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センセイの鞄

3.9 3.9 (レビュー12件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 560 円
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2018年10月の課題図書

駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞した名作。

いいね! Shizu KEMURINO

    「センセイの鞄」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      いいな。いい関係だな。羨ましいな。美しい文章と美味しい酒と肴で綴る70歳越え恩師とアラフォー教え子女子のいなせな関係が洒脱で心地よい年の差男女居酒傾慕小説!

      宵闇のカウンター。互いに手酌で好きな肴を口に運びながら、ぽつりぽつりと言葉を交わすふたりの距離感がたまらなくよい。余計な気配り、見栄や駆け引きもない、緩やかな酔いと会話。地位、立場、年齢、性別すらない心地よい大人の男女の酒の時間が過ぎてゆく。

      世知辛い組織、対人関係からしばし離れ、のれんをくぐる。酒で生まれるマイペース、対等の時間に生きる者たちの居心地を感じる作品! すごいぜ!

      会計はおごりでも割り勘でもなく自前。互いの行きつけで顔を合わせた時だけ、互いの心の隙間を埋めるように酒と肴と言葉で少し寄り添うような甘く切なく、ほろ苦いセンセイとツキコさんの年の差関係はどう発展するのか?

      傾慕が成就するより、このままいつまでもほろ酔いのいい関係でいて欲しくなるふたりにエール! いまだ読み続けられる川上弘美のマスターピース!

      今宵ツキコさんと盃を交わせれるかも?そろそろ晩酌の準備するかな。

      本日の肴はしめさばと冷奴、マカロニサラダ。外は雨。独酌、家飲み。川上ワールド噛みしめながら、ツキコさんとセンセイが掴んだハッピーに乾杯だぜ!
      >> 続きを読む

      2019/06/30 by

      センセイの鞄」のレビュー

    • 評価: 3.0

      最初は歳の差がありすぎてあまり現実味がなく、
      読んでいても感情移入できませんでした。

      しかし、センセイとツキコさんの間に流れる空気感が素敵で
      だんだん応援したいと思えてきました。

      年齢差があるからこその終わり方がとても切なかったです。
      >> 続きを読む

      2019/05/28 by

      センセイの鞄」のレビュー

    • 評価: 4.0

      40歳間近になったツキコが、高校時代の恩師といきつけの居酒屋で再会。それから、時々その居酒屋に居合わせるセンセイと酒を交わすようになり距離を縮めていきます。キノコ狩りやお花見、島へ出かけるなど、四季を通して一緒に過ごすなかで、ツキコは、センセイへ恋心を持つようになっていきます。

      距離を保ったまま淡い恋心がなんとなく続いき、成就しないで終わっていくのかと思っていたので、最後の展開は驚きでした。ツキコが自分の恋心に気づいた後の、センセイとのやりとりが純粋で心がキュンキュンしました。

      2019/04/05 by

      センセイの鞄」のレビュー

    • 評価: 4.0

      人を恋ふる事とは何ぞや?
      「会わないときも、センセイは遠くならない。センセイはいつだってセンセイだ。
      この夜のどこかに必ずいる」
      こう思うだけで心が充たされる
      それが「恋」ではないでしょうか?

      小さな章に分かれており、季節を追って日々折々の日常のあれこれをセンセイとのエピソードを中心に語っていく。
      一見エッセイのように書き綴られた小説。
      なんだか緩い文章の連続に、なぜ読書ログさんは川上弘美を推すのに「センセイの鞄」を選んだのだろう?ちっとも典型的な川上弘美ではない気がするんだけど…?と疑問を覚えながら読みました。
      (疑ってすみません。やはり川上小説でしたよ。)
      途中でツキコさんがセンセイに懸想し始めて、おやおや危ない危ないと思って、
      …一瞬、読むのを中断してしまった…

      センセイの人物像がどうしても掴めない。
      ぼんやりした空気感はわかるのだけれど、核心部分が謎
      しかも絶対的魅力の持ち主では全くないのだ。困ったことに
      普通の恋愛小説に出てくる男は少なくとも魅力のかけらくらいはもっとある
      読者に感情移入させるべく工夫されている。
      素晴らしい人だったり逆に同情したくなるほど情けない人だったり。
      センセイもツキコもそのどちらでもない。

      センセイはアラサー女に
      「キミは女のくせに一人でこういう店にくるんですね」
      なんて失礼なセリフを吐いてしまう男

      ツキコはつきあっていた男性と自然に疎遠になってもそのまま放置してフォローなし。結果女友達に彼氏を取られてしまうような不器用な女。
      まだ若いのに、気の合う遊び友達もいない。


