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ラピスラズリ

5.0 5.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 2,940 円
いいね! Tukiwami

    「ラピスラズリ」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      【冬眠者と人形】
       何とも不思議な味わいの作品でした。
       たいへんデリケートな作品です。構成としては5編の中、短編からなっています。

       最初の「銅販」で、この物語全体を見通すような主題が語られているのでしょうか。
       深夜の画廊で何かの物語の挿絵のような3枚の銅版画を目にします。
       1枚目は「使用人の反乱」というタイトル。
       秋の終わりの森の中、荷車に積み上げられた高貴な身分と思われる人達を、その使用人と思われる人達が投げ捨てているように見えます。
       高貴な人達はまだ死んではいないようですが、ぐったりしています。

       2枚目は「冬寝室」。
       六角形の、塔の上の部屋と思われる部屋に男性とも女性とも見分けがつかない人物がベッドに寝ています。
       そのそばには大振りな人形が描かれています。窓の外は冬の景色のようです。

       3枚目は「人形狂いの奥方への使い」。
       幾何学庭園に庭道具を手にした老人と木箱を担いだ旅装束の若者が描かれています。
       山となった落ち葉が焚かれていて白煙を上げているのですが、常緑樹で作られた庭園に何故落ち葉があるのでしょう?

       その後に続く中、短編は、この銅版画のモチーフを基にして語られているようです。
       2編目と3編目はまさにそうで、特に3編目の「竈の秋」という中編ではその城のことが詳しく語られています。
       この描写が、「ゴーメン・ガースト」を彷彿とさせるのですよ。
       ええ、マーヴィン・ピークのあの奇作です。
       あれに近い感覚を味わいました。

       ところが、4編目になると、舞台はいきなり日本に戻ってきます。
       「これは?」とややとまどいを覚えたのですが、これは……人形つながりなのか?
       あるいは、季節の巡りを言いたいのか?

       そしてラストの「青金石」で静かに幕を閉じます。

       余韻の深い作品です。
       まるで夢を見ているような。でも、その夢は決して楽しい夢などではないのですけれど。
      >> 続きを読む

      2019/01/09 by

      ラピスラズリ」のレビュー

    • 想像を喚起する構成。そこに自分を注ぐことで醸される余韻。・・・良さそうです。

      2019/01/09 by 月岩水


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