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サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

4.5 4.5 (レビュー8件)
著者: ユヴァル・ノア・ハラリ
定価: 2,052 円
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    「サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      人類が発生してから農耕を始めるまでと、農耕(文明)が始まってから今日までの桁違いの年数の差を改めて感じてみると、今この世界の在り方というのは決して恒久的なものではなく、たった今たまたまこうなっているだけなんだということを思い知り、世界の見方が少し変わったように思う。

      サピエンスの起源が約20万年前、農耕が始まったのが1万年前ということは、19万年間は森で狩猟採集民として暮らしていたわけで、その後の1万年で巨大な文明や帝国が生まれて、会社ができたり、ルネッサンスが起こったり、江戸時代があったり終わったり、コンピューターができたり、iphoneができたりした。

      文明や化学という人間が作り上げたものは、元々地球上のものではないからどんなスピードにも耐えられるけど、地球上のものがかつてそんな短期間に進化(変化)したことはないし、我々もこの地球の生物だから、こんなにめまぐるしい変化のスピードにはDNAはついていけない。

      暴力による死者よりも、自殺による死者のほうが増えているというのは、他のどの種と比べても異常なことだと思うけれど、「社会」という虚構に順応できない人が多いことに不思議はない。DNAはそう造られてないんだから。

      虚構を信じ、自然を裏切り続けていくことに、いつか耐えられなくなるのではないか。自分でついた嘘を信じて自分自身を裏切り続けるみたいに。



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      2018/06/25 by

      サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」のレビュー

    • 評価: 4.0

      一箇所に定住し農業に基づいた生活が人間が最初に人間らしい生活を始めたスタートでありそれが一番自然で人らしい生活と今まで思い込んできたけど実はそれが人間(サピエンス)の最も大きな過ちの一つとする考え方に衝撃を受けた。
      もちろんその過ちは今現在も継続されていて見方によっては程度が酷くなっている。
      著者の伝えたかった主旨とは違うかも知れないけど、人にとって何が幸せで何が不幸か考えさせられた一冊だった。
      もちろん下巻も読みたい。

      2018/04/14 by

      サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」のレビュー

    • 評価: 4.0

      「サピエンス全史 上」 ユヴァル・ノア・ハラリ著 柴田裕之訳

      今更ながらベストセラー、話題となった本書を読んでみました。イスラエル人の若き歴史学者が著しています。
      徹底した、あらゆる学会の研究結果と、生物学の立場、いわゆる進化論に基づき、今日までの人類史が論じられています。
      約250万年前のアフリカでのホモ属の進化、そして約7万年前から3万年前にかけて起こった、我々ホモ属の「ヒトの認知革命」によってホモ・サピエンスは「言語」という、著者が言うところの「虚構の言語」を操る能力を得ました。
      そして我々、人類は「想像上の秩序」のもとに結託する力で、この地球上に台頭し始めます。
      それまで狩猟採集民族として、公明正大ともいえる自然のサイクルの中で生きていたホモ・サピエンスは、約1万2000年前に農耕民として畑に種を蒔き、耕し、動物を家畜化し始めますが、、、著者は強迫的な作業に強いられる農耕から得られる糧の少なかった事を指摘しています。
      そして農耕革命を人類史上の「詐欺」であったと断言し、逆に人間が作物に家畜化されたと論じます。
      この強迫的な、永続的ともいえる労苦は、現代の我々にも引き継がれ、、、狩猟採集の手間が省ける、生活が潤う!と思って起こした生産活動が逆に我々を苦しめる結果となったのは、現代のひっきりなしに届くメールへの応対や、諸々の贅沢品が「あって当然」という意識から生じる義務感等に、それが現代人の意識下に直接リンクしているという考察がなされています。

      他の種の動植物・家畜に対する「蹂躙」ともいえる人類の罪を著者は訴えると共に、「認知革命」によって「高度な言語、コミュニケーション」を可能としたホモ・サピエンスの、著者の論ずる「想像上の秩序」は、現代の「有限会社」、「宗教」、「貨幣」、「権利」、「階層」等を生み出し、その「想像上の秩序」の名の下に、スペイン・ポルトガルなどのヨーロッパ人は、大航海時代に著者の言うところの「想像上の秩序」である「神」を掲げ、「布教」の名の下にアメリカ大陸の人々を「根こぎ」にしました。
      しかし、その「根こぎ」にされたアステカ帝国でも、土着的な「宗教」という「想像上の秩序」への信仰故に「人身御供、人身供犠」という血なまぐさい儀式があったことも事実です。

      やがて現代になり、我々の「想像上の秩序による世界の植民地化」ともいうべき世界の動きは、名前を変えれば「グローバリズム」と呼べるでしょう。著者が論じているように、誰が良い、悪いの二元論ではなく、すべてが「進化の過程で偶然的に起こった事実、史実」とする中で私たちは今後、世界のためにどういった選択をすべきなのか? 著者は私たちに迫っていると思います。

