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強奪箱根駅伝

3.0 3.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 704 円

12月30日の夜、神奈川大学駅伝チームの女子マネージャーが誘拐され、監禁中の彼女の映像がTV局に届く。駅伝生中継のジャックをも仄めかし、次々と要求を突きつけてくる誘拐犯。混迷の中でスタートした駅伝。そして、激走とシンクロするように誘拐犯・TV局・警察の熾烈な攻防戦が始まった。ハイテクを駆使し可能性の限界に挑んだ犯罪の結末は。一気読み間違いなしの傑作サスペンス巨編。

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    「強奪箱根駅伝」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      12月30日の夜、神奈川大学駅伝チームの女子マネージャーが誘拐され、監禁中の彼女の映像がテレビ局に届く。
      駅伝生中継のジャックをも仄めかし、次々と要求を突きつけてくる誘拐犯。
      混迷の中でスタートした箱根駅伝。
      そして、激走とシンクロするように誘拐犯・テレビ局・警察の熾烈な攻防戦が始まった。
      ハイテクを駆使し可能性の限界に挑んだ犯罪の結末は。

      安東さんの近著では、悲しいかなハズレを引くことが多くなっていたので、初期の作品に触れてみようと手に取りました。
      平成15年に新潮社から刊行されたものです。
      著者の作風の多彩さ、筆力の確かさを改めて感じられた、骨太の一冊
      でした。

      箱根駅伝本番を数日後に控えた神奈川大学駅伝部。
      出場選手枠を巡り、最後の最後まで選考に頭を悩ます監督以下、関係者。ひたすらタイムを叩きだし続け、ひたむきに練習に打ち込む選手たち。
      そして、彼らを支えるマネージャーたち。
      極度の緊張感の中、白昼堂々、その誘拐事件は発生します。
      薬局へ買い物に行った女性マネージャーが帰ってこない…。
      彼女は、神奈川大学周辺の住宅地の中で、突如あらわれた複数の男たちの手によって拉致されたのでした。

      一方、こちらも箱根駅伝放送を数日後に控えたテレビ局内。
      綿密な打ち合わせを繰り返し、当日のシュミレーション、カメラのチェックが行われる中、不可解な動きを見せる中継所が。
      現場責任者・幸田が見たものは、乗っ取られた電波に乗ってライブ放送されている映像でした。
      どこか室内を映し出している映像の中心には、倒れている若い女性の姿が。
      間もなく、画面には目出し帽をかぶった若い男が現れ、不可解な要求をつきつけてきます。
      「神奈川大学の津留康介選手に、箱根を走らせるな」

      ネット通信網を駆使し警察を嘲笑うかのように挑発・要求を続ける犯人、渦中に巻き込まれた神奈川大学駅伝部、そして翻弄されつつ着実に犯人に近づいていく神奈川県警。
      3者の息詰まる攻防は、スタートした箱根駅伝とともに、加熱していきます。


      まず、出場大学名がすべて実在校であることで、物語自体の現実感が高まっています。
      これは結構高いポイントで、関係各位に許可をもらうのは大変だったのではないでしょうか。
      作中に何度も出てくる実況中継のアナウンサーのコメントも、実在校を連呼するあたり、かなりの臨場感です。
      また、大学関係者・テレビ局員・警察官すべての登場人物に、これといった個性がないところが、かえって好感がもてました。
      それぞれの立場での行動・言動に違和感がなく、没個性でしたがリアリティは増しました。
      犯人の犯行動機もありきたり。
      これが素晴らしい。
      ともすればサスペンスは、意外性のある動機だったり、犯人像だったりに作品の出来不出来を頼りがちになってしまうものですが、それがなく、誰もが肯けるありきたりな犯人像。
      このような、誰でも書けそうなテーマを作品に仕上げることができるというのは作者の力量の賜物。
      キャッチコピーは伊達ではなく、本当に一気読みでした。
      箱根駅伝フリークは、日本全国にたくさんいらっしゃると思いますが、頭の中に残っている映像と、本作がシンクロして、とても面白く読みました。

      僕も毎年、箱根駅伝を観ています。
      「た~だ、走っているだけを観て、何がいいわけ?」と妻には言われますが、これだけは譲れません。
      新年早々の必須行事のようなものです。
      本作を読んで、走っている選手・チームだけでなく、我々視聴者に映像を届けてくれるテレビ関係者の並々ならぬ苦労も知ることができました。
      その点も、良かったです。

      ただ、タイトルがおっさんくさいんですよね。
      もう少し何とかならなかったものか。
      中身カラッポでもタイトルと装丁でバカ売れする作品もある中で、中身詰まっているのにタイトルがしょぼくてジャケ買いされないというのは、悔しいですね。
      >> 続きを読む

      2015/02/11 by

      強奪箱根駅伝」のレビュー

    • >空耳よさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      電波ジャック、駅伝部マネージャーの誘拐、参加選手の出場辞退を強要する脅迫…
      タイトルを見て、大概予想されるできごとが、予想されるがまま起こります。
      このありきたりな設定を最後まで読ませたのは、やはり「箱根駅伝」の力。
      毎年、レースにどれだけの感動があるか、どんなエピソードがあるか、ファンは経験していますから、そんなこんなを振り返りながら読めるというところに、本作には巨大な援軍が存在しているな、と思いました。
      架空のレースを最初から創り上げての、小説では、こうはうまくまとまらなかったと思います。
      >> 続きを読む

      2015/02/12 by 課長代理

    • >あすかさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      そうですね。帰省や買い物などが合間に入って、時にテレビ、時にラジオになりますね(笑)。
      観てない時に限って、どこかの大学の選手が急ブレーキになったりして…。
      不謹慎ですが、リアルタイムでそういうドラマチックな場面を逃すと悔しいんですよね。
      最近は選手プロフィール紹介も微に入り細に入り、サービス精神旺盛で、選考会や出雲駅伝などの結果を知らずに箱根を観ても、とても感情移入できるようになりました。
      日本テレビ、さすがですよね。
      >> 続きを読む

      2015/02/12 by 課長代理


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