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私の男

4.0 4.0 (レビュー7件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,550 円

落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。孤児となった十歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。

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    「私の男」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      桜庭 一樹さんの代名詞になる作品なのでしょうか。
      イヤ~な内容をサラッと書く方ですね。この御人は。
      どこからともなく漂う"哀しみ"があって、コレも仕方なかろう..とか思ってしまうのだ。
      時系列がだんだん遡っていくので、ついまた最後に最初の章を読みたくなって読んでしまいました。

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      第138回(平成19年度下半期) 直木賞受賞

      お父さんからは夜の匂いがした。
      狂気にみちた愛のもとでは善と悪の境もない。暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂『私の男』。
      >> 続きを読む

      2019/01/16 by

      私の男」のレビュー

    • 評価: 5.0


      北海道南西沖地震で家族を失った経験を持つ二十四歳の花と、遠縁にもかかわらず彼女を引き取った十六歳年上の腐野淳悟。

      桜庭一樹の第138回直木賞受賞作「私の男」は、この二人の十五年間を描いた、物凄く危険な小説だ。

      物語の幕開けは、2008年の6月。結婚式を翌日に控えた花とその婚約者の美郎が、淳悟と食事をするシークエンスから始まるこの物語は、「私の男は、ぬすんだ傘をゆっくりと広げながら、こちらに歩いてきた」という冒頭の一文からすでに、のっぴきならない雰囲気をまとっている。
      なぜなら、「私の男」が指し示すのは、淳悟なのだから。

      「殺したからね」「わたしたちの罪を隠した、薄汚れたその襖」「まだ、子供だった。大人のくせに、淳悟は牝犬のように煩かった」「ずっと、逃げてるんだ。そばにいても、離れても、変わらない。俺たちは、これからだって、二人きりで、逃げているんだ-----」など、不穏な言葉を説明抜きで、ふいに突きつけてくるこの謎めいた第一章から、物語は過去へ過去へと遡っていく。

      花と淳悟の関係を美郎の視点から描く第二章が、2005年11月。
      女子高生の花とバイク便の仕事で日銭を稼ぐ淳悟のもとに、昔なじみの刑事がやって来たことから、忌まわしい事件が蘇る第三章が、2000年7月。

      紋別で海上保安官をしている淳悟と十五歳の花が、逃げるように町を出ていかざるを得なくなった経緯を描く第四章が、2000年1月。

      かつて、淳悟と付き合っていた女性の視点から父娘を描く第五章が、1996年3月。

      そして、花が淳悟に引き取られ、いかに二人の関係が始まったのかが明かされる最終章が、1993年7月。

      花と淳悟が互いを与え尽くし、奪い合う関係を選びとり、惑溺し、堕ちていった十五年間を遡っていく中、二件の殺人事の真相が明らかになるという意味で、この物語は、ミステリだろう。

      でも、真に戦慄すべき謎は、殺人にはありません。
      それが、この小説の大事な仕掛けになっているのだと思います。

      花と淳悟の関係はとてつもなく淫靡で、反社会的で、昏くて、忌まわしい。
      けれど、すべてを読んで知った私には、二人の爛れた幸福が愛おしくてなりません。

      >> 続きを読む

      2019/01/12 by

      私の男」のレビュー

    • 評価: 2.0

      個人的には苦手な内容。相姦がどうのと言う前に2人の醸し出す雰囲気がそもそも歪んでいて、どう受け取っていいのか解らなかった。

      2019/01/10 by

      私の男」のレビュー

    • 評価: 4.0

      桜庭さんの小説の中で一番好きな作品。
      私にしては珍しく、何回か読んでいる。
      閉塞感。孤独。
      重いしドロドロしているけれど、私は二人の関係に惹かれるし、忘れられない。

      花は嫌がっていないけれど、性的虐待?近親相姦?にあたることだから、花と淳悟の行為はほめられたことではない。
      もしかしたら、花は淳悟以外頼れる人がいないから、無意識のうちに「嫌」という感情に蓋をして、行為に応じているのかもしれない。
      でも、もしお互いが本当に想い合っているのならば。
      こういう愛の示し方、寂しさの共有もあるのかなと思う。
      まさに、私の「おとうさん」であり「男」であり。

      ちなみに、映画はまだ観てない。
      気になるけれど…私のなかの淳悟とイメージが違いすぎて(T_T)
      >> 続きを読む

      2017/02/14 by

      私の男」のレビュー

    • 評価: 5.0

      たった一つだけゆずれないものがあれば、強く生きられるのではないかと思わせていただきました。
      読んでいてとても心がざわつく作品で、どろどろとしているのに、理解できないことが描かれているのに、どこか共感してしまう部分がありました。
      時系列が逆に進んでいくので、あのときのこの発言はそういう意図だったのか、というのが読み進めていってわかるのがとても面白かったです。
      以降の二人がどのような関係性でこれから生きるのか、読んだ後にも想像を膨らませることができる余韻がとても残る作品でした。

      2014/12/27 by

      私の男」のレビュー

    • きっと女性目線の話なんですよね。
      知らぬまま生きていた方が幸せな何かが書いてありそうで読むのが怖いような気もします(笑) >> 続きを読む

      2014/12/27 by ただひこ

    • 良くも悪くも、読了後に余韻の残る作品っていいなぁと思います!

      心ざわつく内容ですか・・・表紙、タイトルを見てるだけででなんだか落ち着かないです!笑 >> 続きを読む

      2014/12/28 by あすか

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      文藝春秋 (2010/04)

      著者: 桜庭一樹

      他のレビューもみる (全7件)

      • 評価: 5.0

        桜庭一樹さんも大好きな作家の一人です。

        桜庭一樹さんは私の中で
        「可哀想な女」の表現がピカイチだと思っています。

        可哀想なことに気付けないような、
        救いがないのに、進み続けるような女の子を書くのがうまいです。

        この作品は直木賞も受賞しているのですが、
        受賞するだけあって非常に面白かったです。

        簡単にあらすじを言うと、
        血のつながらない父娘が同衾関係になってしまいます。
        お互いがお互いに依存し、おかしいとわかりつつも
        ずるずると続いていき、いくつもの事件が起きてしまいます。

        こんなどろどろとしたテーマで、
        さらに生臭いような、いやな人間性なども出ています。
        非常に人間くさい作品です。

        おそらく合わない人はとことん合わないと思いますが、
        はまる人はどっぷりはまると思います。

        生々しい人間性が好きな人にお勧めの作品です。
        >> 続きを読む

        2013/05/31 by

        私(わたし)の男」のレビュー

      • ティッシュさん>

        アイコン変えたんですね♪

        なんて書いて有るんだろう?って拡大して見たら「お買い得5個パックx12セット」って!!

        キレ有るわ~(笑)
        >> 続きを読む

        2013/06/01 by ice

      • chaoさん>
        かなり来ますが、お勧めです!

        bunchさん>
        ドロッドロしてますんで、ぜひ読んでくださいw

        makotoさん>
        「これが私の男なの」って紹介されたりしたら、
        遊ばれてる気がしてしまいます。

        iceさん>
        ありがとうございます!
        見ていてもらって嬉しいです!
        >> 続きを読む

        2013/06/03 by ティッシュ


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