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切羽へ

3.3 3.3 (レビュー2件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 420 円

かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく―夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。

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    「切羽へ」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      恋愛小説なのに好きだとかの直接的な表現がなく、また性的描写もない異色の恋愛小説である。小説の中に出てくる景色や人物、食文化に対する描写はわかりやすく、イメージしやすい。

      2017/04/22 by

      切羽へ」のレビュー

    • 評価: 3.0

      かつて炭鉱で栄えた離島の小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。
      奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。
      平穏で満ち足りた日々。
      ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく…夫を愛しているのに。
      もうその先がない「切羽」へ向かって。

      第139回(平成20年度上半期) 直木賞受賞作

      林真理子さんが選評でも言及しているように、本作には恋愛小説になくてはならない男女の性交の描写がありません。
      林さん曰く、「恋愛小説において心臓部分である。我々作家は、そこをいかにエロティックに、新鮮に描くか苦心する。」とあり、その通りであるならば、本作は定石破りな恋愛小説と呼べると思います。
      文体はしなやかという形容がいちばん相応しいと思います。
      主人公セイの心情を、小気味いいリズムと、静謐なタッチで、非常に美しく読ませます。
      そして、性描写が無いにも関わらず、深く官能的でもあります。
      セイのふとした仕草、咄嗟にとった行動からは、即物的でない妖艶さが、噎せかえるように感じられます。
      あえて書かないことの凄さ、何事も起らぬ日常の連続を書ききる勇気、そのあたりも評価された要点かと思いました。

      難点を言えば、物語・人物にあまりにも起伏がないということ。
      それこそが著者の試みの要だったのでしょうが、小説の読み手の身とすれば退屈にすぎて、文章の美しさ以外に特筆すべき点がなかったのは、少々手こずる読書になってしまった理由でもありました。
      これは同じ井上荒野さんの「つやのよる」という長編を読んだ時も感じた苛立ちに似ている気がしました。
      >> 続きを読む

      2016/01/21 by

      切羽へ」のレビュー

    • ちょっとコメント遅れました。

      >難点を言えば、物語・人物にあまりにも起伏がないということ。

       そうですね。ぼくも荒野さんの作品を5、6作読みましたが、これこれと胸をはずませて薦めることができません。いちばんよかったのが「だりや荘」。この作品の人物はけっこう魅力的ですよ。とくにお姉さん。なかなか才気はふんだんにあると思います、短篇もうまいです。林真理子さんや小池真理子さんのものよりは面白い。この「切羽へ」も読んでみたいですね。
      >> 続きを読む

      2016/01/23 by 素頓狂

    • >素頓狂さん
      いつもコメントありがとうございます。
      「だりや荘」ですね。今年、必ず読んでみます。
      井上荒野さんは、僕が、今年全読みを目指している作家さんなんですよ。
      タイトルが魅力的で、センスいいのがいいですね。
      「キャベツ炒めに捧ぐ」とか「そこへいくな」とか。
      >> 続きを読む

      2016/01/24 by 課長代理

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      • 評価: 5.0

        人妻が他の男に惹かれていく気持ちにハラハラした。
        「切羽」とはそれ以上先へは進めない場所のこと。
        そこに至った男女の分岐点に哀感をそそられる。緻密な心境や伏線を書き綴った純文学。
        読後の余韻が深い。

        静かな小さな島。
        小学校の養護教員のセイ。
        画家の夫との幸せな暮らし。

        そこに現れた新任の音楽非常勤講師の男・石和。
        ぶっきらぼうでありながら、奏でるピアノは美しい。
        そんな彼も、子どもたちの前では、無邪気だった。

        石和に惹かれていくセイ。
        セイの心境を汲み取ったのは、同僚の月江と夫。
        挑発的な月江と、静観する夫。
        島の言葉と標準語。
        その使い分けが、彼女の心。

        そして、一人ぐらいの老女・しずかさんとの交流と死。
        口が悪い老女ながら、セイの心のバランスを保っていたのだ。

        静かな展開ながら、官能的で、行間に詰まった伏線を感じさせ、
        するすると読めてしまう。
        著者の文章力・構成力にうなった作品。
        第139回直木賞受賞
        >> 続きを読む

        2015/05/14 by

        切羽へ」のレビュー

      • 賞も受賞しているんですね!
        ハラハラしそう

        2015/05/14 by ttt

      • 非常に刺激のありそうな内容だと感じました。是非、読んでみたいです。

        2015/05/14 by super

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