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忘れられた巨人

3.7 3.7 (レビュー3件)
著者: カズオ イシグロKazuo Ishiguro
定価: 2,052 円
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    「忘れられた巨人」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
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    • 評価: 4.0

      ノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロの作品。
      私も多くの人の例にもれず、カズオ・イシグロ氏がノーベル賞を受賞したという事で氏の本を読んでみたくなった一人である。
      正直何をテーマにした小説化も知らず、題名の「忘れられた巨人」に惹かれて読み始めた。
      多分寓話的な要素の多いファンタジー小説じゃないかと思う。
      翻訳が素晴らしいせいか非常に読みやすかった。
      しかし、正直この本のテーマとなるとちょっと自分には解り難かった。
      巻末の解説を読んでやっと多少解った気がした。
      面白くなかったかと言われるとそうではないが、ほかの人に勧めるとなると微妙な感じだろう。

      舞台は、アーサー王が亡くなって何十年か経過したブリテン島。
      島の人々は、ほとんど気が付いていないが、記憶を呼び起こすことが難しくなっている。
      そんな中、老夫婦が遠く離れた土地に住む息子を訪ねる為、村を出て旅に出発する。

      普通に鬼とか妖精・竜などが出てくるのでファンタジー小説の体裁なのだが、明らかに何かの寓話であるような雰囲気が強いと感じた。
      ブリテン島に住む人々のものの忘れ方がすごい状態で、昨日の事すらちゃんと思い出せなくなっている。
      しかも誰もそれを気にしてはいない明らかに不思議なシチュエーションの中物語が展開していく。
      イングランドの先住民族であるブリトン人と外来のサクソン人の確執なども絡んでくる。
      様々な登場人物が出てきて、様々なことが起こるが、全て何らかのメタファーなんじゃないかとも思えてくる。
      読んだ後に非常に不思議な感じが残った本であった。


      >> 続きを読む

      2018/01/02 by

      忘れられた巨人」のレビュー

    • 評価: 評価なし

      舞台設定は古代イギリス。竜や鬼が跋扈する世界観。老夫婦が手を取り合いながら、記憶を取り戻す旅に出るファンタジー。

      竜が吐く忘却の霧が原因で過去のことを忘れる人々。
      記憶を取り戻したい、竜を倒したい、と願う傍ら、

      今の幸せは忘却の上にこそ成り得ているのかも知れない、
      記憶の蘇りには、不幸と離別の悲劇が待っているのかも知れない。
      そんな不安に煩悶する。

      それでも夫婦は、自分たちの幸せや愛は過去のどのような記憶にも負けないと
      信じて竜を倒しに向かう。


      以前読んだアガサ・クリスティの一冊、スリーピングマーダーでも同じテーマがとりあげられていて、ずーっと隠され、忘れられていた殺人の真実を暴こうとする若者二人に対して、老婦人マープルは、悩みながらも繰り返し忠言する。

      --眠っている者はそのまま眠らせておく方がいいの。
      安易に寝た子をおこして恐ろしいことになるのが何よりも怖い--

      それでも若い二人は真実こそが「正義」と信じて先に進む。

      夏目漱石の門にも近いテーマがあり、中年期から老成期に向かう主人公は門をくぐることを選ばずに今の「平穏」を選んだ。この「忘れられた巨人」では、その煩悶と覚悟の前進いずれもを老夫婦にさせるところが特徴的。


      サミュエル・ウルマンは詠う。
      人は信念と共に若く、疑惑と共に老いる。
      人は自信と共に若く、恐怖と共に老いる。
      希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる

      今の平穏が脅かされるかも知れないとの疑惑、
      前進のつもりが後退ではないかと思う恐怖、
      そうした邪念を持ってしまう自分への失望、

      これらが全て老いの象徴と、そう位置づけて、若さと対比してきたのが先達の文学や詩であったと観るならば、この忘れられた巨人の構成は新鮮。老いし者が、老いた存在として世界の脇に置かれるのでは無く、「若き」に向けて前進する話。


      年齢的な意味での「老人」が世界の主体となりつつある今日、
      こういう文学は今後ますます増え、磨かれていくのではないかなと、
      そういう読後感でした。
      >> 続きを読む

      2017/12/10 by

      忘れられた巨人」のレビュー

    • 評価: 3.0

      たまたまチャンスがあったので読んだものの、ちょっと長かった…。記憶を消す霧、鬼、騎士、竜、妖精、修道士などファンタジーは嫌いじゃないけど、終盤はなんだかわからなくなり眠いままページを進める始末…。

      2016/05/15 by

      忘れられた巨人」のレビュー


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