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abさんご

2.2 2.2 (レビュー4件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,260 円
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第148回 芥川龍之介賞
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    「abさんご」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      文壇テロリスト!

      縦書きのほう、タミエのひねくれぶりがおもしろかったです。

      横書きのほうは...参りました(;´Д`)
      パンクとしか言いようがありませんw
      すごいよ、この婆さん(失礼;)

      読んでてもぜんぜん頭に入ってこない...。
      本としての面白さなら満点なんですが(;´Д`)

      (amazon解説)
      史上最高齢・75歳で芥川賞を受賞した「新人女性作家」のデビュー作。蓮實重彦・東大元総長の絶賛を浴び、「早稲田文学新人賞」を受賞した表題作「abさんご」。全文横書き、かつ固有名詞を一切使わないという日本語の限界に挑んだ超実験小説ながら、その文章には、「昭和」の知的な家庭に生まれたひとりの幼な子が成長し、両親を見送るまでの美しくしなやかな物語が隠されています。ひらがなのやまと言葉を多用した文体には、著者の重ねてきた年輪と、深い国文学への造詣が詰まっています。
      著者は、昭和34年に早稲田大学教育学部を卒業後、教員・校正者などとして働きながら、半世紀以上ひたむきに「文学」と向き合ってきました。昭和38年には丹羽文雄が選考委員を務める「読売短編小説賞」に入選します。本書には丹羽から「この作者には素質があるようだ」との選評を引き出した幻のデビュー作ほか2編も併録します。
      しかもその部分は縦書きなので、前からも後ろからも読める「誰も見たことがない」装丁でお送りします。
      はたして、著者の「50年かけた小説修行」とはどのようなものだったのでしょうか。その答えは、本書を読んだ読者にしかわかりません。文学の限りない可能性を示す、若々しく成熟した作品をお楽しみください。
      >> 続きを読む

      2018/08/15 by

      abさんご」のレビュー

    • 評価: 1.0

      とにかく読み難くてほとんど内容が頭に入ってこなかった・・・。

      2018/06/10 by

      abさんご」のレビュー

    • 評価: 1.0

      第148回芥川賞受賞作品。
      はっきり言って今までにこれほど著者が何を言っているかわからない作品に出会ったことがない。所々漢字で書ける言葉をわざとひらがなで書いてあり、やたら読みづらかった。内容も含めて私の中のワーストナンバーワンである。併せて掲載されている三編のタミエちゃんをメインに置いた作品は普通なのに実に不思議である。

      2017/06/05 by

      abさんご」のレビュー

    • 評価: 4.0

      -初めに-
       一年を半期に分けて年二回、その期間に出版された純文学作品の中で最も素晴らしいと評価されたものに与えられる芥川賞。芥川賞はその賞の特質性もあり、今回も大きくメディアに取り上げられました。
       芥川賞は原稿用紙換算でおよそ200枚前後の純文学、中編小説に贈られる賞ですが、募集をしているわけではなく、委員会側から一方的に授与されるという不思議な賞です。146回芥川賞で受賞した田中慎弥が発言した「もらっといてやる」は、一躍有名になりましたが、賞の形態を考えるとこれほど厚かましい賞に対する態度としてはむしろ正当なものでもあります。頼んでもいないのに向こうから一方的におしつけてくるのですから、これほど厚かましい賞はほかにはないということもできるのです。ただ、一応新人の素晴らしい作品に贈られるという了解があるから、今までの受賞作家はありがたく受け取っていただけだったという構図になるわけです。受賞者の中には一人だけ辞退した人がいるらしいですが、もちろん辞退してしまったので名前はわかりません。しかし、この一方的に与えられる高圧的な賞が、今回もまたメディアをいいように使って話題を提供してくれました。
       
