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八日目の蝉

4.2 4.2 (レビュー5件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,680 円

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか...。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。

※違う版の本の概要を表示しています。
いいね! tadahiko masa920

    「八日目の蝉」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      先日テレビで映画版を見た。永作博美が秀逸だった。原作の記憶がなくて手にとったらどうやらうっかり読みそびれていたことが発覚。角田ファン失格(笑)。深夜0時から読み始め、明け方4時半まで一気に読んでしまった。噂には聞いていたが、圧巻。

      映画と原作を比較することはナンセンスでもあるけど、映画に感動した人は、ぜひ、恵里菜の母親や妹や恵里菜自身の内面が描かれた原作の方も読んで欲しいな思った。

      また、私自身は、映像や音楽や俳優の声で物語を与えられるより、活字だけの世界で縦横無尽に自分で想像するほうが、圧倒的に好きなんだろうなと実感もした。

      角田さんは、「紙の月」でも犯罪を扱っているが、どちらも罪を犯す人物の方に読み手が気持ちを吸い寄せられる、そのベクトルみたいなものが私は好きだ。

      >> 続きを読む

      2016/03/06 by

      八日目の蝉」のレビュー

    • 映画には泣かされたので、原作も読んでみたいと思っていましたが、レビューを拝見して、読まなきゃ!に変わりました♪ >> 続きを読む

      2016/03/07 by ice

    • iceさん  NHKドラマ版もあったようですね、こちらも見てみたいものですが。

      2016/03/08 by umizaras

    • 評価: 4.0

      装丁もタイトルも面白いので読んでみた。角田光代さんの小説は、家族間、特に親と子との間の気持ちが丁寧にうまく書かれているので、きっと期待を裏切らないと思って読んでみた。
      (前回読んだ「夜をゆく飛行機」も面白かったから。)
      今回もやはり面白い、不倫の相手である男の家庭で生まれたばかりの赤ちゃんを奪って逃げる女の話であるが、事件を追うのではなく、赤ちゃんと一緒に逃げる女のひたむきさと共に芽生える愛情が読み手に暖かく伝わってくる。特に小豆島に渡ってからの生活が生き生きしており、誘拐した娘である「薫」ちゃんと誘拐犯である女との本当の親子以上の思いがうまく描かれている。(本当の親子でないから、捕まるまでの時間しかないから愛情が深くなるのか)。特に最後に誘拐犯である女の人が捕まる時、薫ちゃんに向けて大声で発する言葉には、泣けてくる。
       「八日目の蝉とは何か」、一度読んで見て下さい。あたたかい思いと、とてつもない寂しさを味合うことが出来るかもしれません
      >> 続きを読む

      2013/11/02 by

      八日目の蝉」のレビュー

    • そんな歪んだ感じでスタートした子育て、愛情をちゃんと注げるものなんでしょうかね。読んでみたいです。 >> 続きを読む

      2013/11/02 by chao

    • > 「八日目の蝉とは何か」

      やっぱり蝉の寿命は一週間ってことに関係しているんだろうなぁ... >> 続きを読む

      2013/11/03 by ice

    • 評価: 4.0

      不倫相手の赤ちゃんを誘拐して、我が子のように愛情をかけて育てながら逃亡する女。

      誘拐されたことで自分の人生に違和感を覚えて生きる大学生。

      衝撃的な事件、そしてその後の人間関係をめぐるドラマ。



      悲しい話です 

      何が 幸せなのか・・・ 
      >> 続きを読む

      2013/01/21 by

      八日目の蝉」のレビュー

    • > 不倫相手の赤ちゃんを誘拐して、我が子のように愛情をかけて育てながら逃亡する女

      誘拐がテーマなことは知っていましたが、不倫相手の赤ちゃんが対象なことは知りませんでした。

      でも、入学とかのイベントをクリアできるものなのでしょうか。
      大学生まで?違和感有るなぁ...
      >> 続きを読む

      2013/01/21 by ice

    • セミの寿命は1週間でしたっけ?

