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5.0 5.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 460 円
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    「百」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      どうも色川武大と武田泰淳が混じるので、読んで識別することにしました。まずは色川武大から。
      私小説に家族はつきものですが、父親との確執、近づいたり離れたりの物理的心理的距離感が痛々しくて、一気読みしました。よく書いたな、と思います。私小説を書く人は、ほんとうに、書くしかなくて書くというか、書かざるをえなくて書くというか、魂を削って文字にしてる感じがしますが、これもそんな迫力を感じました。

      親との付き合いというのは不思議なもので、あらゆる作家があらゆる形で書いているのに、こんなにもそれぞれ違うんですね。類型化すれば似たものはあるけれど、ジャンルとして同じなだけで、まったくもって別物です。人の数だけ関係性があるというかんじ。

      小さなころは親は大きくて、絶対的な神様のような存在だったのが、大人になってそうでもないことに気づいたときの裏切られたような気分や、壮健な身体に老いを見たときの狼狽、そういうものを書かれると私は弱いのですが、容赦なく書かれていて、でも目が離せなかった。「私」の父親への理解が、実際父親にとってあたっているかどうかはとにかく、そういう一定の解釈をもって接しているのが、なんだか、見ていてたまらないのです。いたわられる父親に、私は感情移入している。ずっと強く大きくいてほしいと、弱ったところなんてみたくないと、およそ現実的でない思いを、まだ健在の両親に対して感じているのを自覚させられます。その時に私は逃げないでいられるのか、わかりませんが。

      血のつながりということではなくて、家族として付き合ってきた、自分を管理してきた大きな存在が、権力を失っていく。そのさまが、哀愁を誘い、無常を感じさせるのでしょうか。
      いろいろ考えてしまいました。
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      2015/10/07 by

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