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臓器農場

3.0 3.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 882 円
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    • 評価: 3.0


      帚木蓬生の「臓器農場」は新米看護婦が、就任した病院内で行なわれている陰謀を暴くという、ロビン・クックの「コーマ」を髣髴とさせる医学サスペンス小説だが、読み始めてすぐに物語の展開が容易に想像できてしまう。

      それでも、何かさらなる大仕掛けがあるに違いないと読み進めていくと、確かに別の仕掛けはあったものの、それは後半に出てくる侵入活劇や追跡活劇などのミステリー的な趣向にではなく、著者得意の医療倫理を根底とした、人道ドラマの演出に凝らされたものであった。

      とりわけ、ヒロインと二人の真摯な男---ケーブルカーの青年車掌と彼女を助けるやもめ医師との交情劇は、なかなか読ませるものがある。

      著者の前作「三たびの海峡」と同じく、ミステリー趣向をあくまで調味料的な枠内に留めたこの作品では、著者本来の狙いである人間ドラマをこそ味わうべき作品なのだろうと思う。

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      2019/11/11 by

      臓器農場」のレビュー


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