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孤鷹の天 上 (徳間文庫)

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者: 澤田 瞳子
定価: 741 円
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    「孤鷹の天 上 (徳間文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0


      この澤田瞳子の「孤鷹の天」(上・下巻)は、第17回中山義秀文学賞受賞作品ですが、これが本当に新人の第一作なのだろうかと思えるほど、私はこの作品を読みながら、思わず唸り、そして目頭が熱くなるのを禁じ得なかった。

      物語は、天平宝字四年から始まり、藤原仲麻呂の乱を経て、その後に至る経緯が描かれています。

      その中で作者の沢田瞳子が問うているのは、真の教育とは何か、そして真の政治とは誰のためになされるものなのか------。

      この作品は、完全に万骨枯れ果てた平成の世への檄文と言ってもよく、恐らく、この十年くらいの間に、これほど腹のくくり方をしてデビューした作家はいなかったのではないかと思えるほどだ。

      一人の奴婢のために、高向斐麻呂ら三人の若者が、理想の国を作らねばならぬと決意する前半は、青春小説のテイストですが、中盤以降の政争や争乱に入ると、作者の筆は、権力や理不尽の中で生命を賭して血みどろの"義"を貫こうとする若者たちの姿を描いて迫力満点だ。

      そして、彼らが守ろうとするのは、経世済民の官吏を育むべき大学寮唯一つ------。国ではなく民に雇われる官吏を、という主張は、まさにこの作品を、私が敬愛する作家・城山三郎の「官僚たちの夏」の天平版たらしめていると思う。


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      2018/02/23 by

      孤鷹の天 上 (徳間文庫)」のレビュー


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