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虐殺器官〔新版〕

4.0 4.0 (レビュー4件)
著者: 伊藤計劃
定価: 778 円
いいね! KEMURINO

    「虐殺器官〔新版〕」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0


      "テロとの戦い"が泥沼化し、テロリストの手作り核爆弾で、サラエボが吹き飛んだ世界。

      先進各国は、個人認証を厳格化することで、テロの撲滅を図る。
      一方、途上国では、内戦や民族紛争が、にわかに激化。

      各地で、無差別大量虐殺が頻発し始める。
      そして、虐殺が起こる地域に、常にちらつく、ジョン・ポールという名のアメリカ人の影。

      虐殺の鍵を握ると思しき、この男を追う、米情報軍特殊部隊のシェパード大尉は、さまざまな紛争地域に潜入し、プラハで遂に、その手掛かりをつかむのだった。

      ジョンは、かつて、国防総省の言語学プロジェクトに従事していたらしいのだが--------。

      ポスト9.11の世界を、SF的なディテールと思索を重ねることによって、実にうまく炙り出していると思う。

      少し湿った語り口は、さまざまなサブカルチャーの小ネタとともに、現代に漂う気分を見事に吸着していると思う。

      >> 続きを読む

      2019/06/14 by

      虐殺器官〔新版〕」のレビュー

    • 評価: 4.0

      順番は逆になったが『ハーモニー』を先に読み、伝説的デビュー作を読んだ。フィクションながら9.11以降の近未来を予感していたとも思えるシャープな着眼点とリアルで緻密なディテール、キャラクター設定、映画のようなドラマ展開に釘付けになった。

      ライフスタイルを急進的に変化させたIT革命の中、社会の価値観、人生観、倫理観も大きく揺れ動く現代。戦争も多層化した時代に適応、浸食するようにその構図を変貌させながら、情報伝達の武装化時代を迎えている感覚を覚えた。

      連鎖するように毎日湧き上がる不条理な
      虐待、いじめ、あおり運転、アルバイターの無軌道アドリブ動画投稿もある種の内乱に思えてきた。

      あとがきを読み、おりしも今日は10年前に他界された著者の命日と知る。病魔と格闘しながら、たった3年でその才能を開花させた文士が、人類が何千何万年経ても解くことができず棚上げしてきた「罪と罰」を命がけで書き残した「エンディングノート」的メッセージも伝わってくる、グローバルな普遍性とに出会えたことに遅すぎながら感謝した。

      SFという領域だからこそ表現できる多角的世界観もあるが、SFという領域におさまってほしくない多角的世界観もある。『ハーモニー』とセットで世界中の人々をつなぐ「生と死」のはざまで描き抜いた現代文学として読み継がれてしかるべき作品だと思った。

      次は『メタルギア』と『屍者の国』を読まなくては。
      >> 続きを読む

      2019/03/20 by

      虐殺器官〔新版〕」のレビュー

    • 評価: 3.0

      ものすごくよくできているSFだと思った。

      映画を見ているかのようなスピード感とエンタメ性があるのだけれど、設定が良い。
      政治とか紛争とか思想、深層心理を絡めて特殊部隊の活劇を描く感じは、とにかく攻殻機動隊にとても良く似ている。と思ったらやはりアニメ映画になっているらしく、ちょっと見てみたいと思った。

      2018/11/24 by

      虐殺器官〔新版〕」のレビュー

    • 評価: 4.0

      「ハーモニー」を読んでいる時に違う図書館でこの方の著作を見つけたので読んでみようと思ったのが動機。植物状態になった母親を自分の決断で死に追いやった過去を持つ主人公が、仕事として「殺人」をすることに疑問を感じながら、内戦や虐殺の背後にいるジョン・ポールという男を追い詰めていく物語。文章が難しかったが、仕事で殺人をすることや自分の決断により母親を死なせたことに後悔する主人公の心情部分が分りやすく良かった。最後はこれでいいのかなというラストだったが不思議と受け入れることができた。機会があれば購入して再読したい。 >> 続きを読む

      2016/11/21 by

      虐殺器官〔新版〕」のレビュー

    • 澄美空様>コメントありがとうございます。
      文章が重くてちょっと読むのに苦労しましたけど、物語は良かったです。
      主人公のクラヴィスの苦悩する心理描写が良かったですね。

      >そう言えば今度漸く映画化しますね。

      あれれ、まだ映像化されていなかったのですか?
      「ハーモニー」と共に一時期、「伊藤計劃プロジェクト」として映画化の告知がされていたので、「ハーモニー」と一緒にDVDをレンタルして確認しようと思っていたのですが。
      始めて知りました。
      自分もDVDが出たらレンタルして観ようと思います。
      >> 続きを読む

      2016/11/21 by おにけん

    • >あれれ、まだ映像化されていなかったのですか?
      「ハーモニー」と共に一時期、「伊藤計劃プロジェクト」として映画化の告知がされていたので、「ハーモニー」と一緒にDVDをレンタルして確認しようと思っていたのですが。

      そうなんですよね~。
      「ハーモニー」はちゃんと制作されたのですが「虐殺器官」は確か製作会社が倒産したかなにかで一時ほんとに危なかったみたいですね。

      その後違う会社が引き継いで確か来年?には無事公開されるみたいですね。

      自分もネットで得た知識、情報なので信憑性は低いかもなのでそこは予め了承して頂けると有り難いですかね。

      自分も先にも言いましたが同じくDVD出たらレンタルして観たいなあと思っています。
      >> 続きを読む

      2016/11/21 by 澄美空


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