      八日目の蝉って言うと、「長生きな蝉」なのか「死に損ないの蝉」なのか・・・ >> 続きを読む

      2013/01/21 by makoto

    • 評価: 4.0

      赤ん坊を誘拐した女性と、誘拐犯に幼少期を育てられた女性の物語です。映画にもなってます。

      スリリングな逃走劇と、ドロドロした人間関係が浮き彫りになっていく展開が特徴的ですが、一方で人間関係とか家族の絆とか考えさせられます。

      最後の場面は、どんな展開だったら登場人物たちが幸せだと思えるんだろうと、意見が別れるところだと思いますが、最後の方で主人公の女性の気持ちが変化していることを考えると、違う展開でも良かったかなと思いました。

      映画は観てませんが、評価が高かったみたいなので、いつかは観たいと思います。 >> 続きを読む

      2012/04/14 by

      八日目の蝉」のレビュー

    • 映画の告知を見て面白そうなプロットだと思ってました。
      確かにドロドロでは有るものの心を揺さぶられそうですね。
      いつか必ず読みます!
      >> 続きを読む

      2012/04/14 by ice

    • 評価: 4.0

      どんどん引き込まれる内容
      だけど、子供に対する愛情がここまで深いことってあるのだろうか?もろく壊れやすい特殊な環境だとこうなるのだろうか?人間、複数の欲望があり、子供への愛情がすべてとはなかなかなれないのでは...

      2011/05/17 by

      八日目の蝉」のレビュー

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      中央公論新社 (2010/12)

      著者: 角田光代

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      • 評価: 4.0

        現代を読み解く女性文学 角田光代『八日目の蝉』への試論 感想とレビュー 現代家族の在り方への厳しい批判としての小説

        -初めに-
         角田光代文学最高峰とまで呼ばれる『八日目の蝉』。まずドラマ化がされ、大ヒット。その後映画化もされました。原作、ドラマ、映画と、それぞれのラストが異なっている点なども本当は論じていきたいのですが、ドラマ、映画を全部見ていないのでそれはほかの研究者に譲ります。
         一つ私が言えることは、そのようにラストが変化するということは、いずれも解釈が自由である点と、それぞれの製作者が、新たに物語を構築できるという多義性があるということでしょう。

        -罪の問題-
         赤ちゃん泥棒というのが、一時期話題になったことがありました。この作品もそれをモチーフにして書かれていることは確かです。赤ちゃんというのは人間の神秘です。私は男ですので、子供を産むことは当然できません。子供を産むという行為がどういうことなのかも実感としてわかってはいません。
         この作品は、0章、1章が希和子の物語、2章が薫ことリカちゃんこと恵理菜の物語です。さらに正確にわければ0章は三人称、1章は希和子の日記体の文章です。
         秋山丈博という恵理菜の父親が、不倫した相手が希和子でした。そうして希和子との間に子供ができたのですが、丈博は自分の本妻との間に恵理菜ができたばかりで、希和子の子供も認知することができなかったので降ろすように頼みます。
         丈博の妻であり、恵理菜の母である秋山恵津子は、夫の浮気相手である希和子に対して執拗なまでの攻撃をします。電話をかけ、時には夫との性生活を自慢し、時には別れろと怒り、時にはなく、このような精神攻撃と同時に、希和子は子供を降ろすことによって二度と子供を産めないからだになってしまいました。それを恵津子は「がらんどう」と希和子のことを指して攻撃しました。
         一体だれが悪いのか、1章と2章とで共通しているのは、優男です。1章では丈博が、2章では岸田という男が、諸悪の根源でしょう。しかし、そのような男が悪いとはいえ、一種のヒステリーを持った恵津子もなんの責任もないと言えばウソですし、また丈博と関係をもった希和子も責任がないと言えばウソになります。すなわち、この三角関係は全員が何がしかの罪を負っているのです。その中から生まれた恵理菜は、激しい人生に翻弄されます。
         
         「がらんどう」と言われ、自分の存在自体を否定された希和子は、窮鼠猫を噛むごとく、秋山夫妻の赤ちゃんを奪って自分の子供として育ててしまいます。もちろん法律上裁かれるのは希和子だけです。ただ、それは法律の話であって、文学は裁かれない人間の罪をも描き出すのです。希和子をそこまで追い詰めた秋山夫妻になんの責任もないとは言えません。
         2章で明かされる恵理菜自身の語りには、希和子のほうが優しい母として記憶に残っています。この二人の母を持つという経験をした恵理菜が見て、そうして考え、これからをどのように生きていくのかということが問題なのです。
         ある意味で言えば、これは文学作品ですから非常に異端な例を取り上げていますが、これだけ広く読まれヒットしたということを考えると、普遍性があることになります。それはやはり現代の家族のありかたでしょう。核家族化などに、ある意味では非常に厳しいメスを入れた作品でもあります。

