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タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)

4.0 4.0 (レビュー2件)
著者: カート・ヴォネガット・ジュニア
カテゴリー: 小説、物語
定価: 672 円

時空を超えたあらゆる時と場所に波動現象として存在する、ウィンストン・ナイルズ・ラムファードは、神のような力を使って、さまざまな計画を実行し、人類を導いていた。その計画で操られる最大の受難者が、全米一の大富豪マラカイ・コンスタントだった。富も記憶も奪われ、地球から火星、水星へと太陽系を流浪させられるコンスタントの行く末と、人類の究極の運命とは?巨匠がシニカルかつユーモラスに描いた感動作。

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    「タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 評価なし

      「神の名のもとに」の中にこのタイタンの妖女が出てくる。ベトナムに兵士として行った男がこの本をもっていって読んでいた……というような。 カート・ヴォネガット・ジュニアは本好きなら読んでみたいと思う書き手だ。でもわたしはSFがちょっと苦手で、そのせいなのか? おもしろくなくない、おもしろいではないか、と読み進んだにもかかわらず、いまだ読み終わっていない。なんでだろ。

      2016/05/17 by

      タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)」のレビュー

    • 評価: 4.0

      「すべてはたいそう悲しかった。 しかし、すべてはたいそう美しかった」
      この通りの物語だった。 
      まるでアンデルセンの「人魚姫」みたいに。

      自家用宇宙船で火星に向かったラムフォードとその飼い犬のカザックは
      「時間等曲率漏斗」(クロノ・シンクラスティック・インファンディブラム)という現象に飛び込み、
      量子力学において波が有する確率と同様な「波動現象」になった。

      意味わかります?

      わからなくてもよいのです。

      かようにして彼は「すべての時空にあまねく存在し、全能者となった」という訳なのです。

      「ラムファードは人類救済に乗り出す。
      だがそのために操られた大富豪マラカイ・コンスタントの運命は悲惨だった。
      富を失い、記憶を奪われ、太陽系を星から星へと流浪する破目になるのだ! 」
      と、文庫本の紹介には書かれていますが、

      実はストーリーもどうでもよろしい。(^^)

      話の展開が不条理で無意味でなんの合理性も見いだせなくて、
      作中人物に感情移入がさっぱり出来なくても構わない。

      作者はそういうふうにこの物語を書いたのだ。

      でも、その癖に非常に面白いのだから、困ってしまうのだけれど。

      SFとしては、名作というよりは初心者が入門編として選ぶべき作品だと思うし、
      ストーリーに合理的説明がないので物語に「結論」がないとダメな人にも
      あまり合わないかもしれません。

      奇想天外さを求めるなら、フレドリック・ブラウンのほうをおすすめする。

      でもそれでも、この作品には間違いなくメッセージがあるし、事実名作なのだ。

      人の記憶に残り、錆びつかない作品だと思う。
      読後の感想が交錯するので思いが残り、いずれまた読みたくなるでしょう。

      トラルファマドール星――15万光年むこうの惑星からきた「紳士」とは、
      ミカン色をした「生き物」

      土星の月であるタイタンに機械の故障のために不時着した彼「サロ」は機械だった。
      そして、機械のサロは、この物語に置いて、唯一のヒューマニストであり、
      唯一優しい心の持ち主として描かれています。

      私が「タイタンの妖女」の作中人物で唯一感情移入ができたのが彼でした。

      「人間性とは?」と考える時、コンピューターやロボットが人格を持ちうるし、
      感情をも持ちうる、という立場に共感する傾向が私にはあります。

      このミカン色の異形の「生き物」が悲しむ時、涙が溢れた。
      ヴォネガットの上手さはこういうところにあるんだな~。

      「爆笑問題」の太田光が「最高傑作」と言い切った作品として有名。
      最新の新訳版では太田氏が解説を書いているそうです。

      「オチがくだらないんだ。」 
      でもその後、号泣したと太田氏は言った。

      「それでも人間は生きていてもいいんだよ」
      これがヴォネガットのメッセージだと、彼は受け取った。

      そしてあくまでも「自分の感想」だと。

      だからみなさんは、同じ感動を期待しないほうがいい。


      名作といわれる本は常に、さまざまな読み方、感動を与えるもので、
      それが一人一人違って当たり前であり、それでいい。
      メッセージは自分で読み取り、受けとめるものだから。