      -現在にこの作品が受賞した意味-
       2000年代に入って綿谷りさと金原ひとみという二人の若い女性作家を輩出して話題を呼んだ芥川賞ですが、今度はその反対の75歳という高齢の作家を賞に選び話題を呼びました。芥川賞は今までにも言われていたことですが、娯楽というものがあふれる世界で文学の生き残りのために話題性を創るためのいわゆる出来レースだと考えた方がいいでしょう。メディアがそれに乗っかって、多くの文学に関心のない人々に作家の名前や文学の情報が少しでも伝われば成功だと言えます。私は文学を専門に勉強していますから、この出来レースには無関心でもいけませんし、熱中しすぎてもいけません。あくまで客観的に見て、どのような状況なのかを冷静に判断する必要があるだろうと思います。
       今回の「abさんご」は非常に読みにくい作品です。しかし、これが受賞したということはやはりそこに何かしらの意味があると考えた方がよいでしょう。まだ二回しか読んでいないので、テクスト分析まではもっていけませんが、この作品が今受賞することの意味性について少し論じてみたいと思います。
       
       現在の文壇の状況は非常にシビアなものがあると私は常々感じていました。それは、「読みやすい、わかりやすい、おもしろい」のおおよそ三つがすべてであるかのように読者に感じられている側面です。現在の若者は、特に国文学科という文学を専門にする場所に居ながら感じることですが、ライトノベルのような簡単でわかりやすくてすぐよめて、楽しめるというごくごく簡単なものしか読みません。それは一般読者もそうです。だから、私は国語力が国民的に落ちてきていると思って、英語なんかより国語をまず先に勉強しなければいけないのではないかと考えることに至っているわけです。それはさておいて、先日読んだ有川浩の「阪急電車」の解説には児玉清が「理屈や難解な言い回しや気取りにどれほどの意味があろうか」と述べて、かつての文学と呼ばれるものを否定し、有川氏のおもしろい文学を称賛しています。児玉清は個人的に好きですし、亡き人に対して何かを言うつもりはありませんが、このような文学が嗜好されるなかで、極めて難解で、読みづらく、わかりにくい作品が受賞したことの意味は大きいと私は思います。そうして、私自身はこの作品に重きを置いています。

      -相対的な関係性から読み解く文学-
       この文学が出てきたことの意味、それは「対抗文化 counter culture」として理解できると私は思います。この「対抗文化」とは一般的に「ある文化圏の支配的文化(dominannte culture)に対して異議申し立てをしたり、対抗・反逆・破壊したい、異質な文化創造を行おうとしている主体がもつ文化のこと」などを定義しているものです。引用 高橋準「現代文化研究における〈文化〉概念と分析ツールに関する覚え書き」
       今までの主流が男性主権的な文豪の世界から、わかりやすい文学に移りそれが横行していました。この主流の文学に対抗するために登場したのがこの作品の存在意義だろうと私は思います。読みやすい、わかりやすい、かんたん、たのしい、こうした文学はもう終わりなのです。いわゆる「攻略本世代」と言われる現在の若者は(自分も含めて)、「簡単に楽しめる」ことばかり要求して、少し難しい問題にぶつかったりするとすぐに攻略本に頼る。そうしてそれがなければやめるか諦めるということになります。今回の作品を読もうとして挫折した人がどれだけいたのか気になります。きっと読めないと感じてすぐにあきらめてしまった人が多かったのではないでしょうか。これから求められるのは、こうした難解なものにぶつかった際に、おあつらえむきだと反対に立ち向かっていく力なのです。

       この作品の存在意義性というものはほかにもあります。一つは今述べたことです。二つ目はそれと関連しているのですが、「対抗」であると同時に、これはまだ「解体」でもあります。この作品は、その作品を通じて「解体」を行っているのです。まず一つ目は文壇の状況に対する解体です。これは上で述べました。もう一つは言葉の解体です。今まで当たり前のように使用されてきた言葉を、今一度考えなおそうじゃないかという問題提起だと私は思います。多くの記事や人々が指摘していますが、例えば「へやの中のへやのようなやわらかい檻」「天からふるものをしのぐどうぐ」という言葉は、おそらく作中では「蚊帳」と「傘」のことを示していると思われます。このような言葉の言い回しは、どこへいってもまずばつを付けられることでしょう。こんな言い回しはだめだと否定されるのがおちです。でもどうしてだめなのか。私も考えたことがなかったのですが、なぜダメなのでしょうか。この作品はそうした暗黙のうちに勝手に作り上げられてきた「常識」の解体(あるいは破壊)をしているのです。

