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ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

3.6 3.6 (レビュー5件)
著者: フィリップ・K・ディック
定価: 861 円
いいね! Tukiwami

    「ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      【超能力者vs反超能力者】
       未来では超能力者達を雇用して様々なオーダーを受ける組織と、このようなやり方に反対していて、超能力者の能力を打ち消すことができる反超能力者を雇用して活動する組織が対立していました。
       ある時、反超能力者の組織に対して莫大な儲けが期待できる注文が舞い込みました。
       何やら非常に急いでいるとかで基礎調査無しに反超能力者を派遣して欲しいとの依頼です。
       しかも活動場所は月。

       極めてうさんくさいのですが、莫大な儲けに目がくらんだため、よりすぐりの11人の反超能力者を派遣することにし、自らも技師と共に乗り込むことにした組織のトップ。
       しかし、やはりこれは罠で、月で爆破工作にやられてしまいます。
       トップは瀕死状態になるのですが、反超能力者達は何とか生き残り、トップの身体を急速冷凍して地球に向かいます。
       あぁ、しかし間に合わずトップは死亡。

       ところが何かがおかしいのです。
       反超能力者達の周りの世界が徐々に変化し始めます。
       その変化とは時間の逆行。時代がどんどん遡っていきます。
       一体これはどうしたのでしょうか?

       他方で、そのような逆行する時間の中で、それに抗うような別の現象も見られます。
       しかし時間逆行の方が強い。
       徐々に仲間を失っていく反超能力者達。
       しかし、ある時死んだはずのトップからのメッセージが届きます。
       「死んだのはおまえ達の方で、俺は生きているんだ」と。

       非常に複雑なプロットを持った作品です。
       この作品の肝は、死んでも措置が間に合えば、半生という状態で意識だけは保ち続けることができるという設定です。
       もちろん身体はもう死んでいるのですが、その意識は生き続けており、生者と交信することも可能という設定です。
       この設定が非常に上手く使われています。
       一体時間逆行を仕掛けているのは誰なのか?
       そしてそれに抗う様な動きは何なのか?
       
       フィリップ・K・ディックは、人間のアイデンティティとは何かをテーマにした作品を多く書いていますが、本作はそれとはちょっと違うテイストです。
       時間物の要素もあるのですが、ただ単純な時間旅行とは訳が違う。
       非常に凝った作品だと思います。
      >> 続きを読む

      2019/01/14 by

      ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)」のレビュー

    • 評価: 3.0

      1969年に発表された作品。
      舞台は1992年ニューヨークで、超能力者とそれに対抗する不活性者(超能力者の能力を無効化する人)が争う世界。
      主人公はジョー・チップ、不活性者を派遣するランシター合作社のテスト技師。
      ホリスという超能力者のドンが、エスパーを使い怪しい計画を立てているとの情報を嗅ぎ付けた、ランシター合作社の経営者ランシターが、不活性者を11人集め、ジョー・チップとともに月へ出発する。
      その月面下のホテルにランシターとチップと11人が集まる中、敵方のスタントン・ミックが訪れる。すると突然爆発が・・・ミックの姿のヒューマノイド型爆弾だったのだ。

      ジョー・チップほか11人は半生者(体の器官は機能していないが冷凍保存され意思疎通は出来る)となり、一人、そして一人と謎の死を遂げていく。ジョー・チップは仲間と共にその見えない敵に立ち向かっていく。

      最後の数十ページで様々な謎が解明していき、不活性者たちを殺した犯人も分かったと思ったら、実は・・・と展開が目まぐるしく変わり、主人公もピンチの連続で、ハラハラさせられた。
      作品のほぼ大半、主人公ほか仲間たちは半生者という設定なのだが、読んでいると自分たち現実の人間も実はこの半生者のようなものなのではないかと感じた。
      作品のなかでは死への崩壊は誰かの仕業ということになっているが、我々の現実には死への崩壊は自然の摂理である。ジョー・チップには死を現実的に受け入れようとしている態度も感じられた。

      ちなみにユービックとは死へと向かう人間の崩壊を元の正常な状態に戻すスプレーである。
      自然の摂理に逆らう道具である。
      最後の場面でコインにジョー・チップの顔が刻まれているのをランシターが見つけて驚く(ランシターは生きていたのだ)。コインに顔が刻まれたのは、ジョー・チップがユービックによって神の領域に近づいたという印なのか・・・。
      >> 続きを読む

      2017/10/03 by

      ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)」のレビュー

    • 評価: 評価なし

      とうとう読みましたよ、人生初ディックです!

