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生きるぼくら

4.1 4.1 (レビュー8件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,680 円

いじめを受け、ひきこもりだった麻生人生。蓼科でひとりぐらしを続ける人生の祖母、中村真麻。対人恐怖症の中村つぼみ。田んぼから三人は前をむいて歩み始めた―。収穫のとき、それぞれの心に温もりが実る。山本周五郎賞作家が描く感動の成長小説。

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    「生きるぼくら」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      【おにぎりは美味しい!】
       日本農業新聞に掲載された作品だということで、内容の方もそれらしくなっています。

       主人公の人生(じんせい)は24歳にして引きこもりの生活をもう4年も続けています。
       中学生の頃、両親が離婚し、母と二人で生活することになったのですが、転校したこともあり、中学、高校と壮絶ないじめに遭います。
       以来、不登校になり、一時は就職しようともしましたが、結局どこも長続きせず、引きこもり状態になっています。
       母は清掃の仕事を掛け持ちして生活を支えてくれますが、そんな母親に対する思いやりの気持ちも持てず、コンビニのおにぎりとカップラーメンだけを食べ、携帯でネットだけをやり続けるという毎日です。
       俺はずっとこのままでいいんだ。

       ある日、いつも通り午後遅く起きてみたところ、家の中の様子が何となくおかしいことに気付きます。
       いつもは入りもしない母の部屋に入ってみるとそこには置き手紙が。
       「もう疲れてしまったので家を出ます、家賃と携帯代は払います」という母からの手紙でした。
       手紙と共に現金5万円と、「この中の誰かが助けてくれるかもしれない」という書き置きと共に10枚ほどの年賀状が置かれていました。

       いきなり現実に直面させられて愕然とする人生。
       5万円でこれからどうすりゃいいんだよ! と怒りを覚えます。
       置かれていた年賀状を見ても、どれも定型印刷のものばかりで、また、頼ろうにも知らない人ばかりでした。
       その中の一枚に祖母からの年賀状がありました。
       祖母は、余命数ヶ月と書いていたのです。
       ばあちゃん……。

       蓼科にいる祖母のことはよく覚えていました。
       両親が離婚する前は、父に連れられてよく蓼科の家に行きましたし、それを楽しみにもしていたのです。
       あのばあちゃんが死んじゃう?
       いてもたってもいられなくなった人生は、蓼科に向かいます。

       何とか蓼科にたどり着き、駅前の定食屋さんのおばさんの助けも借りてなんとか祖母の家に行けたのですが、祖母は認知症になっており、人生のことが分かりませんでした。
       また、祖母の家には座敷童子のような見知らぬ女の子がいるではないですか。

       「あんた誰よ!」その女の子つぼみは人生に喰ってかかります。
       「俺はばあちゃんの孫だ」と答えると、「嘘ばっかり。私が孫なのよ!」と言うではありませんか。
       つぼみは随分と気の強い女の子じゃありませんか。
       まぁまぁというおばあちゃんの取りなしもあり、人生とつぼみはおばあちゃんの家で暮らすようになります。

       そうして少しずつお互いのことを知り、またおばあちゃんの介護をしたり、初めて仕事に就いたりと、少しずつ生活を立て直していきます。
       そんな中で、人生とつぼみはおばあちゃんがわずかばかりの土地で作っていたという米作に興味を持ちます。
       それは、機械や肥料など一切使わない自然栽培の米でした。
       何しろ、おばあちゃんがつくるおにぎりはおいしいのです。
       これまでコンビニのおにぎりばかり食べていた人生にとって、おにぎりって、お米ってこんなに美味しい物だったのかと気付かせてくれるようなおにぎりだったのです。

       そして、まわりの人たちの協力も得て、人生とつぼみは生まれて初めて米を作ることになったのですが……。

       原田さんは泣かせるツボをよく心得ていて、うまいこと話を進めてくれますので、じわっと来てしまいますよ。
       安定した作品ではないでしょうか。
      >> 続きを読む

      2019/08/02 by

      生きるぼくら」のレビュー

    • 評価: 4.0

      コンビニのおにぎりを食べいたひきこもりの主人公が、
      おばあちゃんのやっていた田んぼで米作りを始めます。

      いじめ、ひきこもり、認知症、介護、就職難・・・
      そんな現代の苦悩が次々と出てきますが、それを乗り越えていくひとの力に勇気付けられる作品でした。
      蓼科での生活を通して、主人公が変わっていく様が面白かったです。

      始めは、おばあちゃんに助けられるストーリーかな〜と思っていたら、全くそうではなく。
      助け、助けられ、ひとは生きていくんだな、と気付かされました。

      おばあちゃんの握ったおにぎり、食べたくなりました。
      >> 続きを読む

      2017/06/19 by

      生きるぼくら」のレビュー

    • 評価: 3.0

      大どんでん返しも大きな事件もないけど優しくてあたたかいストーリー。 昔はミステリーばかり読んでいたけど最近こういう本も好きだな。

      2015/12/27 by

      生きるぼくら」のレビュー

    • 評価: 3.0

      中学高校と、精神的肉体的いじめにあい、引きこもりとなった主人公。社会とのつながりは、携帯とパソコン。それと、母親が用意してくれるコンビニ弁当のみ。
      読み始めは、ちょっと甘ったれの主人公が更生していく、ありきたりな幼稚な話かと思った。
      が、物語が蓼科に移り、認知症の祖母と血のつながりのない従妹と生活を始めるあたりから、急に物語が生き生きしだす。
      周囲の人たちと、人間らしい付き合いをはじめ、労働や米作り通して、生きることを実感していく主人公。
      その心の変化に、読み手も素直についていく。
      ちょっと、じーんとした

      >> 続きを読む

      2015/10/29 by

      生きるぼくら」のレビュー

    • レビューを拝見して、とても興味を魅かれました。

      優しい人達に囲まれると、自分に素直になって、自分も優しくなれるのかも知れませんね。 >> 続きを読む

      2015/10/29 by ice

    • 評価: 5.0

      麻生人生、引き篭もり、母に見捨てられ24歳で捨て子に…。大好きなばあちゃんが余命数カ月と知りいざ蓼科へ!
      人生はばあちゃんを手伝い昔ながらの機械を使わない『自然の田んぼ』で米作りをする事になる。
      かっこいい大人たちに囲まれながら人生は稲と自分を成長させていく。彼は一番食べて欲しい人におにぎりを渡す事が出来るのか⁉︎
      かっこいい大人にはなれそうにない私だけど、自然のまんま、そのまんま、がんばらなくてもいいんだよ、ってばあちゃんが言ってくれた気がする。
      東山魁夷の絵、宮沢賢治の詩、美味しいおにぎり、母の愛、こんなに心地よい小説は久しぶり。 >> 続きを読む

      2015/05/15 by

      生きるぼくら」のレビュー

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