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母の遺産

新聞小説
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,890 円

家の中は綿埃だらけで、洗濯物も溜まりに溜まり、生え際に出てきた白髪をヘナで染める時間もなく、もう疲労で朦朧として生きているのに母は死なない。若い女と同棲している夫がいて、その夫とのことを考えねばならないのに、母は死なない。ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?親の介護、姉妹の確執...離婚を迷う女は一人旅へ。『本格小説』『日本語が亡びるとき』の著者が、自身の体験を交えて描く待望の最新長篇。

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    • 評価: 評価なし

      全身からほとばしる叫びのような文章に本を置くことが出来ず、ぐいぐいと引き込まれて読みました。

      近年母と娘の確執を抱えている方たちの苦悩が取り沙汰されています。私は幸いにして両親ともに風通しの良い部類に入る関係性を築いていますが、父方・母方の傍系親の間には確執も見られ、家族・親族ならではの複雑な感情のもつれ、金銭に関するえげつないやりとりや、それによって引き起こされる修復しようのないこじれかたはすさまじいものがあることを、常々実感する者です。

      この本で語られる主人公の感情の吐露は露悪的なほどで、特に母娘は同じ女性性であるからこそ、その思考回路に同調しつつも許しがたく、近親憎悪のような感情が生まれてしまうのかもしれません。また、その名をつけがたい感情に翻弄されつつも、肉親への情が絡むだけに他人に打ち明けにくく、心痛が更にいや増すのではないでしょうか。

      私小説のような様相から、殆どの部分が著者である水村美苗さんの実体験に基づいているものと察しますが、この本を書くことで真摯にご自身の気持ちと向き合うと共に、ご自身と家族の来し方行く末に関する全てに決着をつけられたのかもしれません。
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      2015/09/07 by

      母の遺産」のレビュー


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