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残穢 (新潮文庫)

3.5 3.5 (レビュー7件)
著者: 小野 不由美
定価: 637 円
いいね! Tukiwami

    「残穢 (新潮文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0


      独特の文学的世界観を持つ小野不由美の第26回山本周五郎賞受賞作「残穢」を読了。

      この小説は、著者自身とおぼしき作家が、怪異の底なし沼をのぞき込むホラー作品だ。
      「屍鬼」や「ゴーストハント」シリーズ等のホラー小説で知られる著者だけに、その怖さは半端ない。

      ホラー小説も執筆する作家の「私」は、怪談好きのライターの久保さんと知り合う。
      首都近郊にある賃貸マンションに引っ越した久保さんは、部屋で聞こえる奇妙な音に悩まされていた。
      この怪異の原因を求めて、マンションを調べ始める二人。

      やがて、調査はマンションの周囲一帯に広がり、時代も過去へと遡っていく。
      そして、次々と明らかになる事件と怪異。その果てに二人は、何を見ることになるのだろうか?

      自分をモデルにした「私」を語り手にすることで、この作品は実話怪談のスタイルを踏襲している。
      これが抜群に効果的なんですね。作家の実生活に興味を惹かれていると、いつの間にか時間と空間を超えて広がっていく怪異と向き合うことになるのだ。

      関係者に話しを聞き、古い地図で土地の履歴を確認する。
      主人公たちの調査方法が常識的なものだけに、そこから明らかになっていく怪異の不気味さが際立っている。

      また、調査が進むにつれ、第三者の立場であったはずの「私」にまで、怪異が忍び寄ってくる様子が恐ろしい。

      さらに、物語の途中で、主人公たちが追う怪異が、連鎖の構図になっていることが判明する。
      これが実に怖い。本当に怖い。
      なぜなら怪異の連鎖に、読者である我々も巻き込まれる可能性があるからだ。

      読者として物語の外側にいることに安心していたら、いきなり自分も怪異と無関係ではないという事実を突きつけられる。
      著者の創り上げた恐怖は強烈であり、それゆえに長く心に残るのだ。

      >> 続きを読む

      2019/01/14 by

      残穢 (新潮文庫)」のレビュー

    • 評価: 2.0

      すごく簡単にまとめますと、あるマンション周辺で起こる怪異の原因を調べていく物語です。
      そして、内容をことごとく省きましたが、私の印象は「あまり怖くない」というものでした。


      一通りの怪異は繋がっているようでもあり、偶然の重なりのようでもありました。言い換えれば、それぞれの事件・事故をどう見るかによって繋がって見えることもあれば、世間を広く見たとき似たようなことは数多く起こっており、ただ偶然似たような場所で似たようなことが起こっただけと見ることもできます。

      私にとってこれらすべては、「運が悪かった」たったそれだけのことのように思いました。それぞれの怪異を流れで見れば確かに繋がっているように見えましたが、怪異に出会う人は単純に運悪く出くわしただけの人たちばかりです。それは事故にあうのと何も変わらないことで、自分は大丈夫、無関係だと思う反面、身近なことでもあると思いました。(そこが怖いところなのかもしれません。でも、それはホラー的な恐怖というよりは身体的な恐怖なのでしょう。) >> 続きを読む

      2018/10/13 by

      残穢 (新潮文庫)」のレビュー

    • 月岩水さん
      コメントありがとうございます。

      読み方は人それぞれだと思います。「良い」も「いけない」もないと思います。
      ただ数学の問題を国語として解くことは難しいということです。また同時に、別の見方をすることで見えてくるものもあると思います。
      >> 続きを読む

      2019/02/07 by 四季読

    • 四季読さん、
      お返事ありがとうございました( ˶ ̇ ̵ ̇˶ )

      そうですよね。
      私の癖で無粋な考え方をしてしまいました。
      物語を読む時には感覚や感情の変化をより多く感じられる様、意識にとらわれないように愉しもうと思います。
      >> 続きを読む

