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怒り

4.1 4.1 (レビュー4件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,260 円
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第12回 本屋大賞 / 6位
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    「怒り」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      ページをめくる手が止まらない・・・・・・その通りの作品!!!!

      人を心から信じることができない・・・・・家族、友達、恋人、自分自身・・・・・・
      今度こそ心の奥から信じてみたいと願う相手は前歴不詳の人物、見え隠れする不穏な空気・・・・・・

      物語は1年前にあった殺人事件の犯人を追う刑事と前歴不詳の若者と係わる3組の物語が併走していきます
      もちろん3組のお話は関連性はまったくなく、ここに登場する前歴不詳の人物もまったくの別人である訳で
      ただし、共通するのは、前歴不詳の若者が殺人事件の犯人、もしくはこれとよく似た人物ということ
      これにより、彼らの人間関係は大いに揺れ動いていくことになるのです・・・・・・・

      殺人事件の犯人は整形手術を施し、一般社会に溶け込んでいく
      3組の物語に登場する不詳の人物は何者なのか・・・・・・
      そして、殺人犯は・・・・・どこに・・・・・

      殺人犯の心情はよく解らないだよねー
      なぜ『怒り』を抱えながら逃走するのか
      それより、この事件に翻ろうされてしまうことになる殺人犯によく似た前歴不詳の人物とそれに係わることになる訳ありの登場人物たちが気になります
      最終的に登場人物たちは現状から一歩、足を踏み出していく訳なんだけど・・・・この物語のテーマであるであろう「信じる」という心を彼らは取り戻せたのか
      確かに目に見えないものを信じるということはとても難しいし、外野からの評価や噂に惑わされてしまうのも真実で・・・

      悲しい現実にも直面する彼らだけど、明るい未来が待っていることを願います

      こちらの作品も本屋大賞にノミネートされてますね~

      『悪人』でハマった方

      確実にこの作品でも

      ハマれますよ(^_^)/
      >> 続きを読む

      2015/02/19 by

      怒り」のレビュー

    • > 3組の物語

      こういうの大好きです♪

      2015/02/20 by ice

    • 「悪人」に嵌らなかったへそ曲がりですが。そのほかの作品で吉田修一 さんの世界が好きでファンになりました。
      「怒り」も読んでみたいです。
      >> 続きを読む

      2015/02/20 by 空耳よ

    • 評価: 5.0

      逃走する八王子夫婦惨殺事件の犯人として指名手配されている山神一也は、整形して顔を変えていた。整形後の指名手配写真を公開すると
      埼玉の建設現場で働いていた男と似ているとの情報が入り、指紋採取の結果、山神本人と断定された。一方山神ではないか・・?と疑わしい3人の若者の近くにいる人々は、”もしかして彼が、山神なのではないかと?”疑問を持ち始める。3人とも山神の特徴とされる、左利きで右頬に縦に並んだほくろが3つあり、サッカー好きという条件を持っていたのだ。ある物は”お前さ・・まさか殺人犯人だったりしないよな”と冗談交じりに聞いてみたり、あるものは”人を殺してにげてるの?”と関係が終わる事を確信しながらも聞かずにいられなかったり・・。その結果、山神ではないとわかった若者2人だったが、周りの物はそれぞれに心の傷を抱えてしまう。そして、一番違うだろうと思われていた人物の裏の真の顔を知ってしまった者は、失意と怒りと大切な人を守るために、もう一つの悲劇を起こしてしまう。
      なぜ、八王子で夫婦を殺してしまったのか?なぞは残りましたが
      普通の人として暮らしている人物が、心の中では全く違った人間で殺人も犯せる人だったと思うと怖くなりました。
      どれだけ人を信じて行けるか・・でもそれは、裏切られても許せる強い心がないと無理なんだろうなぁ~と思いました
      >> 続きを読む

      2014/10/26 by

      怒り」のレビュー

    • >普通の人として暮らしている人物が、心の中では全く違った人間で殺人も犯せる人だっ
      これは、現実でもありえないことではないですよね、、
      >> 続きを読む

      2014/10/26 by coji

    • 評価: 3.0

      愛子は田代から秘密を打ち明けられ、疑いを持った優馬の前から直人が消え、泉は田中が暮らす無人島である発見をする。
      それぞれの終着点へ、それぞれが動き出す。

      「怒り」というキーワードに込められた著者の思いを僕は最後まで汲み取れませんでした。
      殺人現場に残されていたメッセージ性の強い血文字、無人島の廃墟に残された同じ言葉。
      殺人犯の山神一也は知念辰哉少年に殺されてしまい、犯行動機も、逃亡生活の一部始終も語られぬまま終わるのですが、たぶん書かれなかったここにこそ「怒り」にまつわる重々しく禍々しい何かがあったのではないかと思いました。
      そこに至らずに物語が完結されてしまった感があり、残念です。

      上巻のレビューに書きましたが、この三つの物語は融合するのか、融合するとしたらどんな形で交わるのかが非常に楽しみでした。
      それぞれの物語は、それぞれに面白く書かれていて、過去を語らない身近な者をどれだけ信じることができるか、信じて行動するということはどういうことかを書ききっています。

      それぞれの物語はそれぞれの形で完結します。
      時期がずれているとかの叙述トリックのようなこともなく、それなりに人間模様が描かれ、「信じる」という主題からずれることなく終わります。
      三つの物語を並走させる著者の試みは、読者に「だれが山神なのか」のスリルを感じさせるだけであれば、成功しているものと思います。
      ですが、そんな陳腐な仕掛けだけならば納得できないほど、この物語の輪郭は大きく、微細にわたる人々の生活は深いです。