      いや〜最初は読むのに苦労しました。
      月から帰ってきてからはそうでもなくなりましたが。
      噂に聞いていたので裏表紙のあらすじは見ませんでしたよ〜
      読み終わってから見たけど、こりゃイカンでしょw
      ユービックでこんな苦労するとは、まだディック2冊積んでるのに…

      今週のアニメ「ハーバード嬢曰く。」でちょうど裏表紙ネタが
      でていたんで、おっいいタイミングで読んだなぁーと思いましたw
      それにしても表紙がカッコいい☆
      >> 続きを読む

      2016/11/25 by

      ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)」のレビュー

    • 表紙カッコいいですよね♪ 家の本棚に集めたくなります。まだアンドロイドは〜の1冊だけですが。

      そして降りる人さんのレビュー拝見して、ド嬢?が気になっています…読んでみたい☆
      >> 続きを読む

      2016/11/27 by chao

    • chaoさん

      こんにちは〜
      本棚に表紙が見えるように並べて飾りたいですw
      ド嬢ことハーバード嬢曰く。は小説好きには楽しめる漫画です。
      機会がありましたらゼヒ〜☆
      >> 続きを読む

      2016/11/27 by 降りる人

    • 評価: 4.0

       死後しばらくの間、半死者として保存され、現世と会話を行うことが可能になった近未来。社会では二つの勢力がしのぎを削っていた。一方は様々な超能力者を雇って、その能力を提供することで利益を上げ、もう一方は超能力を打ち消す不活性者を派遣して利益を得ていた。マークしていた超能力者の所在が次々に分からなくなるという異常事態の下、大手不活性者企業であるランシター合作社に大口の依頼が舞い込む。

       ざっとした導入は上記のような具合です。

       なぜだか包み隠さず盛大なネタバレが書かれているので、本作の裏表紙にあるあらすじには目を通さないことをおすすめします。もしかして、その程度では本作の面白さは揺るがない、という煽りなんてことはないでしょうが。

       2014年には新訳・復刊が出されたり、特集が組まれたりとフィリップ・K・ディック熱が燃え上がっていました。もしかしてネタ不足だったのだろうか? なんて水を差す疑問は心にしまって、今更ながら乗りました。そのビックウェーブに。

       古い名作は読んでおきたいけれども、新作が出てるとやっぱりそちらに目がいってしまうのが常々。読もうとは思ってるよ、いつかね、今はなかなか時間がね、だって新作がね……といった具合でした。
       しかし、今なら読めます。なにせ流行っているのですから!

       ディック作品の主題はアイデンティティの崩壊だと聞いたことがあります。本作の場合、当たり前だったはずの日常が崩壊していきます。次々に起こる奇妙な現象。それまで疑いもしなかった自分の周りの枠が崩れていく様は、一体何が起こっているんだ、という感じ。

       どストライクか? と言われるとそうでもなく、やっぱり古さは否めない気がするし、全体的にさっぱりとした内容。ですが同時に、私はこの小説が非常に好きだし、現在でも通用すると思うし、一線を画した深みがあるように思いました。なぜこのような矛盾が生まれているかというと、この作品が一つの小説として完成されたものであるからだと思います。
       読者を選ばず、時代を選ばず、それ独特の、『ユービック』にしかない魅力を確かに持っている。そんな作品です。

       それにしても新装版PKD表紙は抜群にカッコいいです。
       本作以外には『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』しか家の本棚には無いのですが、思わず表紙を向けて並べてしまったほどです。これは他の作品も読んでいきたくなってしまいます。そして並べたい。
       引き出しの少ない意見ですが、色々と考えられて好きなのは『アンドロイドは〜』の方、一冊目として人に勧めるなら『ユービック』の方です。ご参考までに。
      >> 続きを読む

      2015/04/18 by

      ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)」のレビュー

    • 「ブレードランナー」は覚えてないので少し前に話の輪に入れませんでした 笑
      あとはdvdで見ました。
      もうぼんやりしか覚えてないんですが、「トータルリコール」は思い出しました。コリン・ファレルが大変で笑
      映画は好きですが最近はカウチポテトです。
      ありがとうございます。本なら、一緒に語れるのですが。
      >> 続きを読む

      2015/04/19 by 空耳よ

    • >空耳よさん
      ああぁ、話の輪に入れないのはつらいですね。
      カウチポテトといえば、家で映画を見るときのおつまみを模索しています笑
      あんまりバリバリ音がでるものはNGですし……。
      映画の雰囲気を壊さず、舌も満たせるものとはなんなのか、以外としっくりくるものがありません。しょうもない話です。
      >> 続きを読む

      2015/04/22 by あさ・くら

    • 評価: 4.0

      フィリップ・K・ディック作品の中では最も人気が高いと言われる本書を実に30年振りに新装版文庫を買いなおして読み終えた。

      物語の始まりは今どきの小説とは違い、実にゆったりと始まる。どこに進んでいくのかわからず、途中で何度も挫折した。読み進めていくと退行現象が進む世界が超能力者によってもたらされたもののようだ。

      一体この小説は何だったんだと思わせる。同時に確かにフィリップ・K・ディックの作品はこんな異常な世界だったと思い出させてくれた。

      2015/02/20 by

      ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)」のレビュー

    • > フィリップ・K・ディック

      知りませんでしたが、「マイノリティ・リポート」や「トータル・リコール」の原作を書いた方なんですね♪ >> 続きを読む

      2015/02/21 by ice


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