こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

時計じかけの熱血ポンちゃん

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 山田 詠美
定価: 1,404 円
いいね!

    「時計じかけの熱血ポンちゃん」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 4.0

      山田詠美が好きです。
      高校生のころから、エイミーワールドに惹かれて夢中になっていました。今もそうですが。

      山田詠美はアメリカンなのに日本的情緒をも身につけていて、最強だなぁと思います。江國香織なんかはヨーロピアンですよね。アメリカって個人的にあまり親しみもないし、消費主義資本主義でどうもとっつきにくいのですが、山田詠美が文中に織り交ぜるスラングは好きです。あけすけに語られる官能の思い出だとか、街を行きかう人々への悪口だとか。なんでしょうね、この憎めない感じ。これこそが山田詠美の人徳か。

      彼女の本を読むと、つくづく思い出の効用というのを思い知ります。
      つまり、後から思い返す愉しみというものです。
      家族でどこかに出かけただとか、友達と遊んだとか、恋人とじゃれあったとか、そういう日々の積み重ねの思い出を、後で思い出して味わうことこそ至極の贅沢。年を重ねて、浸る余韻の愉しさよ。

      私はまだ人生折り返していないつもりですが、それでも子供の頃の感傷というのは経験がない分質が違ったなぁと思うのです。たとえば春に桜を見るときに、目の前の桜だけに夢中になるのと、比較すべきこれまでの桜を記憶の中に持っているのとでは楽しみ方が違うんですよね。どっちがいいかというのではなくて、種類が違うという感じ。そしてそれは、とても贅沢で素敵なことだと思うのです。

      とはいえため込んでやろうとするのはどうも私の好みではなくて(思い出づくりなどという言葉!)、どうでもいいような日常の記憶が意図せずよみがえったときの驚きなんか、たまりませんね。とはいえイベントごとはイベントごとで楽しくて、あぁ、あのときあの人はあんなことを言っていたなあ、なんて思い返してひとりほくそえんだりして。

      山田詠美の本を読むたびにそんなことを考えるのは、きっと彼女はそういう楽しみを日常的にしているのではないかと思うからです。
      少なくとも、私はそんな楽しみを、山田詠美の小説によって見出しました。あぁ、放課後の音符を読み返そうかなぁ。

      ちなみにこの本には、作家らしくいろんな本が登場するのですが、面白そうな本がいくつかあって早速メモしました。こうして課題図書が増えていく…
      >> 続きを読む

      2016/01/07 by

      時計じかけの熱血ポンちゃん」のレビュー


    最近この本を本棚に追加した会員

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    時計じかけの熱血ポンちゃん | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    最近チェックした本