人というのがいったいどこの人なのかいまいちよくわからない。南の方にいたような書き方ですが、ノルウェーって、ノルマン系ですよね?ヴァイキングとかあの辺ですよね?民族の分布が謎だなぁ。船があるからなぁ。

      ヴェネツィアのリアリストっぷりも面白いのですが、船を使った戦術とか、十字軍の年代なんかがよく理解できたのがありがたかったです。フランスの騎士たちが何かにつけて感涙にむせんだ、というのが笑っちゃいましたけど、平家の武士もそんな感じでしたよね。

      続きも楽しみです。
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      2016/04/26 by

      海の都の物語」のレビュー

    • 「海の都の物語」大好きです。この本から塩野さんにはまってしまいました。「コンスタンチノープルの陥落」もヴェネツィア関連でいいですよ。
      私は「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」が一番すきかなあ。
      「ヴェニスに死す」の舞台はリド島のビーチなので、あまりヴェネツィア本島は印象にないです。
      映画なら「旅情」が本命でしょう!
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      2016/04/27 by 月うさぎ

    • > fraiseyuiさん
      表紙の絵も素敵なんですよ。旅行のテンションあがってきました!

      > 月うさぎさん
      イタリアといえば塩野さんですよね。他のも読んでみたいです!
      そういえば確かに「ヴェニスに死す」はビーチのイメージですね。あれは本島ではないんですか…
      「旅情」は観ましたが、ぜひ見直さなくてはならないと思っています!キャサリン・ヘップバーンとロッサノ・ブラッツィですね。音楽も素敵です。
      >> 続きを読む

      2016/04/29 by ワルツ

    • 評価: 5.0

      ローマ人の物語で有名な塩野七海のヴェネツィア共和国物語です。物語となってはおりますが、歴史的な考察はしっかりしていると思います(ローマ人の物語同様)。ヴェネツィア共和国の生い立ちから、人々の営み、政治形態、経済、海洋貿易、他の3つの海洋都市国家の話や教皇庁との関係(たびたび町ごと破門されているとか)、ビザンチン帝国との関係とか、オスマントルコ帝国(イスラム勢力)や他の国家との熾烈しかししたたかな戦いとか、レパント海戦とか、その後のオスマントルコ帝国との戦いからの疲弊(キリスト教国はああだこうだ言っていてもヴェネツィア共和国が一番オスマン帝国の西方進出に対して矢面に立って抵抗し続けていました)、終戦、その後の交易->植民地農園運営へのシフト、文化の興隆、そして皇帝ナポレオンの侵攻による終焉。一千年に渡る共和国の歴史が読みやすく描かれております。その中で人々がどう考えてこうなって行ったのかという事が丁寧に説明されているため、読むほうもやはり考えさせられます。塩野七海作品は歴史を暗記でも、小難しい解説でもなく、読みやすく、興味をそそりつつ、要所要所で考えさせるような踏み込んだ説明があるのが魅力だと思います。 >> 続きを読む

      2012/10/24 by

      海の都の物語」のレビュー

    • 読みやすくてためになる。そんな作品なんですね。
      予備知識に自信がないけど大丈夫かなぁ・・・ >> 続きを読む

      2012/10/24 by makoto

    • 塩野七海さんの本、読みたい読みたいと思いつつまだ読んでいないんです。
      「ローマ人の物語」が特に気になっていますが、巻数の多さに躊躇しています。
      でも遠くないいつか必ず読もうと思うので、これも候補にします♪
      >> 続きを読む

      2012/10/25 by chao


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