        -過去と向き合う-
         1章は、希和子による一人称の日記体の物語です。あとで裁判の証言として2章で1章の内容が客観化されるのですが、1章ではなかった部分が2章で明らかにされたりと、ミステリーの要素も一部あります。希和子自身は赤ちゃんを取り去ったあとに、火をつけたということは全く記憶していないのですが、どうやら秋山宅は火災が発生しています。2章では裁判の記録として、もしかしたら赤ちゃんを取り去ったときにストーブを倒したかも知れないとして、希和子が実は放火していたというように考えることもできます。希和子は「がらんどう」だったのですから、それを埋めるために恵理菜を連れ去らなければいけないことになりました。そうして自分の証拠を残さないため、あるいは事件の発覚をかく乱するため、あるいは恨みのために放火したとも考えられます。私はさらに、家に戻ってきた恵津子が、動転して自宅に放火したとも考えることが可能だということを指摘しておきます。
         しかし、この三角関係と赤ちゃんの奪取、これで得をするのは誰かというと、実は誰もいないということに気が付きます。希和子との一時的な母子関係が構築できるということはありますが、逮捕されるのが前提で行っていることですから、やはり誰も徳をしないのです。みんな損をするという関係がここに浮かんできます。1章は希和子の日記のような物語ですから、私たち読者は希和子の逃亡劇の一部始終を資料として読むという格好になります。
         もしかしたら、これは2章で登場するマロンことフリージャーナリストの安藤千草が集めた資料の一部かも知れません。それをもしかしたら恵理菜は読んでいるのかもしれません。
         
         15年という年月を経て、かつて犯罪者によって連れ去られ、育てられたという過去を持った恵理菜というひとりの人間がどのようにその人生に向き合っていくのか、これは、私たち核家族された家族の問題をもつ現代人と共通する問題なのです。だから、この小説には普遍性があり、恵理菜の追体験を読むことによって読者もまた救われるということがこの作品の共感性でしょう。
         なかでも面白いのが、エンジェルホームの存在。これは、作品の時代性を強調するために、すこしいかがわしい新興宗教てきな要素としてももちろん考えられますが、それ以上に、そこでの関係性が問題になるのではないでしょうか。赤ちゃんを連れ去ってしまうという心の荒廃した人間、しかし、その人間だけが悪いわけではないかもしれないという示唆が一つ。それから、時代性を強調するように見せておいて、実はエンジェルホーム内の人間の関係性が現代への批判になっているというのが、重要だと私は思います。
         男性を排除した、一種キリスト教的な修道院を彷彿とさせる修行団体。しかし、ここで青年期を育った安藤千草は男性恐怖症と戦っています。そうして、そのような場所につれていった母もまた、自分の娘を巻き込んだことに後悔し、娘の自由にさせているのです。こうした破壊された関係性とどうむきあうのか。
         恵理菜にとっては、自分の母親が二人いることになります。優しし母は犯罪者、怖い母は実の母。どうしようもない父、唯一まともに話すことができるものの、一人暮らしをしてからはめんどくさくなってほとんど接点を持たないようにしている妹。はっきり言って彼女は何も悪くないはずなのに、こうした不運に見舞われたために、人間との関係をうまく構築できないようになってしまいました。しかし、では誰を恨むのか、そういう問題にはならないのです。
         自分が子供のころ希和子とともにたどったルートを再び大人になった今追体験するということを通じて、過去と向き合う姿勢を見せます。そうしてこれは血なのでしょうか、父とにた優男、本妻のある岸田という男の子を授かります。しかし、「がらんどう」にならないためにも、シングルマザーになることを決意するのです。

        -終わりに、八日目の蝉-
         八日目の蝉とは、誰のことでしょうか。誰も経験しなかった、みんないなくなってしまった世界にひとりでいることです。それは希和子でもあり、恵理菜でもあります。恵理菜はだれも経験しなかったことを経験することによって、それは確かに不幸ではありますが、それを見つめて向き合うということが重要なのだと気が付きます。これが、やはり現代の家族の問題にも共通していえることなのではないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2013/03/21 by

        八日目の蝉」のレビュー

      • 映画の予告編を見て、面白そうだなぁと思いましたが、まだ観ていませんでした。

        実は乙女塾時代から、ほんのり永作博美ファンだったり。。。 >> 続きを読む

        2013/03/21 by yam

      • この話はとても強く印象に残っています。
        とてもいろんな事を考えさせられて、読み終わったあとはぐったりでした。
        希和子が優しい母親で、一見幸せそうな親子に見えてしまうから、なおさら来るものがありました。

        「誰も得しない」って確かにその通りだと思いつつ、終わりが来ると分かっていても希和子はやっぱり幸せだったのかな、とも思います。
        >> 続きを読む

        2013/03/22 by bambi


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