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おらおらでひとりいぐも

4.0 4.0 (レビュー6件)
著者: 若竹千佐子
いいね! KEMURINO

    「おらおらでひとりいぐも」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      70年以上生きてきた桃子さんの自問自答による哲学。

      語り口は何十年も封印してきた東北弁で、どうやら桃子さん自身、次から次へと湧いてくる自問を制御できていない様子。

      しかし、問われたからには答えなければいけない。桃子さんは自身の半生を振り返りながら、理詰めて考える。

      そして自身でも驚く発見をして喜んだり、どうしようもない寂しさに囚われてしまったり…ひたすら孤独に心の柔毛突起と対話をする。


      著者はなんと55才から小説講座に通い始め、8年を経て本作を執筆した主婦。

      処女作とは思えない作品に驚いた。
      東北弁を軸にしたり、独特な表現は正攻法ではないのかもしれないが、つい引き込まれる文章にスラスラ読めてしまった。
      あっ、スラスラ読めたというのは自分が東北出身ということも関わっているのだけど。

      しかし、東北弁というのはまた括りがでかい。
      どこの東北弁なんだろう。
      著者が住む岩手県遠野市辺りなのだろうか。
      同じ東北人でも場所が違えばニュアンスは分かっても会話は難しい。
      まして東北人以外は外国語にしか聞こえないだろう。
      文字化してる本書は、東北人以外が見たら読めるのだろうか。

      そして桃子さんの自問自答はなかなか面白い。
      くだらないことから世の真理みたいなことまで。それもしっかり結論を出したり、たまに逸れて有耶無耶になったり。
      理詰めで考える人の頭の中を覗き込んだような小説。

      同じタイプの人も、そうでない人も楽しめると思う。

      実質、おばあちゃんが家でぼーっとしたり、病院行ったり、墓参り行ったりするだけの話だけども(笑)
      >> 続きを読む

      2018/11/14 by

      おらおらでひとりいぐも」のレビュー

    • おお!
      東北出身だったのですね!
      自分は生まれも育ちも東北の一番下でして、今もそこに住んでいます。

      この作品出版された時話題になりましたよね。
      仰る通りこの作品が処女作だとは思えないとラジオでも絶賛の嵐でしたね!

      レビュー拝見させて頂いて内容が普通のおばあちゃんの日々だと知りちょっといやかなり興味が湧きました!

      あと、確かに東北弁って東北以外の人が読んだり聞いたりしたらなんのこっちゃ分からないと自分も思います。笑
      でも、方言ってえも言われぬ温かさがありますよね。

      タイトルもインパクト大で良いですよね(o^^o)♪

      とても素敵なレビューで読んでいて凄く楽しかったです!
      ありがとうございます(*^ω^*)
      >> 続きを読む

      2018/11/14 by 澄美空

    • 澄美空さん、コメントありがとうございます!
      そうなんです。自分は東北の一番上ですが、残念ながら今は東北には住んでいません…。

      おばあちゃんの日々というより、おばあちゃんの脳内が正しいです(笑)独居で一人の時間が長いおばあちゃんが色々考える本です。

      他の方のレビューを拝見すると、やはり方言が読みにくい方がいらっしゃいました。
      東北の一番下だとまただいぶ違うのでしょうね。機会があれば、方言的な意味でも澄美空さんのレビューを拝見してみたいです。
      >> 続きを読む

      2018/11/15 by 豚の確認

    • 評価: 4.0

      第158回芥川賞受賞

      年をとったら子供返りすると聞いた。
      実際、脳は近年のことよりも蓄積された奥の方の、だいぶ昔のことをよく覚えているそうです。
      泣きたくなるような「せつなさ」はどこからくるのでしょうか。
      脳の記憶の奥底にきっと誰にもある人生の中の鮮明な記憶が根源でしょうか。
      脳内再生装置はお国訛りで、きっと...。

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      74歳、ひとり暮らしの桃子さん。
      おらの今は、こわいものなし。

      結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。
      身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。
      「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
      40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。
      捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――

      青春小説の対極、玄冬小説の誕生!
      *玄冬小説とは……歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと。
      新たな老いの境地を描いた感動作。第54回文藝賞受賞作。
      主婦から小説家へーー63歳、史上最年長受賞。

      ◎文藝賞全選考委員絶賛!
      「東京オリンピックの年に上京し、二人の子どもを産み育て、主婦として家族のために生き、夫を送って「おひとりさまの老後」を迎えた桃子さんは、戦後の日本女性を凝縮した存在だ。桃子さんは私のことだ、私の母のことだ、明日の私の姿だ、と感じる人が大勢いるはず」
      ――斎藤美奈子氏
      「宮澤賢治「永訣の朝」にある「Ora Orade Shitori egumo」のフレーズ。それを悲しみのうちに死ぬの意ではなく、独り生きていく「自由」と「意欲」に結びつけた。「老い」をエネルギーとして生きるための、新しい文学が生み出された」
      ――藤沢周氏
      「人の気持ちは一色ではないということを、若竹さんはよくぞ摑んだ。年を経たからこその、若々しい小説」
      ――保坂和志氏
      「取り返しのつかない命のなかで、個人の自由や自立と、その反対側にある重くて辛いものも含めた両方を受け取って、人生を肯定的にとらえるまでにいたったのが見事」
      ――町田康氏

