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いま集合的無意識を、

4.0 4.0 (レビュー2件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 651 円
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第6回 大学読書人大賞 / 4位

30年以上SFを書いてきたぼくは、第一線をはなれたような気分になっていた―ベテラン作家が、伊藤計劃『ハーモニー』と3・11後のフィクションの可能性を考察する表題作、深井零がパーソナルなコンピュータを追い求めた記憶を語る“戦闘妖精・雪風”シリーズのスピンオフ「ぼくの、マシン」、多世界解釈を巡る異色スペースオペラ「かくも無数の悲鳴」など、変遷し続けるコミュニケーションの様相を切り取った全6篇を収録。

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    「いま集合的無意識を、」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      ※レビューと言うにはあまりにも乱文です。

      SFの大御所作家、神林長平による短編集です。
      僕が集合的無意識という言葉を知ったきっかけはテレビアニメの攻殻機動隊からでした。

      Q. 集合的無意識ってなぁに?

      A. 人間の意識構造の最深部を指す哲学用語。
      人間の意識構造は三階層に分かれている。
      普段何かを見たり聞いたり感じたりしている<有意識>、癖や条件反射などの<個人的無意識>、そして、家族や民族さらには人類に共通した癖や条件反射のことを<集合的無意識>という。
      食べ物を見れば涎が出たり、自然を見ると心がリラックスすることとかが例に挙がる。
      誰かに教わった訳でもないのに、生まれた時から身についている能力。
      昔の哲学者(名前忘れたw)は「人類は心理の最深部で無意識に他者と繋がっているのではないか」と考えました。
      まるで現在のインターネット回線のように。
      それが<集合的無意識>。

      どの物語も集合的無意識が絡むものだった。
      今回は表題作の「いま集合的無意識を、」について考えたことを書きます。


      >『ハーモニー』で伊藤計劃が考えていた<意識>というのは定義が曖昧だ。

      それはわざとなんじゃないかな?
      わざと大雑把に<意識>と表現することで、読み手ごとにそれを広く解釈できるようにしていたんだと思う。
      意識=感情or想像力or思索etc…
      読み手独自の定義をさせることで物語に広がりを生んでいる。
      読み手独自の意識の定義で物語を読み進めることで、伊藤計劃から読み手に対して、「お前にとっての意識の根幹は何だ?」と問いかけられているように感じる。
      伊藤計劃が狙ってそういう仕掛けをしたというのは僕の考えすぎだろうか。


      >現実=リアルに屈するな、フィクション=虚構の力を信じろ

      生きていると毎日いろんなことが起きる。
      楽しいことや辛いこと、親友の結婚や仕事の失敗、スポーツの世界記録更新や同時多発テロ。
      大小さまざまなことが起きる現実=リアルを、自分の意識でしっかりと受け止めて、フィクション=虚構の形に処理しろ。
      <リアル世界>と<わたし>を闘わせろ。
      現実から目を背けるな。
      想像を止めるな。
      ベテラン作家の熱い激励に目頭があつくなった。


      >暴走する知性は意識=フィクションで制御できるだろう、だが暴走する意識=フィクションをコントロールする術を人類は、おそらく、持っていない。

      ……モラル…かな…?
      モラルは意識の下位に属するのかな?
      もしそうなら、モラルは暴走する意識を制御できないだろう。
      なぜなら意識が暴走すれば、下位にあるモラルもまた、暴走もしくは無力化されるからだ。
      じゃあモラルを意識と分離させればどうだろう。
      もし意識が暴走したら強制的に強力なモラルが働いて意識が沈静化されるとしたら?
      沈静化?無力化?初期化?
      <わたし>という意識が消え失せて、模範的なモラルを無意識で行動する人形になる?
      意識がないから嫌なことも嫌だと感じない、辛い思いをしない(できない)状態で、さらに周囲の人たちに快く思われる行動ができるようになる。
      周囲の人たちはハッピー、でもそれってハッピーエンドかな…
      >> 続きを読む

      2016/03/04 by

      いま集合的無意識を、」のレビュー

    • リアルと想像を闘わせることは環境と主観を闘わせること、自分の外から影響を与えてくる理性と自分の内に存在している実感覚を闘わせること?という感じでしょうか。

      天才はそうやって歴史という環境を変えてきた気がしてきました。それだけの影響力を生きることで世の中にもたらすほどのエネルギーは凄いという心持ちに。
      >> 続きを読む

      2019/04/30 by 月岩水

    • 評価: 3.0

      ガツンとやられた。近未来小説の主人公SF作家のPCに、知る人ぞ知る伊藤計劃が登場した。2009年に没したばかりのSF作家が。亡霊なのか、プログラミングされた虚像なのか、不思議な対話が始まる。それがタイトルになっている小篇『いま集合的無意識を』。主人公は著者そのものであり、伊藤計劃の早逝をいたずらに悼んでいるのではなく、彼のメッセージを掬い上げようとしている。新しい追悼のかたちといえるかもしれない。

      短編6作のどれもが、まるで長編小説の断片を切り取ったかのような印象を呈する仕上がり。
      ただ一様にエンディングはテクノロジーの先端でこぼれ落とされていきそうな人間性への哀愁が待っているモザイク小説群となっている。

      樸らは、もう
      コミュニケーションの未来の形を本気で心配し始めなければいけないのだなあ、と思う。

      その前に、伊藤計劃の本を一度読んでおかねば。(樸の本棚にも1冊未読のままあるのだから。)


      >> 続きを読む

      2015/10/31 by

      いま集合的無意識を、」のレビュー

    • 気になります。伊藤計劃ファンとして読んでみたいです。

      2015/11/01 by 旅する葦

    • この本、私も以前読んだことがあるのですが、読み返したくなりました。読んでいてゾクゾクしたのを覚えています。
      本棚にある伊藤計劃の本がどれなのか気になります!そちらのレビューも楽しみにしてます。
      >> 続きを読む

      2015/11/06 by ワルツ


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