      「人生の目的は(中略)手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ」
           ――――コンスタント

      「わたしを利用してくれてありがとう」
      「たとえわたしが利用されたがらなかったにしても」
           ――――ビアトリス

      私が受け取ったメッセージはこれらの言葉。

      戦争と平和を考える人も、宗教がテーマと感じる人もいるでしょう。

      ヴォネガットのメッセージの意味が全部わかる人はいないでしょう。

      たとえば私には、この作品のタイトル「タイタンの妖女」の意味がさっぱりわからない。
      3人のサイレンたちはこの物語において、どんな役割をしているというのだ???
      どなたか解説していただけるとありがたいです。


      けれど、それでも、太田が語っていたとおりに
      カート・ヴォネガット Jr.は「すごいやさしい」というのだけは、
      絶対にわかってもらえるだろう。
      >> 続きを読む

      2012/06/08 by

      タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)」のレビュー

    • >「すべてはたいそう悲しかった。 しかし、すべてはたいそう美しかった」
      >この通りの物語だった。

      まさに!まさにです!
      私も同じことをレビューしてしまいました。

      いやーしかしとっても印象深く心に残る本でしたが難しかったです!読むのに時間がかかりました。

      >実はストーリーもどうでもよろしい。(^^)

      なんと笑!

      月うさぎさんの受け取ったメッセージはそこだったのですね。私はとにかくハーモニウムの交信がとにかく心に残るんです。太田さんは号泣したんですか!その感性スゴイです!

      本当に色々な受け取り方がある作品ですね。だから名作なのですね。
      >> 続きを読む

      2017/09/13 by chao

    • chaoさん
      いろいろな感情が沸き起こってきますよね。
      どの人物、どのシーンが心の琴線に触れるかはひとそれぞれです。
      でもヴォネガットがいいたいことはとてもシンプルなんですよ。
      人間存在はいかにしてあるべきか。です。
      生きるということの本質は何なんだろう?
      「タイタンの妖女」のようにバカバカシイものだったりするのかもしれません。
      でもきっとそれは生きることに悩んだことのある人に対する暖かい回答なんです。
      >> 続きを読む

      2017/09/14 by 月うさぎ

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      • 評価: 4.0

        読むのに異常に時間がかかった。。
        とても有名な作品なので「夢中になって読んだ!面白かったー」とか言いたいところだけど、なかなか物語に入り込めず、何度も何度も寝落ちしてようやく読破。
        でも読み終わってみるととても心に残る物語だったような気もする。

        読んでいる途中はどこに向かっているのかも全くわからないのだけど所々に出てくる表現やセリフに印象深いものがとても多い。

        「借りちゃった テント、あ テント、あ テント、 借りちゃった テント!」
        なんというシリカルさ。
        怖いし、気持ち悪さを感じる。

        「私はここにいます」
        「あなたがそこにいてよかった」
        最も心に残るシーンの1つ。
        これ以外の言語は何も持たないハーモニウムの交信。

        そして読み終わって、色々な疑問が浮かぶ。

        人間はなんのために生きているのだろうか?
        人間は自由意思で生きているのだろうか?
        アンクは幸せだったのだろうか、不幸だったのだろうか?

        この物語の魅力をまだ全然感じ取れていないと思う。でも
        「すべてはたいそう悲しかった。しかし、すべてはたいそう美しかった」
        そんな物語だった。
        >> 続きを読む

        2017/09/13 by

        タイタンの妖女」のレビュー

      • あ、でも難解な小説ではないですよ。文章は平易でユーモアで満ちていますし、ヴォネガット流のジョークに慣れれば心配ありません。
        時間感覚や語り手が不明な状態などがいわゆる普通の小説ではないという意味です。
        なんとこれから死ぬ予定の人にマークがつくんですよ
        >> 続きを読む

        2017/09/19 by 月うさぎ

      • 月うさぎさん
        色々ありがとうございますー!
        ちょっと安心しました♪
        構え過ぎずに読みます^^

        涼しくなってきて読書の秋ですね♡
        >> 続きを読む

        2017/09/19 by chao


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