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天使が消えていく (光文社文庫)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 夏樹 静子
定価: 576 円
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    「天使が消えていく (光文社文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      博多のホテルの一室で男が殺された。死体には情交の形跡があり、痴情のもつれか一夜の女の犯行かと思われたが、決め手を欠き、捜査は難航する。

      一方、婦人会機関紙記者の亜紀子は、取材中に出会った心臓に障害を持つ赤ちゃんに魅了される。
      亜紀子の書いた記事を読んだという匿名の男が、手術費の提供を申し出てきて、手術も成功する。

      しかし、亜紀子には赤ちゃんの母親・志保の育児に無関心な態度が気にかかった-------。

      幾つかの殺人事件それぞれにアリバイや密室トリックが施されているため、オーソドックスなフーダニット本格としての面白さが堪能できる。
      ただ、本格ミステリとしての読みどころは他にもあるんですね。

      無関係に見える物語が徐々に繋がって、一つの物語となるこの作品のパターンは、ミステリとしては珍しいものではない。

      警察による地道な殺人事件の捜査の章、赤ちゃんへの愛しみを抑えられないヒロインの心情の章など、それら硬軟の書き分けが実に巧みだと思う。

      しかし実は著者・夏樹静子は、さらに補助線を巧妙に隠しているんですね。
      その補助線、即ち中心人物の真情が明らかにされる終盤、多くの要素がはじめて呼応し、登場人物の行動や物語全体の構図の全てが鮮やかに逆転するのだ。

      結果として、物語の手触りが大いに変じ、独特の気品が作品全体に漂っているのだと思う。

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      2019/04/16 by

      天使が消えていく (光文社文庫)」のレビュー


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