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一九八四年

4.0 4.0 (レビュー16件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 903 円
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2018年05月の課題図書

“ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、彼は伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが...。二十世紀世界文学の最高傑作が新訳版で登場。

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    「一九八四年」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      【絶望的な未来社会】
       ディストピア小説の古典的名作をようやく読んでみました。
       舞台となるのは世界が3大国家により分割統治されている未来社会です。
       時代は……おそらく1984年。
       「おそらく」というのは、主人公が住んでいるここオセアニアでは、年代が故意にぼやかされているようで、実のところ何年なのかよく分からなくなっているのです。

       オセアニアは、党による独裁がしかれており、全体主義、社会主義国家になっています。
       主人公のウィンストンは、ロンドンで党外郭の人間の一人として真理省に勤務しています。
       ウィンストンがやっている仕事は過去の歴史の改竄です。

       党が将来の経済などを予測して発表するわけですが、そのとおりにはならないわけですね。
       そうすると、真理省が過去に発表した将来予測を書き換えてしまうのです。
       それだけではなく、都合の悪い過去はどんどん改竄され、最初からそういうものだったとされてしまいます。
       ですから、過去がどんな状態だったのか、今はいったいいつなのかなどが分からなくなってしまっているのです。

       そんなことをしても人間の記憶は消せないのだから無意味だと思いますよね。
       でも、オセアニアの人たちは、『二重思考』と呼ばれる現実隠蔽の考え方を叩き込まれており、実際のところがどうであれ、党が発表することが真実なのだと頭から思い込み、それに反する思考はすべて自分の中でシャットアウトするようになっているのでした。

       町中至る所に『テレスクリーン』と呼ばれる装置が設置されており、これは双方向のテレビのようなもので、人びとの姿や声は四六時中党によって監視されています。
       万一、党の方針に反するようなことを言ったり、党の指示に従わないような行動が見られた場合には、即座に『思考警察』がやってきて抹殺されてしまうのです。
       そう、もとからそんな人間などは存在しなかったものとされてしまうのですね。

       この世界を支えているのは人口の約85%を占める、プロールと呼ばれる下層民です。
       彼らは、劣悪な環境で、労働力としてだけ存在意義を認められており、党もプロールが何をしようがどんなことを考えようが、そんなことは知ったことではないのです。
       叛乱など起こさず、従順に労働さえすればそれでよろしい。

       世界は、もう何年も前から戦争状態が継続しています。
       しかし、一体どこの国と闘っているというのでしょう?
       昨日まではユーラシアと闘っていたはずなのに、ある日突然、敵はイースタシアであると党のアナウンスがあり、そうなんだとみんな頭から信じ込んでしまうというとんでもない世界です。

       この世界のリーダーは、『ビッグ・ブラザー』と呼ばれている人物なのですが、実在するのかどうかも不明です。
       ただ、町中に『ビッグ・ブラザー』の、じっと見つめるような肖像写真が貼られまくっているのですが。
       
       この様な世界に反対する勢力もいる……とかいないとか。
       かつて、エマニュエル・ゴールドスタインという党中枢にいた人物が、革命に反旗を翻し、世界のどこかに潜伏して反革命活動をしていると言われてはいるのですが。
       党は、人民に対して、ゴールドスタインを徹底的に憎むように教育しており、毎日『二分間憎悪』と呼ばれる、洗脳的なプログラムを強制しているのです。

       ウィンストンは、この様な社会の有り様に疑問を抱き始めています。
       党により過去の歴史が改竄されていくことが納得できず、日記をつけ始めてしまうのです。
       もし見つかりでもしたら、すぐに『思考警察』がやってきて抹殺されてしまうような危険な行為です。
       自分でも何のためにそんなことをしているのかよく分からないのですが、『テレスクリーン』から隠れるようにして日記をつけ続けてしまうのですね。

       ある時、ウィンストンは同じ真理省に勤務するジューリアという女性からラブ・レターを密かに受け取ります。
       これも完全に反党的行為であり、見つかったら処刑されるでしょう。
       はじめは、ジューリアこそが思考警察であり、自分を罠にはめようとしているのではないかとの疑いをぬぐい切れませんでしたが、ジューリアも反党的な思想を持つ女性だということが分かったのです。
       二人は、人の目を避けるようにして危険な逢瀬を続けます。

       という、大変恐ろしい未来社会が描かれた作品です。
       そこには何の望みも、楽しみもなく、ただひたすら党に服従することだけが求められている世界です。
       物質的にも、わざと窮乏するような生産調整が行われており、党外郭の人間は、自分をプロールと比較することによって、幸せなのだという錯覚をして生きていくだけなのですね。
       あぁ、恐ろしい。
      >> 続きを読む

      2019/10/13 by

      一九八四年」のレビュー

    • 評価: 4.0

      5月の課題図書。

      第一部は世界観について書かれていて、掴むまで難解さを感じました。
      思い切って、第一部のみ二度読み。
      時間はかかりましたが、第二部からはストーリーの展開もありスピードが加速、いつの間にか難解さは消えていました。

      "ビッグ・ブラザーがあなたを見ている"
      ヘリコプターが人々の部屋の窓を覗きまわっている。
      テレスクリーンでは受信と発信が同時に行われ、終始監視されている可能性がある。
      本書の世界観は、“ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。
      主人公のウィンストン・スミス自身も、歴史改ざんを仕事としています。

      この作品、非常に居心地の悪さを感じます。
      帯に『今の世界や日本に不安を感じている人へ。この本が現実になりそうです』
      と書かれているのですが、いやいやそんなことはないですよと、言い切ることができないことにゾッとします。
      その不安のせいか、本書を読んでいたときにビッグ・ブラザーに支配された世界の夢を何度見たことか・・・!