      二人ともにいわばあまり親近感を抱かれないタイプ
      ――というか、言動にドン引きされるタイプ( ̄∇ ̄;)
      つきあえばそれなりに個性もあっていい人なのに。自分で壁を作っているみたいっていう人いますよね。
      読者としては、感情移入もしにくく、ましてや恋の応援をしようなんて気にもなれない。
      だからあくまでも「他人の恋愛」としてこの小説と向き合うしかない。
      でも。
      だからこそ、この小説は「恋」の本質を描けているのですよ。
      他人には絶対にわからないのだ。
      誰かが誰かに恋したとき、その原因や訳なんて。

      だってほかの人じゃだめなんだもの。

      それしかないのだ。

      作家は「他人の恋」…つまり「恋」そのものをそのままに書きたかったのかな。と思う。
      ならば、それがかけているよ。と褒めてあげたい。
      センセイは私にはまったく最後まで赤の他人でしたが。

      文章の柔らかさは好みでした。
      実は過去の物語であることに、気づいたでしょうか?
      冒頭からすでに、この物語は終わった話だと書かれているんですよ。
      なので淡々としていられるのですね。

      この小説の発表当時、老境が視野に入ってきた男性諸氏から熱烈に歓迎されたそうな。
      70オーバーの男性がアラサー女子から告白される話!ってことになるらしい。

      それって大いなる勘違いだ。
      でもありえないことではない。
      恋ふる気持ちは誰にでも訪れる。
      でもそれは「恋愛」とは別物なのだよ。


      映画化のキャストは(役者そのものは悪くないけれど)全然方向違い
      それじゃあ、「変わり者だけど魅力あるのわかるよ」な人同士のただの恋愛になっちゃうよ。
      ツキコさんは安藤サクラさんにやってほしいな。
      センセイは全く浮かびませんノーアイディアです。
      恋愛しそうもない半端に枯れたとっつきにくい根暗な、でも背が高くて姿勢がよくて、白髪がきれいに整えられている古風で変人で唐突にお茶目さもある男性。
      誰かいい方がいたら教えてください。
      >> 続きを読む

      2018/12/06 by

      センセイの鞄」のレビュー

    • いいですね!
      石野先生は原田美枝子さんの方が、いいかな〜

      2018/12/12 by たい♣

    • たい♣さん
      石野先生は原田さんで決定!(笑)
      木内さんもご本人は素晴らしい方ですが、女の子が憧れる、個性的な大人の女教師っていうのとはちょっと違いますよね。
      脳内映像化作戦は本を読みやすくするための裏ワザみたいなものですね。
      同じ配役を思い描けるということは小説を同じように読み解いているということでもありますよね。
      ご賛同いただけて嬉しいです。
      >> 続きを読む

      2018/12/13 by 月うさぎ

    • 評価: 3.0

      2018年10月課題図書。
      ほんわか日常系アニメのような雰囲気で、すいすい読み進められる。やわらかい空気を感じる。

      しかし、かつての教え子を飲み屋で見かけたセンセイが、卒業アルバムを引っ張り出してツキコを確認して声をかけたところで、正直に言って「なんだか気持ち悪い」(ストーカーチック?)と思ってしまった。私にもかつての教え子がいるが、センセイのような行動には出ないだろう。そのような行動をする時点で、つまりは初めからセンセイには(本人が意識してないにしても)下心があったとしか思えない、と言ったら言い過ぎかな。でも、私のセンセイに対する第一印象がそれなので、その後の態度をみても、男として不自然というか、狙ってやってるなら相当の手練れというか、そんな印象でセンセイをちょっと嫌いだと思うのを止められなかった。元妻の墓に女連れてって、その夜にその女のおっぱいだけ揉むって…何考えてるんでしょうか。

      ツキコも可愛いのだが、ときどき、でもツキコって37歳くらいなんだよね、と思い出すとなんとも言えない気持ちになる。単語を繰り返す会話など、知性の足りなさを感じる場面が無数にあり、せめて20代でないとコレはキツイだろうと感じた。小泉今日子(でしたっけ?)がWOWOWでのドラマ化の際に、ツキコをどう演じたのか、見てみたいものである。

      全体の雰囲気はとてもいい感じなので、最後までプラトニックな関係に終わった方が良かったと思ったのですが、そんなのは凡人の考えることなのかな。
      私自身がお酒を飲まないどころか、酔っ払い大嫌いなので、あまりいい話しだとはおもえませんでした。文章と全体の雰囲気は良いと思います。おっさんが老後に、ある種の希望を持つこともできるかもしれません。読んでみてもいいのでは、という一冊でした。
      >> 続きを読む

      2018/10/31 by

      センセイの鞄」のレビュー

    • たい♣さん。読み終えてレビューも書きました!
      途中から、たい♣さんのように、ためしに男の目線から読んでみようと思ったのですが、うまくいきませんでした。
      小説は悪くなかったと思いますが、最後まで読んでもセンセイは理解不能な男でした(先生の元妻はもっと意味不明)
      >> 続きを読む

