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苦役列車

3.8 3.8 (レビュー3件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,260 円
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第144回 芥川龍之介賞

友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫太。或る日彼の生活に変化が訪れたが...。こんな生活とも云えぬような生活は、一体いつまで続くのであろうか―。昭和の終わりの青春に渦巻く孤独と窮乏、労働と因業を渾身の筆で描き尽くす表題作と「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を収録。第144回芥川賞受賞。

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    「苦役列車」 の読書レビュー (最新順)

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    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 3.0

      第144回芥川賞受賞作品。
      11歳のときに性犯罪加害者の倅となった故に街を追われ、勉強にもついていけず人間関係を構築できないまま高校に行かなかった主人公はやむを得ず港湾荷役の日雇人夫の職につく。仕事に行ったり行かなかったりの生活が続くが同い年の専門学校生と仲良くなって毎日仕事に出かけるようになるが…。主人公の怠惰で欲情的な性質のなかでもがいている姿を詳細に描いている。

      2017/06/04 by

      苦役列車」のレビュー

    • 評価: 評価なし

      19歳の貫太はその日暮らしの港湾労働で生計を立てて暮らしている。友人も恋人もなし。父親は貫太が幼少の頃性犯罪を犯している為、どんなに努力しようとも犯罪者の息子というレッテルは剥がれないと、人生を半ば捨てている貫太。
      ある日労働先で出会った日下部と親交を深める様になり、貫太の日常に「普通の」19歳が入り込む様になる。

      貫太の持ち前のネガティブさや変なプライドの高さが、人間らしさというか、ひねくれた若者らしさを見事に現している。
      結局最後まで貫太は貫太だったけど、日下部や美奈子が憧れたサブカルの世界にどんな形であれ一石を投じているのが、皮肉というか何というか、シニカルな笑みを浮かべたくなった。

      映画化されてるんだよなぁ。これを映像化、面白いのか?笑 コメディタッチで描けばまた違った面白さがありそう。
      >> 続きを読む

      2015/03/22 by

      苦役列車」のレビュー

    • 評価: 4.0

      芥川賞受賞作品で、この夏「友ナシ、金ナシ、女ナシ。この愛すべき、ろくでナシ」のキャッチフレーズで映画化されたようです。

      いきなり書評ではなくて申し訳ないのですが、元AKB48の前田あっちゃんが好きです。
      国民的アイドルグループの「絶対的エース」とまで言われながら、(たぶん人見知りな)あの素振りに親近感を感じるから。

      で、書評に戻りますが・・・

      格差社会を、こうまで感じさせる作品に出会ったのは初めてです。

      父親の性犯罪による一家離散から始まり、その日暮らしを絵に描いたような爛れた生活。

      そんな生活を、彼は「苦行」と考えています。しかも、死という終着駅まで、そこから降りられない「列車」のようで有ると。

      もちろん、どんな環境で有れ、本人の意識と努力で這い上がっていくことはできるはずですが、希望を完全に失ってしまったような彼に、彼自身だけの責任を問うのも可哀想に思います。

      余りにも救いが無いストーリーのため、読後は寂寥感に苛まれましたが、(むりやり)一縷の期待を抱くことにしました。

      自分が恵まれ、幸福な生活を送っていることを思い知りましたが、彼のような若者にチャンスと希望を与えたいと切に願います。
      >> 続きを読む

      2012/11/08 by

      苦役列車」のレビュー

    • みんな楽しく希望を抱ける社会がいいですよね♪
      しかし、前田のあっちゃんとの落差が激し過ぎですw >> 続きを読む

      2012/11/08 by makoto

    • 私もこの前同じ本のレビューを登録しましたが、やや表面的なものでした。emiさんのそれは、この「苦行列車」を語るのに、適切だと思いました。 >> 続きを読む

      2012/11/12 by iirei

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      新潮社 (2012/04)

      著者: 西村賢太

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      • 評価: 2.0

         彼の名は「北町貫多」。今年19歳の港湾労働者。彼は中卒で、アルファベットさえ覚えていません。日当5500円を求めて日雇いになり、稼いだ金はすぐさま消費してしまうという生活を送っています。お金が入れば仕事を休み、ぐうたらしています。無計画な人生です。友人といえる人もなく・・・なお、彼の父は「性犯罪者」として裁かれています。このあたりも、彼の陰鬱さに拍車をかけるのです。