      ◎早くも話題沸騰! 反響続々!
      「ほんとはね、ほんとは「独りがいい」。出会いも歓びだが、死別も解放だ。地声で語られた女のホンネが炸裂! 」
      ――上野千鶴子氏
      「死すことのない共同体の言葉。それが支える「老い」の姿に初めて触れた。「頭の中に大勢の人たちがいる」ことは、きっと孤独ではない」
      ――小林紀晴氏
      朝日新聞、読売新聞、産経新聞、東京新聞、共同通信ほか、絶賛の声多数!
      >> 続きを読む

      2018/08/10 by

      おらおらでひとりいぐも」のレビュー

    • 評価: 4.0

      うわ、これまたユニークな作品だ。今まで生きてきた道を振り返り、東北弁で哲学する主人公桃子さん。普通は内省すると自分の小ささや儚さをを思い知るものだけど、桃子さんはちと違う。考えるほど赤裸々になり、自由になる。自分だけの真実をつかむ喜びを味わいながらも、現実は自由の利かない体と寂しい心。でも、孫がやってくると涙を流さんばかりの喜びようのいたってフツーのお婆ちゃん。そんなもんだ。
      年齢と経験値は必ずしもイコールではないと思うのだが、やはりある程度の人生を経験しないと、この本は読みこなせないのではないか。いや、逆に、高校生くらいの若者がこの本を読んでどう感じたのか知りたいかも。自分だって10年後に再読したら、また別の受け止め方をするかもしれない。 >> 続きを読む

      2018/03/14 by

      おらおらでひとりいぐも」のレビュー

    • 評価: 4.0

      一生は速いとつくづく思う今日この頃。日々劣化してゆくボディに反し、若いときとなんら変わらぬ自我のバランスの悪さは歯がゆいばかり。

      誰も避けて通れない老いという葛藤を明快、切実、軽妙に物語る独り言文体が面白い。

      これぞどこににでもいる普通のおばちゃんの心の叫び!いろんな人生を背負ってきたおばちゃんのパンク♪

      若さ主体の世間に媚びず、老後という負の呪縛から解放され、期限付の命をどう使い切るか、庶民による庶民のための新たな文学の兆し。二作目も期待! >> 続きを読む

      2018/02/24 by

      おらおらでひとりいぐも」のレビュー

    • 評価: 4.0

      2018年1冊目。

      本屋さんでこの小説のタイトルが目に入った瞬間、まず思いました。
      「え、何、どういう意味?」と。そして本能に従うままにお持ち帰り。
      著者の若竹千佐子さん、55歳から小説講座に通いはじめ、8年の時を経てこの『おらおらでひとりいぐも』を執筆。それでなんと芥川賞候補にもノミネートされている。

      えっと、まず文章のクセがすごい(笑)
      タイトルもそうだけど東北弁で語られる場面がすごく多い。東北弁の言葉の厳密な意味とか微妙なニュアンスがわからないから、少し読むのに時間がかかった。

      東北出身の桃子さんは夫に先立たれ子どもとは疎遠。読者はそんな一人暮らしの余生を過ごす桃子さんの頭の中を覗き込むことになる。
      桃子さんの人生を桃子さんと一緒に振り返る。それなりにいろんなことがあった人生。辛いことだって人並みにあった人生。
      そんな人生を桃子さんはどう考えているのか。頭の中で、時には声に出して、自問自答。
      歳を重ねない人間なんていないんだから、そういう意味では読み終えた後誰しもが何かしら思うところがある小説じゃないかな。

      読了後の余韻が素晴らしかった。木洩れ陽のようにぽかぽかする。
      帯には『青春小説の対極、玄冬小説の誕生!』とある。
      玄冬小説とは、歳をとるのも悪くないと思える小説のこと、らしい。
      桃子さんにそう思っていてほしいと、強く思いました。
      >> 続きを読む

      2018/01/08 by

      おらおらでひとりいぐも」のレビュー

    • 連投すみません!
      今、ネットニュース見てきて読まれた作品、芥川賞受賞されましたね!
      ニュース記事見て「ん?どっかで見たことがある名前だなぁ・・・」と思っていたら、「そうだ!ねごとさんが読まれた作品だー!!」と思いコメントさせて頂きました!!

      先見の明があるなぁ・・・凄いなぁ・・・と感服敬服しきりですっ!

      自分もこれを機に読んでみたいな~~~~と思いました!!!!
      >> 続きを読む

      2018/01/16 by 澄美空

    • 芥川賞受賞しましたね。
      先見の明なんてとんでもございません。むしろ純文学に関してはなんにもわかってませんww
      読んだら感想聞かしてください。
      >> 続きを読む

      2018/01/17 by ねごと

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