      作中、少年は廃屋に邪悪を見つけます。
      「米兵にやられてる女を見た 知ってる女だった ウケる どっかのおっさんがポリスって叫んで終了 逃げずに最後までやれよ米兵 女気絶 ウケる」
      過去を語らない人の好さ気な男の真実。
      信じていた少年の衝撃。
      邪悪は、すっぽりと覆い隠すことはできず、どこかに綻びがでます。
      残忍な人殺しを行う者は、どれだけ悔い改めたフリをしても、どこまで生きても邪悪なのです。
      ここを掘り下げて書いてほしかった。

      賛否がわかれるところかとは思いますが、僕は三つの物語は融合すべきであったと思います。
      その交わった点が物語の一番肝要な部分になり、そこにいきつくまでの山神の行動の中に「怒り」が見えたのではないかと思うのです。

      とはいえ、エンタメ小説としては一級品と思います。
      欲張りすぎてしまうのは、僕が著者の筆力を信じているからかもしれません。
      >> 続きを読む

      2014/09/11 by

      怒り」のレビュー

    • エンタメ小説として割り切って読むのか、もっと何かを求めるかで同じ小説でも感想が違ってきますよね。この作家さん、流行ってましたが読んだことないです。でも筆力ある作家さんなんですね、悪人あたりからチャレンジしようかと思います♪ >> 続きを読む

      2014/09/11 by chao

    • >chaoさん

      いつもコメント、ありがとうございます。

      >エンタメ小説として割り切って読むのか、もっと何かを求めるか

      鋭いですね~。
      今のところエンタメとして読んだ方がよかろうと思っています。
      『悪人』をどう処理するかで、吉田修一は決まってしまうみたいですね。
      みなさん『悪人』を基準にしていらっしゃる。
      『悪人』はエンタメですね。
      吉田修一さんは新作ごとに新しい試みをされる作家さんです。
      ぜひ、読んでみてください。

      >> 続きを読む

      2014/09/11 by 課長代理

    • 評価: 5.0

       吉田修一さんの「怒り」の下巻です。本作もやはり、「悪人」のように読み終えて考えさせられるものがある本でした。

      未だ捕まらない殺人犯 山神。そしてそれぞれ山神に似た田代、大西、田中の周囲でも様々な事件が起こり始める—。

      読み終えての感想ですが、本作は「怒り」というタイトルですが、むしろ印象に残ったのは「信じる」という言葉です。本作は上巻の紹介にも書いたしたように、山神を追う刑事と三箇所で繰り広げられる、殺人犯 山神に似た男と暮らす人々の様を描いた作品です。そして物語の最初、上巻でこそ「殺人事件の犯人は誰なのか?」という問いに読者は頭を捻らせますが、下巻では著者の意図は犯人捜しにあるのではなく、「犯人に似た男」と暮らす人々の心の描写こそが書きたかったことなのだ、とわかります。そしてそのことに気付くと、物語がまた全く別の角度から見えてきます。

      やや知恵遅れ気味の自分の娘を信じることができない父 洋平、普段は気にしない風を装いながらもゲイである自分に自信を持てない優馬、不幸な目に遭った泉に「自分を信じて欲しい」と言う辰哉。そしてその三人の前に現れる、殺人犯によく似た三人の男。彼は殺人犯なのか?違うのか?娘を信じることができない自分の弱さ、自分に自信がもてない弱さ、他人を信じる強さ。そうしたものと殺人犯によく似た三人によってもたらされる結末は、あまりにも滑稽であり、悲しくもあり、人間らしくもあります。人間としての弱さ。信じることのできない弱さ。無条件に信じてしまう弱さ。そうしたものを著者は読者に突きつけます。そしてその「信じること」を妨げる言いようのない世間からの目—抑圧に対して抱く弱き者の「怒り」。やはりこの著者は只者ではないな、と感じさせます。

      怒りのあまりに行動を起こす洋平の娘 愛子、恐れから何もできない洋平、信頼を裏切られたという思いから行動する辰哉と、勇気を示す泉。三つの場面で三様の結末を見せるのですが、幸せな結末、というのがあまり提示されないのがやはり悲しいですね。特に本作の終わり方は、現実的ではあるのですが、やはりやりきれないものがあります。このあたりも「悪人」によく似ています。

      抑圧された者の怒り、そして「信じる」ということの難しさ。
      そんなことが物語を読み終えて心に残る作品です。特に本作では以下の二つの言葉が印象に残りました。


      大切な人ができるというのは、これまで大切だったものが大切ではなくなることなのかもしれない。大切なものは増えるのではなく、減っていくのだ。

      『馬鹿にしないで』


      最初の言葉は家族を持つ身としては非常に実感できる言葉です。そして二つ目の言葉では作中では抑圧される者の叫びの声として使われています。

      一つの殺人事件を軸として描かれた三者三様の物語。作中で刑事の北見が言っていますが、自分の近くにいる人を「殺人犯かもしれない」と疑わなければならない状況に至るまでには各人の中に様々な葛藤があるのではないかと思います。信じること。疑うこと。繰り返しになりますが、やはりここをこれだけしっかりと描ける吉田修一さんは凄い、と感じました。
      >> 続きを読む

      2014/07/05 by

      怒り」のレビュー

    • あまり怒りを覚えることはないんですけど、いじめ問題とかだと、ボクも怒ることがあるんですよねー >> 続きを読む

      2014/07/05 by makoto

    • 他人をそして自分を「信じる」ことの難しさは確かに有るなぁと思いました。

      2014/07/06 by ice


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