      2019/02/09 by 月岩水

    • 評価: 4.0

      あー……やってしまった、読んでしまった。。

      どこまでが実話でどこからが創作なのかわからない、ドキュメント形式のホラー。
      主人公で作家の「私」がある女性から相談を受けるところから始まる(私=筆者の小野不由美、ってのはまず間違いない)。相談の内容は『住んでいるマンションの部屋で畳が擦れるような音が聴こえる』というもの。調査を進めていくうちに原因は部屋ではなくその土地そのものにある可能性が、ということになり昭和、大正、明治とどんどん時代を遡って土地を調べてみると、ある事実が判明する…。

      『呪怨』や『リング』のようなわかりやすい恐怖はない。化け物も出てこない。
      もっと静かで陰湿で現実的で粘着性がある怖さがそこにはある。「穢れ」と「伝染」がキーワードかな。「穢れ」が残っているから「残穢」。
      神にも仏にも救ってもらえず最終的に魔に救いの手を求めるほどの状態とは一体どんなものだったのか、想像するしかないから余計に怖さが増す。

      自分が住んでいる部屋もしくは土地の歴史なんて普段別に気にしてなかったのに、この本読んでる途中から異様に気になって仕方ない。ここに「残穢」がないとも言い切れないし。

      解説で「手元に残したくない小説」ってあったけどこれは頷ける。
      しれっと本棚の隅の方に仕舞ってみたけど、この文庫が「残穢」の発現を呼び込みませんように。。。
      >> 続きを読む

      2017/09/30 by

      残穢 (新潮文庫)」のレビュー

    • rock-manさん
      確かに最後はなんかあっけなかったですねーあれ、これで終わり?ってなりました。
      見ない人でありたいっすw
      >> 続きを読む

      2017/10/02 by ねごと

    • 澄美空さん
      「残穢」ない事を願いたいですよね〜そんなこと今まで気にしたことなかっただけに余計にそう思います。

      >因みに自分の感じた本は「リング」と「十三番目のペルソナ ISOLA」ですね。あと、漫画ですが「pupa」かな。
      最近ホラー系にハマりかけてるので、参考にします!(´∀`=)
      >> 続きを読む

      2017/10/02 by ねごと

    • 評価: 3.0

      なにも知らずに表紙の映画化の文字と竹内結子と橋本愛の写真で本屋で気になり買ったら実話表紙の下にもう一つ表紙があり、それがオカッパ頭の子供が日本人形を抱いている絵で、私が苦手な絵です。表紙がこれならば買わなかったと思います。内容は、アパートで畳を擦る音がして、不審に思い、あるホラー作家に一通のハガキが来て、そこから調べて行くと、現在から明治まで祟りが続いていていろんな人が死んだり殺したりしている事がわかるが、結局は引っ越しで解決して、最後ががっかりです。なんだよ、この終わり方。と云う感想です。全然怖くないです。 >> 続きを読む

      2016/07/21 by

      残穢 (新潮文庫)」のレビュー

    • 以下、ネタバレ気味のレビューを書いてます。

      一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一


















      一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
      呪いの原因と、作用の範囲がハッキリしたら恐怖を切り捨てられるということでしょうか。

      改めてホラーは想像力が大事だと認識して、この本の「残穢」というキーワードをきっかけにして、その恐怖の型というかデバイス(媒介)のようなものに読者が想像力を流すと恐怖が生まれるんだなと思いました。

      だから引っ越したら恐怖の連鎖が治まる、意識すれば読者の恐怖がエンドレスで続かないような、恐怖をたたっ斬れる、恐怖の区切りをつけられる小説の終わり方にしたんだ。と納得出来ました。
      >> 続きを読む

      2019/01/14 by 月岩水

    • 月岩水さん コメント有難うございます。 おそらく一番の恐怖はよく解からない意味不明の事が永遠に続く事だと思います。その事を文章にするのは難しいと思います。 >> 続きを読む

      2019/01/14 by rock-man

    • 評価: 5.0

      『残穢』(小野不由美) <新潮文庫> 読了です。

      内容に踏み込む作品ではないので詳しくは書きませんが、起伏はあったものの、きっちり最後まで読むとなかなか興味深い作品でした。
      作品中でちょっと触れられていた、「四谷怪談」のような「話」自体が怪であるものがある、という考えは面白いと思います。

      とにかく、たくさんの人名が出てきて、後々登場したりもするので、きっちり読みたい方は何気ない人名にも注意されるとよいと思います。
      >> 続きを読む

      2016/06/24 by

      残穢 (新潮文庫)」のレビュー

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