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親衛隊士の日

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: ウラジーミル・ソローキン
定価: 2,592 円
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    「親衛隊士の日」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      【非常に麻薬的な「よいやさー」的作品】
       またぞろソローキンに手を出してしまいました。
       やっぱりまともじゃない。
       それは分かっていたのだけれど。

       本作は、近未来のロシア帝国(皇帝が君臨しています)を舞台にした、SFというか、風刺文学です。
       タイトルの通り、皇帝直属の、叛乱分子を粛清する親衛隊の一日の活動を描いているのですが、まぁ、まともじゃない。

       粛清すべき貴族の家に乗り込むと、乱暴狼藉の上、貴族を吊してしまいます。
       その奥様はもちろん陵辱して。
       また、どうやらこの国では一定の麻薬は合法化されているようですが、それでも厳しく禁じられている種類の麻薬もあります。
       親衛隊員の一人(本作の主人公であるコミャーガ)は、皇帝の寵を失った家臣を復権させる口利きをしてやることを条件に、その禁制麻薬を入手するや、親衛隊仲間でその使用にふけるとかね(これが金色のチョウザメが血管を食い破って脳に達するという恐ろしいシロモノです)。
       あるいは、親衛隊員同士がサウナで醜悪な集団同性愛にふけるシーンも描かれます。
       「よいやさー」、「よいやさー」のかけ声は一体……。

       とまぁ、無茶苦茶な親衛隊の活動が描かれるわけですが、解説を読むとこれは現在のロシアに対する批判、風刺として描かれているのだとか。
       とは言え、何の説明も無しに様々な「ロシア的」なことが描かれますので、これを理解するのはなかなか難しいように思われます。
       かなり註も入れてくれてはいますけれどね。
       翻訳も相当に困難な作品なのではないかと推察します。

       とにかく毒が強く、嫌いな人はとことん嫌いな作品だろうと思います。
       それでもefが時々ソローキンを読むのは、そこに描かれているイメージが(極めて歪んだものでありながらも)一つの魅力を持っているように思えるからです。
       もちろん非日常的であり、倒錯的であり、退廃的であるのですけれど、毒には毒の魅力があるのだよ。

       というわけで、やはり本作もお好きな方にのみお勧めできる読者限定の作品だと思います。
       そうそう、それから毎度思うのですが、ロシアの登場人物の名前はどうにも読みづらくて、覚えづらくて、これはあんまり得意じゃないなぁ……。
      >> 続きを読む

      2020/05/23 by

      親衛隊士の日」のレビュー


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