      2018/12/06 by 月うさぎ

    • 月うさぎさん
      レビュー読ませていただきました。月うさぎさんの分析力や知識量などに今回も感銘を受けました!
      わたしは、女性が書く男性、および男性が書く女性は、いつも興味深く読ませてもらってます。いろいろと思う面白いですよね。
      >> 続きを読む

      2018/12/10 by たい♣

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      • 評価: 5.0

         ツキコさんこと大町月子は38歳のOL、センセイこと松本春綱先生はツキコさんの高校時代の国語の教師。
         ふらっと駅前の一杯飲み屋で隣りあわせた二人は、まぐろ納豆、蓮根のきんぴら、塩らっきょうとまったくおなじ品物を注文して顔を見合せる。
        「大町ツキコさんですね」と松本先生が声をかけるが、ツキコさんのほうは名前を失念していた。それをごまかすため咄嗟に「センセイ」と呼びかけ、それ以来、センセイはセンセイになった。
         二人はいろいろな場所へ行く。店で買ったお弁当をもって市に行ったり、キノコ狩りに行って旨そうなキノコ汁を食べたり、ときにはプロ野球の贔屓球団のことですこし諍いを起こしたりもする。それでも二人の距離感はあまり伸び縮みしない。
         ところが、ツキコさんのワガママから島へ泊まりの旅行をすることになって……


         今回も茶番から入るつもりでしたが、読書ログのみなさんの呆れ顔が目に浮かぶのが半分、気恥ずかしさが半分ということで自粛しました。そこで内容そのものには深入りしない「あらすじ」を付けました。
         率直にいうと、節度のある恋愛模様を描いた、だれにでも薦めることができる小説です。しかしストレートに恋愛というよりも、人と人との結びつきといったほうが正鵠を得ているかもしれません。男女の付き合いの基底にあるべき絆をこれほど丁寧にあたたかい物語に仕立てた作品は他に思い浮かびません。残念ながらツキコさんには惹かれなかったけれど、その分だけいっそうフェアーに評価できました(ぼくには珍しい 笑)。
         娘さんが居られる方は一緒にお読みになるといいと思いますよ。両親よりもうんと年嵩の紳士を彼氏として連れてくる危険を伴いますが……


        追記
         内田百閒の「素人掏摸」のくだりはケッサクでした。やっぱり川上さんは百閒がお好きなんだなあ~。
        >> 続きを読む

        2015/11/06 by

        センセイの鞄」のレビュー

      • 居酒屋常連組みとしては、まぐろ納豆、蓮根のきんぴら、塩らっきょうというラインナップはうなずけるところです。
        つい、秋口までは秋刀魚が旬でした。
        サンマのお刺身680円、サンマの塩焼き580円、お気に入りの蔵の大吟醸2合800円×2…で、税込み3,000円くらい。
        リーマンちゃぁ、こんな晩酌をおこなっているものなのよ
        >> 続きを読む

        2015/11/07 by 課長代理

      • 課長代理さん、コメントありがとうございます。

         えーと、先にキャバクラ(クラブ?)の話からイイっすか? でもあれですよ、ぼくは始めるには遅すぎます(笑)。若いとき無理やり何度か連れて行かされましたが、緊張しい(関西の方言)なので向いてませんでした。
         といいますか、課長代理さんはお小遣いが潤沢ですね (´・∀・`*)ィィな~♪
         
        >サンマのお刺身680円、サンマの塩焼き580円、お気に入りの蔵の大吟醸2合800円×2…で、税込み3,000円くらい。

         毎度毎度こんな贅沢な晩酌をされておられるとは……。片腎のぼくは特別のときしか飲みません。ちなみに、赤ワインかビールだと嬉しいです。う~ん、焼き鳥とビールの組み合せがベストかなあ~。日本酒ならおでんで よろしくねぇヽ(〃´∀`〃)ノ
        >> 続きを読む

        2015/11/07 by 素頓狂

      平凡社 (2001/06)

      著者: 川上弘美

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      • 評価: 3.0

        ゆったり流れる時間の中で育つ恋が素敵でした。愛というより恋。すごく綺麗な文章だと感じました。ところで、小島孝はどうなったんだ

        2013/10/10 by

        センセイの鞄」のレビュー

      • 鞄と言えばどうしても「ばくさんのかばん」を思い出します。

        大昔にやっていたNHKの子供番組です。 >> 続きを読む

        2013/10/11 by ice

      • >iceさん
        ごめんなさい。わからないです・・・;笑

        >アスランさん
        リアル禁断の恋・・!?

        >makotoさん
        あわび・・・。w
        なんじゃそりゃって感じですね、笑

        >sunflowerさん
        キュンってよりも大人の恋・・?
        でも切なくて熱くなります。
        >> 続きを読む

        2013/10/21 by SeNa


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