こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

楽園のカンヴァス (新潮文庫)

4.4 4.4 (レビュー13件)
著者: 原田 マハ
定価: 724 円
いいね!

    「楽園のカンヴァス (新潮文庫)」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 1.0

      『楽園のカンヴァス』(原田マハ)<新潮文庫> 読了。

      美術界におられた作者ならではの絵画の描写が素晴らしい。
      本当にその絵を見たくなる。

      ルソーの絵は『夢』や『眠れるジプシー女』など一部を除いて下手だと思うが、この作品を読んでいると、それは何かの勘違いで今見るとすごく感動するんじゃないか、という気持ちにすらなる。

      しかし……


      ※ 以下、内容に触れます。
      ※ また、否定的な感想になります。

      ※ 嫌な方は読まないでください。



      読んでいると、いろんな疑問が生じてくる。

      P80
      「あの手紙をたちの悪いいたずらだとか、嘘っぱちだとはまったく思わなかった。」
      P92
      「天下の名門美術館、ニューヨーク近代美術館の花形キュレーターをからかうために送られた、たちの悪い悪戯の手紙かもしれない。一パーセント、そう疑わないわけではなかったが、九十九パーセントの確率で、ティムはその手紙を信じた。」

      この12ページの間に、一パーセントの疑いが生じた理由は書かれていない。

      P62
      「名前は広く知られつつも、誰もその姿を見たことがない伝説のコレクターだった。」
      P270
      「稀代の名士の突然の訪問を、美術館は当然ながら歓迎した。」

      誰も姿を見たことがないにしては、随分気安く出歩いている。

      ほかにも、出会った直後はツンツンしていた早川織絵が急にティムと心安く出会うようになった理由がわからないとか、近代美術史の世界的権威が真贋の曖昧なままサインするのかとか、一介のアシスタント・キュレーターに大変な意味を持つかもしれない絵画の運命をみんな託しすぎだとか、それほど織絵に情熱を上げているのに自分で動かず、あるのかないのかわからない機会をなぜティムは待ってるのかとか、エトセトラエトセトラ、人物描写や話の展開が雑な印象がある。

      ルソーの未発表の大作の真贋を一冊の書物を読み解いて判断する、という話のネタはすごく興味深いのに、それを取り巻く人物描写や話の展開に疑問が多すぎて、とてものめり込むことができなかった。

      一番許せないと思ったのは、真絵がルソーの絵を見て話す感想に「その通り!」と応えるシーン。
      感想に対して「その通り!」?
      まるで絵の鑑賞に正解があって、私はそれを知っている、と言っているみたい。

      原田マハの作風はこんな感じなんだろうか。
      たぶん、もう原田マハは読まないと思う。
      >> 続きを読む

      2019/10/05 by

      楽園のカンヴァス (新潮文庫)」のレビュー

    • 評価: 5.0

      芸術や絵画にあまり精通していない人がけっこういるようで、その一人である私には「ですよね」とホッとした。色々な画家や、代表作品にも疎くて、携帯で調べながら読んだが、あぁこの作品を描いた人か、と一度は何処かで見たはずの絵も、芸術に疎い私はただスルーして来たんだなと。ピカソのゲルニカとか、知ってるつもりでも、どんなんだっけ?と調べる始末。結果を知っても、果たしてそれが素晴らしいのか全然わからない。、単に好き・嫌い位の感想。キュレーターなんて職業も知らなかったし。
      でも後書きを読んで、これはミステリーだったのかと驚いた。確かに、絵画の真贋の見極めとか、それを利用して莫大な金を儲けようとする人の思惑とか、ピカソのアナグラムとか、そういう要素はあったけれど、犯人捜しとか、結論探しとか、そういう視点で読んでいなかったので。それよりも、芸術にたいする登場人物の凄まじい情熱。どっちが勝つとかより、共闘という感じ。そこに引き込まれて、全然興味が無かった絵画を題材にした小説を、全く飽きる事無く最後まで読み切った、そうさせる力量に感服した。ルソーの絵画の真贋を依頼した人が、あなただったの!と驚くと同時に、そこまでさせる情熱が凄まじいなと。全く別世界の話でしたが、ページが進まないという事も無く一気に読みました。面白かった。 >> 続きを読む

      2018/03/15 by

      楽園のカンヴァス (新潮文庫)」のレビュー

    • 評価: 4.0

      発売して多分半年くらいで読みました。
      キュレーターという仕事を全く知らなかったのもあり、とても興味深く読みました。
      美術作品をベース、モチーフにした物語。とても新鮮でした。
      おススメです!

      2018/02/03 by

      楽園のカンヴァス (新潮文庫)」のレビュー

    • 評価: 5.0

      本書はアンリ・ルソーの「夢」という作品がモチーフとなっているフィクションである。

      キュレーターのティムと、研究者の織絵、二人はあるコレクターに呼び出され、「夢」に似ている絵を見せられた。そして、二人がその絵の真贋を評価して、コレクターがどちらかに所有権を譲るという。ただ、ある書物を1日1章ずつ、七日間読んでもらうという条件付きだ。

      原田マハさん、やはり面白い。
      美術は疎いですが、それでも作品の素晴らしさやそれに魅了される人の気持ちが分かるような文章です。

      書物が1章進むごとに次はどうなるのか(美術史が分からないので予想はつかないけど)、ティムや織絵、その周りにいるものたちの心情の変化はどうなるのか。

      映画化したら面白そうだなぁ。ダ・ヴィンチ・コードみたいなミステリーになりそう。アクションとスリルはないけど。

      物語の構成も面白い。
      序盤は、美術館の監視員である織絵目線で話が進み、そこから終盤にかけて織絵とティムが体験する七日間の過去の話がティム目線で進む。ラストに現在の織絵目線と、ほんの少しティム目線があって終わる。

      なんとなく原田マハさんの小説は、特定の主人公というものが決まっていないものが多い気がする。
      その人目線で書かれていても、話の中心にいるのは別の人物だったり。

      けど、現実ってそうだよなぁ。なんか勝手に小説というものはこうだ!というルールに捕らわれていたのかもしれない。
      最近は叙述トリックなんていう好き嫌いが分かれそうな分野も多いけど…。

      まぁとにかく今回の作品も面白かった!
      >> 続きを読む

      2017/11/25 by

      楽園のカンヴァス (新潮文庫)」のレビュー

    • 評価: 5.0

      大学の図書館で良い本がないか探している時に、表紙デザインに魅かれて読み始めました。
      そこに絵画はないのに、まるで目の前にあるかのようで、読み進めていくうちに西洋美術の世界に入り込んでいってしまいました。
      私は時々美術館に足を運ぶのですが、この本を読んだことで、今度からまた違った視点で作品鑑賞ができそうです。
      美術とミステリーの織りなす世界、最高でした!

      2017/10/20 by

      楽園のカンヴァス (新潮文庫)」のレビュー

    もっとみる

    最近この本を本棚に追加した会員

    43人が本棚に追加しています。

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    楽園のカンヴァス (新潮文庫) | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    がれきのなかの小鳥

    最近チェックした本