      ラスト一行まで不安な気持ちにさせてくれますが、
      一人の人間を「二足す二は五である」とするために、コストと時間がかかりすぎているような気がします。
      もしこの社会に綻びがあるとすれば、そこから崩れていくことにならないでしょうか。
      >> 続きを読む

      2018/07/09 by

      一九八四年」のレビュー

    • chaoさん
      今は読めるときなので、ガンガン課題図書に取り組んでいます♪( ´艸`)
      これを機に過去の課題図書にもチャレンジしていきたいです♪♪
      とある事情により、今時間がたくさんあるので・・・
      12月くらいまで、飽きなければこのペースを続けたいです♪

      第一部のみ、世界の説明が長くて・・・掴むまで難解さを感じました。でも、それさえ過ぎればというかんじです!
      >> 続きを読む

      2018/07/12 by あすか

    • rock-manさん
      うーん、たしかに第一部は難解です!!
      でも、第二部、第三部はスピード感がありますよ。難解さも消え、ストーリーに乗って行けるかんじです。
      それでも手が出しづらいというお気持ちはわかります(;^ω^)
      >> 続きを読む

      2018/07/12 by あすか

    • 評価: 5.0

      ビック・ブラザーが見ているぞ!

      村上春樹の1Q84の元ネタであるとされています。
      といっても話は全く違いますが共通するのは「あるディストピア」を描いていますね。
      それに1949年の原作による近未来を描くことによる社会派な意味合いがあります。
      いま、時事的にはトランプはさておき「北朝鮮」みたいな印象を思い浮かべました(^_^;)
      金正恩がみているぞ!(違)
      戦争や平和、抑止力のための核といった問題は21世紀になっても尚、問題提起されたままになっているのです。
      >> 続きを読む

      2018/07/07 by

      一九八四年」のレビュー

    • 評価: 5.0

       初投稿で、レビューというものを始めて書きます…。ネタバレはなるべくしないように心がけましたが、人によってはそう感じる方もいらっしゃるかもしれないのでご了承ください。

       ジョージ オーウェルの”1984年”を読みました。

       この小説を知ったきっかけは音楽です。私はイギリスのロックバンドMUSEが好きなのですが、彼らの5thアルバム”RESISTANCE”が”1984年”に影響を受けていると見かけたのがきっかけです。

       初の海外文学でしたが想像してたより全然読みやすかったです(ゴールドスタインの本のところは内容をなんとなくつかむことで精いっぱいでしたが…。)。それはおそらく主人公のスミスとジュリアとの恋愛があったからだと思ってます。この上なく抑圧された状況下での二人の恋愛には非常に興奮させられました。それだけに、再教育を経ての救いのないラストには心を抉られましたね…。

       また、緻密な設定にも驚かされました。自分の中であたりまえだと思っていたことが次々と信じられなくなっていきました(笑)。勢力が完全に拮抗している3つの全体主義国家、ユーラシア、イースタシア、オセアニア。そして国内で行われている過去の改変や国民の思想のコントロール。我が国の憲法で保障されている表現の自由や思想、良心の自由がいかに大切なのかしみじみと感じました。あと、過去をアウトプットすることの重要さから、読み終わってからtwitterの更新頻度が上がりました(笑)。

       個人的には、この小説を読んでいて北朝鮮を連想しました。二分間憎悪と、数年前に金正日が亡くなった時に泣き叫んでいた人々の姿が自分の中で重なるような感じがしました。最近話題の美女応援団の海外の人々に対する態度も似たようなもののような気がします。

       また、小説を読み終えて、「作者はどのようないきさつでこの小説を書いたのか」や「この小説が書かれた時代のイギリスはどんな感じだったのか」など、世界史に非常に興味を持ちました。高校時代、まともに勉強していなかったことが非常に悔やまれます…。それか、7年くらい前に読んでおきたかったです…。

       読んだ後にはなんともやりきれない気持ちになりましたが、今私たちが生きている世界は作中のような監視社会ではなく、多くの自由が認められた世界ですので、今まで以上に自分の気持ちを表にだしていこうという気持ちになりました!

       うまくかけているかどうかわかりませんが、以上を持ちまして、”1984年”のレビューとさせていただきます(?)。
      >> 続きを読む

      2018/02/08 by

      一九八四年」のレビュー

    • 評価: 5.0

      この世で最もすごいと思える小説の一つ。

      本当に、打ちのめされたという言葉がピッタリの本。

      ただ圧倒的。

      2017/10/27 by

      一九八四年」のレビュー

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