      もうひとつ付け加えるとすれば、著者はヴィーガン(絶対菜食主義者)であり、家畜化された牛を「地球上でも最も惨めな部類の動物」と位置づけています。
      私はクリスチャンです。キリスト教の聖典でもある旧約聖書の創世記では、「神は人を特別な存在として造られた」と書かれています。
      私の私的見解ですが、キリスト教が語る世界は、あらゆる被造物(神によって造られたもの)の中でも「神」と「人」を特別な相互関係の下に置いていると思います。
      旧約聖書では「罪の代価」として、ヤギや羊などのあらゆる家畜が屠られていました。
      そして人間だけが神の言葉を理解し得る存在として、はじめは口承に始まった聖書内の言葉も、人間の「認知革命」の恩恵、約3000年前にシュメール人によって創られた書記体系を借り、「ヘブライ語・文字」、「聖書」という形で適用した事により、人々に伝えられ、それでも神の御心が分からない私たちのこの地に、ついに神が人となって降誕しました。
      その神でもあり人でもあるイエス・キリストは、「神の子羊」として、それこそ「人身供犠の生贄」として、私たちの「罪」のために十字架上で屠られました。
      クリスチャンになる前の仏教徒だった頃の私は、動物や家畜を「これは可愛いから愛玩用、これは食肉用」とする人間文明は、おおよそ拭い切れない程の「大罪」を犯している存在として、「地獄」という、著者が言うところの「想像上の世界」に行くと考えていました。その意識から、一時期は私もヴィーガンになろうと思ったこともあります。
      著者がどういった動機・信条からヴィーガンとなっているのか、動物愛護の立場からか、私のように「罪の意識」から生じた結果なのか、詳しくは分かりませんが、人が抱く、この「罪」という意識や概念に終止符を、「罪」を磔刑に出来るのは、私にとってはイエス・キリストや、その「福音」だけが為し得る「わざ」だと思います。
      「罪(例えば傲慢な態度)」や「神」といった概念、それは著者に言わせれば「想像上の概念」となるのでしょうけど、人類の「罪」という問題を解決してくれるのは、「信仰」と「福音」のみです。
      たとえそれがすべて、「認知革命に端を発する、想像上の産物でした」という結果になったとしても、「罪人」である私はこの形而上の概念に賭けて死んでいくのが本望といったところです。
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      2018/04/13 by

      サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」のレビュー

    • 評価: 4.0

      僕にとって、自然であり、必然とさえなっている社会の仕組みについて、人類の進化や文明繁栄の道筋から、それを裏付けてきた普遍性を学ぶ。

      生物学的な視点に戻って論じることが、人種や宗教、法律、男女、ヒエラルキー、お金等々、タブーにされがちなトピックに対してもアクセスを可能にし、網羅的に世界を解いていく。

      繰り返される歴史に現代もその一部に過ぎないと感じることができ、それは将来をも読むことができるということも意味するかもしれない。

      下巻に続く。
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      2018/02/17 by

      サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」のレビュー

    • 評価: 5.0

      人類文明の進化を三大革命の視点で語っていて非常に面白い。
      三大革命とは認知革命、農業革命、科学革命。それぞれに今まで考えたこともないような視点と解釈が加えられていて驚かされる。
      以下、備忘録。
      200万年かけて脳を発達させてきた人類、初期の人類は食べ残しの骨から骨髄を取り出すために石器を発展させた、火で調理するようになり効率的に栄養を取り込み脳の発達に寄与した、サピエンスとネアンデルタール人やデニソワ人などの他種は交雑した説とサピエンスが排除した説があるが交雑説が有力、卓越した言語能力がサピエンスを覇者にした。
      ・言語の柔軟性、言語能力が噂話をする為に発達したとする説もある(集団としての生物の特性)、誰が信頼出来るかが集団を強くする、虚構を語れる(神格化)事により集団で大きな取組みが出来るようになる、噂話で結びつけることが出来る150人という限界値、その限界値を虚構が結びつける。プジョー伝説、家族経営から始まったプジョー集団的虚構、サピエンスは二重の現実を生きている、想像上の現実がより大きくなっていった。子供を持たないエリート層のしゅつげん、
      ・遺伝子の変化に伴わずに振る舞いを短期で変えられる特性、交易は信頼抜きには成り立たない(虚構ぬきでは)、集団を結びつける神話という接着剤、サピエンスは狩猟採集民の期間が圧倒的、1万5000年前からの犬との関係、狩猟採集後の人類の脳は縮小した(役割分担が進んだ為?)、農耕社会や工業社会よりも狩猟採集社会の方が多様な食物をとり健康で伝染病にかかりづらい環境にあった、オーストラリア大陸の大型動物9割以上の絶滅はサピエンスによるもの、オーストラリアにサピエンスが到達した時には焼畑の技術を持っていた?サピエンス渡来は生物学的破壊が必ず起こり巨大生物な絶滅が必ず起こる、
      ・一万年前に起った農業革命、農業革命は史上最大の詐欺、小麦や稲に人類が騙された、小麦による人類の家畜化、単位面積当たりの食料は増やせた人口急増をもたらしたが雑食性のサピエンスの健康水準は落ちた、農耕民が作り出した余剰食料と運送手段
      ・普遍的原理をうたった神話の2つの事例バビロニアのハムラビ法典とアメリカの独立宣言、想像上の秩序は信じなくなると失われるので努力を要する、大規模な社会に必要な数理的情報、シュメール人が発明した脳に収められない数理的情報の書記、穢れと階級、男女差別の論理的な原因は分からないとしている
      ・人口の本能ネットワークを文化という、中世のキリスト教た騎士道の矛盾、自由と平等の矛盾は認知的不協和と呼ばれ最も活性化するゾーン
      ・「私たち」と「彼ら」の概念、人類普遍的秩序としての貨幣、帝国、宗教。ローマ人や大英帝国は負ける事に慣れていた、帝国の功罪、今日の文明のほとんどは帝国の遺産、帝国を選ぶ人は増加の一途を辿っている。
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      2018/01/03 by

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