         ところが、そんな彼に転機が訪れます。日下部(くさかべ)という同い年の専門学校生で、たまたま労働現場に行くバスの中で知り合った男性と親しくなり、一緒に酒を飲んだりする仲になります。それなりに充実した日々を送りますが、日下部とその彼女に悪態をついて、縁遠くなってしまい、そのうち、日下部が港湾労働を辞めることになり、日下部が郵便局職員になったという話を聞き、あざ笑うのですが、貫多は依然「人足」のままであるという・・・



         「苦役列車」の粗筋は以上のようで、これより多くも少なくもありません。

        中卒、アルファベットが解らない、家賃を踏倒して逃げる、母を半ば脅迫してお金を入手する、傷害事件を起す・・・などなど。彼の小説では繰り返し繰り返し取上げられるモチーフです。つまり、ワン・パターンなのです。



        著者は西村賢太。西村 賢太(にしむら けんた、1967年7月12日 - )は、日本の小説家。東京都江戸川区春江町出身。町田市内の市立中学校卒です。

        ・・・・・・・・・

        16歳頃から神田神保町の古本屋に通い、戦後の探偵小説の初版本などを集めていたが、土屋隆夫の『泥の文学碑』を通じ田中英光の生涯を知ってから私小説に傾倒。1994年より1996年まで私家版『田中英光私研究』全8冊を刊行、この研究書の第7輯に私小説「室戸岬へ」を発表。第8輯にも私小説「野狐忌」を発表している。この間、暴行傷害事件で二度逮捕され、東京地裁で罰金刑を受ける。田中英光研究から離れた理由については「田中英光は、結局、一種のエリートなんですよ。そこでもう、なんか、そこでこう、もの足りないものを感じた」と語っている。



        23歳で初めて藤澤清造の作品と出会った時は「ピンと来なかった」というが、29歳の時、酒に酔って人を殴り、留置場に入った経験から清造に共鳴するようになり、以来、清造の没後弟子を自称し、自費で朝日書林より刊行予定の藤澤清造全集(全5巻、別巻2)の個人編集を手掛けている。朝日書林の主人からは相当額の金銭的援助を受け、神田神保町のビルの一室を契約したとき費用を借りた他、「これまでにトータルで5、600万は借りてる」という。

        ・・・・・・・・

        以上wikipediaより。



        彼は2011年上半期第144回の芥川賞受賞者ですが、はっきり言って、西村賢太の私小説は、出来そこないで詰まらない気がします。どうしても、私小説の極北を行った梶井基次郎などと比べてしまう私です。なお、「苦役列車」という言葉は小説の本文には出てきません。「苦役の従事」とあります。ほとんど実話の小説なのでしょう。



        この作品と同時に一冊にまとめられた本(新潮社)の抱き合わせ小説「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」は、単に川端文学賞を獲りたいという猟賞運動が記されているのみで、箸にも棒にもかかりません。



        この酷さは、現象が異なるとは言え、4,5年まえの「川上未映子」の「乳と卵」に比すべき出来の悪さです。どちらも「ドラマツルギー:ドラマ性」が希薄か皆無で、「苦役列車」に至っては梶井基次郎のもつ省察もありません。
        >> 続きを読む

        2012/11/04 by

        苦役列車」のレビュー

      • 破天荒?な方なんですね。
        そんな生き方にも憧れますけど、お金借りる生き方はイヤだなぁ・・・ >> 続きを読む

        2012/11/05 by makoto

      • >ほとんど実話の小説なのでしょう。
        なるほど、小説というよりも自叙伝みたいなものなんですね。
        それだとますます救いがありませんね。

        普段から優れた名作に触れていると、劣悪なものが自然と選別されます。
        絵画でも音楽でも宝石でもなんでもそうです。
        iireiさんの読書歴が推し量れるレビューですね。
        >> 続きを読む

        2012/11/12 by 月うさぎ


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