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貌孕み (文春文庫)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 坂東 眞砂子
定価: 713 円
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    • 評価: 4.0

      幼い頃天狗に誘われ仙境で暮らした童子・天狗小僧寅吉こと嘉津間。
      その嘉津間が15年振りに江戸の国学者・平田篤胤の元に現れる
      嘉津間はこの世と仙境を行き来し、
      山人を師と仰ぎ修行している身。
      久しぶりの再会に涙が滲む篤胤
      このたび魔境に行っていたと聞き
      篤胤は嘉津間が見た魔境の話を聞くことに…

      天狗小僧寅吉こと嘉津間が平田篤胤語った魔境の出来事7篇



      ◆太祖墓陵
      師から「魔境を見てこい」と命じられてた嘉津間は、
      空を飛び遠く唐土へ…
      秦の始皇帝の墓陵の近くで土偶(俑)の欠片に話しかけられた
      この土偶、元は暁民という男だったが
      嫌々してた井戸掘りで偶然、剣のようなモノを掘り出したが
      それだけではなく陪葬墓の大規模な兵士俑を発見し、
      一躍有名人となり財を築くが……?

      ◆猫女
      飼い猫・胡桃猫をかわいがってるイラストレーターの衣里奈。
      自分の中にある毒を作品に流していてそれが人気にも繋がっている。
      衣里奈のいる世界は結婚至上の世界で男がいないと価値がない
      衣里奈は自分の見た目の悪さを自覚しているが
      同じ仲間がいるので現実から目を背けていた
      しかし唯一の仲間だと思ってた少女漫画家の公恵に恋人ができ
      衣里奈は裏切られた気持ちでいっぱいになる
      怒りを抑えるためにひたすら胡桃を撫でるが
      なぜが翌朝には死んでいて
      寂しさにまた猫を飼い始めるが…


      ◆童翁
      老人ばかりが目立つのどかな田舎の出来事
      外面が良く家の中では暴君だった父がボケてしまった。
      一緒に住んでる弟夫婦が父親の面倒を看て
      仕事の面でも規模を大きくしてと立場がない将太
      不満を燻らせばがら
      ボケてまで長生きしたくないと思うが
      寿命が来ても死ぬことができない?


      ◆鬼母神
      夫が失踪し一人息子・ルイジを育ててきたマリア
      常に息子の事を思い、
      また息子の負担にならない様にと接してきたが
      そんな息子も30歳を超え恋人ができた
      恋人と同棲を始めたルイジは母親と距離を取り始める
      息子の負担にならないようにしてるのに
      なんで息子の態度が冷たくなるのか?
      無意識に良い母親のていで息子を縛ってたマリア
      息子の反発に本性を現す!!


      ◆火札
      まだ若く美しく自由奔放なヒナ
      田舎で燻ってるのが嫌なヒナは街で年上の役人・フランクと出会う。
      今まで出会った男達と違う世界のフランク
      フランクの使う魔法の札(クレジットカード)が欲しく
      フランクと結婚したヒナは湯水のごとく札を使い
      それが元でフランクと喧嘩に
      やがて喧嘩がエスカレート、殴られる事が増えるが
      ヒナは魔法の札が使えるなら殴られる事も構わない
      しかし札が使えなくなると金の切れ目が縁の切れ目
      次があると思うヒナだが?


      ◆貌孕み
      篤胤の後妻・折瀬。
      家庭の事情で21歳も年上の篤胤の元に嫁ぐが
      折瀬の本当の名前はりよ。
      輿入れの晩に折瀬と名前を変えられたが
      おりせ(織瀬)とは篤胤の先妻の名
      心に燻るところのある折瀬は
      嘉津間から医術で顔を変えられる魔境の話を聞く

      仕事を終え家に帰ると
      久しぶりに「おかえりなさい」と
      嬉しそうな妻・静佳の声を聞いた俊男
      その時は妻の態度に?とは思うものの別段なんとも思わなかった
      そして秋になり妻の顔が変わった事に気づいた俊男
      実は何回か顔をいじってたが全然気づいてなかった
      2人の距離はそんなもんで…
      日増しに顔が変わり明るくなる妻
      ある時、俊男は妻の顔が
      昔1回寝た事のある妻の友人・あゆみに似てる事に気が付く
      本人は似てないと言うが
      あゆみの言葉に囚われていた俊男は…



      ◆妖魔
      もっと先の未来まで知りたいと思う篤胤は
      嘉津間の背に掴まり強く強く願い
      心は篤胤、体は嘉津間の状態で未来(300年後)の江戸に辿り着く
      江戸は東京と名を変え
      震災の後に天楼都市と貧民街の旧都市に分かれていた。
      天楼都市で修験者の格好で徘徊してた篤胤は
      精神科医の真理の元に連れて来られたが
      自分は平田篤胤で真理を妻の織瀬だ!!と言い張る
      精神疾患者だと思いつつも
      真理を一途な目で見つめ熱く語る篤胤に何故か心が揺れる
      篤胤は保護島に送られるが島から逃亡
      真理は篤胤を探し出し島に還ろうと促すが
      何故か篤胤と本居宣長ゆかりの山室山に行くことになる
      真理を織瀬だと思い込んでる篤胤
      篤胤の言動に心揺れる真理
      しかし仙境の解釈の違う2人
      顔が変化した篤胤…




      魔境は妖に満ちている
      手操られる者は手操る者
      憧れて、憧れて、憧れが作りだしたもの



      顕世(うつしよ)、幽世(かくりよ)
      仙境、魔境、時や国を越える嘉津間の正体は……
      最後そうゆうオチできたか!!Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
      これはこれで良かった
      ただ平田篤胤って凄い自己中、
      時代が時代だから仕方ないんだけど後妻の折瀬さんに同情。

      江戸の人間から見たら現代って魔境なんだべなぁ…「(ーヘー;)

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      2019/06/21 by

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