       この作品の文学性は関係性から読み解けると私は思います。言葉を解体したことには一体どのような意味があったのか、それを考える一つの視座でもあります。思えば、固有名詞というのは、ある言葉という記号が、あるものと対応するために作られたものです。しかし、そうした常識からの脱却を図っているこの作品は、ものごとを関係性から描いています。先ほど述べた上の二つの例も、「傘」とは一体どういうものなのか、何をするためのものなのかを考えたためにこうした表現が出て来たのです。この作品のなかには固有名詞がほとんど登場しません。「私」という言葉もありません。そこに登場する人間と思われる存在は三名ほどいるのですが、これらの三名は、常に関係性から描かれます。例えば父親と子ということを現すためには、この作中では「~するもの」と「~されるもの」と現しています。これは父と子という関係性が、常識的にあるのではなくて、相対的なものでしかないということを示しているのです。「~するもの」と「~されるもの」というのは主体と客体です。一種歌舞伎の襲名制にも似ているものがここにはあります。その「もの」とは人であっても物体であっても、それ自体が最初からあるのではなくて、何か働きかけがあって他のものとの比較として描かれるのです。そのものは最初からそこにあるのかもしれません。しかし、常にあるのではない。傘は常に傘であるわけではないのです。人間によって天から降ってくる雨を防ぐために使用されたときに「傘」になるのです。

      -終わりに-
       この作品は対抗文化と考えることができることからも、今までの読みやすいわかりやすい作品がすばらしいという事を述べていた人々にとっては腹立たしいこと限りないでしょう。私も確かにびっくりしました。ただ私が腹を立てたのは、この作品にではなくて、これを読めない自分に対してです。10年代の文学がどのように移り変わっていくのか、この作品はちょうど転換期の節目に出て来た最も極端な例だと私は感じています。アニメもすでに「まどか☆マギカ」や「タイバニ」など今までのアニメに対抗する作品が多く登場し始めました。2010年代の文学は、震災の影響もあり、価値観の解体と再構築へ向かうものだと私は感じています。この作品を読まずしてこれからの文学は語れないほどの重要性をもっていると私は思います。
       もちろん面白いか、楽しいかと言われたらおもしろくもないし楽しくもありません。つまらない作品だと言えるでしょう。詩を文章化したようなひどく抽象的な文章、さらには関係性からものを書いているので、一体何が主体で何が客体なのかという古文の主語さがしをしているような腹立たしさがあります。しかし、私はこうした作品こそ文学であり、また現代を読み解くうえで極めて重要な作品だと思います。
      >> 続きを読む

      2013/03/07 by

      abさんご」のレビュー

    • >傘は常に傘であるわけではないのです。人間によって天から降ってくる雨を防ぐために使用されたときに「傘」になるのです。

      上手いこと言うなぁって思いました。
      ボクも上手いこと言えるようになりたいですw
      >> 続きを読む

      2013/03/08 by makoto

    • yugenさん はじめまして。よろしくお願いします。
      読みにくいという評判は聞いていて、興味を持つ共に、ハードルも感じていたところです。
      yugenさんのように、正当な評価をできるか、自信がないというハードルです。

      >今までの主流が男性主権的な文豪の世界から、わかりやすい文学に移りそれが横行していました。この主流の文学に対抗するために登場したのがこの作品の存在意義だろうと私は思います。
      >勝手に作り上げられてきた「常識」の解体(あるいは破壊)

      旅行も「安近短」からスタイルが変わりつつありますが、
      文学もおそらく「安楽速」以外の価値観が起こりつつあるのかもしれません。
      >価値観の解体と再構築へ向かうものだ
      そうあってほしいですし、それは非常に興味深い動きです。

      それに出版業界はまだ気づいていないと思います。
      売ること、消費させることが作家を消耗していることにも。

      しかし、芥川賞を選んでいる文人たちに、その思いがあるのであれば、
      文学も日本人の意識も捨てたものではありませんね。

      >古文の主語さがしをしているような腹立たしさがあります。
      そういう難解さもあるのですね。
      ある意味まさしく最高に日本語的な文学なのかもしれないなあと、
      先に外山滋比古さんのエッセイを読んだばかりなので、そう思い当りました。
      >> 続きを読む

      2013/03/08 by 月うさぎ


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